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【アメリカの祝日】メモリアルデー 5月最終月曜日 Memorial Day 歴史・祝い方・現代の過ごし方を徹底解説

ワシントンD.C.の朝鮮戦争のメモリアルの彫刻と花輪 米文化
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アメリカで5月の最終月曜日に祝われる「メモリアルデー(Memorial Day)」は、亡くなった兵士への追悼と感謝の気持ちを国全体で表す重要な祝日です。

しかし、メモリアルデーは単なる厳かな日だけではありません。家族や友人とバーベキューやピクニックを楽しみ、夏の到来を告げるイベントとしても広く親しまれています。

本記事では、メモリアルデーの歴史や意味、アメリカ人の典型的な過ごし方、経済的な影響や面白いエピソードまで、幅広く詳しく解説します。現地生活者やこれからアメリカに渡る方、アメリカ文化を深く知りたい方に役立つ内容です。

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メモリアルデーの概要

メモリアルデー(Memorial Day)は、アメリカ合衆国の戦争や任務で亡くなった軍人たちを追悼するために設けられた連邦祝日です。

5月の最終月曜日に固定されており、全米の公的機関、学校、銀行、企業の多くが休業となります。もともとは南北戦争で亡くなった兵士を悼む「Decoration Day(装飾の日)」として1868年に始まり、やがて第一次・第二次世界大戦やベトナム戦争など、すべてのアメリカ軍戦没者を追悼する日として広まりました。

現在では、公式な追悼式典や墓地への献花、地域のパレードなど厳かな行事と、家族や友人と共に過ごすアウトドアイベントが同居する、アメリカらしい祝日となっています。多くの人にとっては「夏の始まり」を告げる象徴的な日でもあります。

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メモリアルデーの詳細

メモリアルデーは毎年5月の最終月曜日に祝われます。その起源は南北戦争直後の1860年代にさかのぼります。

当時、多くのコミュニティで戦没兵の墓地に花を手向ける「Decoration Day(デコレーションデー)」の習慣が広まりました。1868年、北軍退役軍人の団体「グランド・アーミー・オブ・ザ・リパブリック」が5月30日を「Decoration Day」として公式に宣言し、戦死者の墓地に国旗や花を飾る行事が全国で広まりました。

当初は南北戦争の戦没者限定の追悼日でしたが、20世紀に入ると第一次世界大戦や第二次世界大戦、朝鮮戦争、ベトナム戦争など他の戦争で亡くなった兵士にも追悼の対象が拡大。戦争による犠牲者全てを国民が等しく悼む日となっていきます。1971年には連邦法により「5月の最終月曜日」に日程が固定され、全国共通の連邦祝日「Memorial Day」として定着しました。

現在のメモリアルデーは「国を守るために命を落とした全ての兵士の犠牲に感謝し、その遺志を引き継ぐ日」として位置付けられています。アメリカの公民意識や愛国心を象徴する祝日であり、家族や地域社会のつながりを深める機会でもあります。

どうやって祝うのか

公式の追悼式典と墓地での献花

メモリアルデーの朝、各地の国立墓地や戦没者墓地では厳粛な追悼式典が行われます。ワシントンD.C.のアーリントン国立墓地では、大統領自らが無名戦士の墓に花輪を捧げ、全米へ向けて追悼の言葉を発信します。多くの人々が家族や友人の墓参りをし、墓石に国旗や花、リボンを飾る伝統も続いています。

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地域のパレードや追悼行事

全米の多くの都市や町でパレードが開かれ、退役軍人団体や現役兵士、ボーイスカウト、マーチングバンドなどが参加します。墓地や住宅にたくさんの国旗や花輪などがたむけられます。

地元の公園や広場では戦没者の功績を讃えるスピーチやコンサート、祈りの集いなども盛んです。特に小規模な町やコミュニティでは、世代を超えた交流の場となっています。

家庭や地域での過ごし方

多くの家庭ではメモリアルデーをきっかけに、親族や友人と集まり、バーベキューやピクニック、ガーデンパーティーを楽しみます。

アメリカではこの時期にプール開きや夏のスポーツイベントが始まり、「夏の始まり」を象徴する一大イベントでもあります。子どもたちは国旗柄の服を着たり、庭や玄関に小さな国旗を飾ったりと、家庭ごとに愛国心を表現します。

伝統的な食べ物

メモリアルデーに特別な伝統料理はありませんが、バーベキューやグリル料理、ハンバーガー、ホットドッグ、トウモロコシ、ポテトサラダ、スイカ、アイスクリームなど、夏らしいアウトドアフードがテーブルに並びます。多くの家庭では手作りのデザートやカラフルなドリンクで家族や友人と祝います。

外でバーベキューを始めるのに絶好の季節が到来したという感じで、お店では大きなお肉やバーベキューグリルが大々的に販売されます。

ワシントン・ナショナル大聖堂でのメモリアルデー

ワシントンD.C.のワシントン・ナショナル大聖堂(Washington National Cathedral)は、アメリカを代表する宗教的・象徴的な建築であり、メモリアルデーには特別な追悼イベントや礼拝が行われます。

  • 特別礼拝(Memorial Day Service)
    メモリアルデーの週末、大聖堂では戦没者や退役軍人、その家族を追悼するための特別礼拝が開かれます。国のリーダーや軍関係者、市民が集い、賛美歌やオルガン演奏、詩の朗読など厳かな雰囲気の中で祈りが捧げられます。
    牧師やゲストスピーカーが、平和や犠牲の意味を語る説教を行い、戦争や紛争で亡くなった人々だけでなく、今を生きる人々へのメッセージを伝えます。

  • 鐘の演奏や黙祷
    礼拝の中や終了時には、大聖堂の鐘が鳴らされ、全員で黙祷を捧げる時間が設けられることも多いです。テレビやインターネットで全国中継される場合もあります。

  • 音楽と合唱
    ナショナル大聖堂の聖歌隊や、時には軍のバンドによる特別な音楽奉仕があり、荘厳な雰囲気が会場全体を包みます。
    歴史的な讃美歌「アメリカ・ザ・ビューティフル」や「バトル・ヒム・オブ・ザ・リパブリック」などが演奏されることが多いです。

ワシントンD.C.メモリアルデー・パレード(National Memorial Day Parade)

ワシントンD.C.のメモリアルデー・パレードは、全米で最も大規模かつ有名なパレードのひとつです。
例年、ナショナルモール(National Mall)沿いをメイン会場として開催され、数十万人の観客と数千人の参加者が集まります。

  • パレードの内容
    現役軍人や退役軍人、各軍のバンド、鼓笛隊、マーチングバンド、歴史的な軍用車両、軍服姿の団体、ボーイスカウトや地元の高校生などが行進します。アメリカ国旗や軍旗がはためき、戦争ごとに活躍した退役軍人団体のフロートや車列が続きます。

  • 歴史と平和のメッセージ
    パレードでは、南北戦争・第一次大戦・第二次大戦・朝鮮戦争・ベトナム戦争・湾岸戦争・イラク戦争など、時代ごとの軍人たちを追悼するセグメントも設けられます。大きな国旗が掲げられ、沿道の観客が立ち止まって拍手や声援を送ります。

  • 有名人やゲストスピーカー
    毎年著名な俳優やスポーツ選手、政治家、軍関係者、ゴールドスター・ファミリー(戦死者遺族)などがゲストとして登壇し、追悼や希望、平和への思いを語ります。

  • テレビ中継・ライブ配信
    パレードは全米にテレビやネットで生中継され、アメリカ国民が自宅や各地で視聴しながら、国全体で「追悼と感謝」の気持ちを共有します。

  • 国歌斉唱・黙祷
    パレードの始まりや終わりには、国歌斉唱や1分間の黙祷、空砲の発射(21発礼砲)など、荘厳な儀式が行われることも多いです。

筆者もメモリアルデー・パレードを見学しに行ったことがありますが、非常に大規模でした。お近くの方はぜひワシントンD.C.でメモリアルデーを過ごしてみてください。おすすめは公文書館の階段です。この場所はテレビ中継本部の対面なので、とてもよく見えます。

アメリカ ワシントンD.C.の5月のメモリアルデーのパレード

【アメリカミュージアム巡り】National Archives 国立公文書館 ワシントンD.C.

レジャーと旅行

メモリアルデーの3連休は、多くのアメリカ人にとって家族旅行やキャンプ、ビーチでのレジャーを楽しむ絶好の機会でもあります。観光地やリゾートは大混雑し、国内線の航空券やレンタカーも値上がりする傾向にあります。

経済効果

メモリアルデーはアメリカ経済にとっても大きな影響を持つ祝日です。まず小売業界では「Memorial Day Sale」と銘打った大規模な割引セールが全国のショッピングモールや家電店、車のディーラー、家具店などで実施されます。夏の新生活シーズンの始まりと重なることから、バーベキューグリルやアウトドア用品、スポーツ用品、衣料品、家電、車などの売り上げが一気に伸びます。ネット通販でも特売が展開され、各社が顧客獲得に力を入れます。

観光業・レジャー産業もメモリアルデー3連休で大きな恩恵を受けます。家族旅行や国内リゾート、キャンプ場、ビーチ、ホテル、レストランはこの時期が繁忙期。航空業界やレンタカー、交通機関の需要も高まり、地域経済が活性化します。

一方で、政府機関や銀行、学校などは原則休業となるため、行政・金融・教育サービスは一時的にストップします。物流もこの時期に合わせてスケジュール調整が必要です。

チャリティ活動や募金も盛んで、退役軍人支援団体や戦没者遺族会への寄付が増えるのも特徴です。ボランティアイベントやコミュニティ主催の無料食事会など、地域での助け合い精神も経済効果の一部となっています。

面白いエピソード・トリビア

「National Moment of Remembrance」

2000年以降、メモリアルデー当日の午後3時(現地時間)には、全米で1分間の黙祷「National Moment of Remembrance」が呼びかけられています。町のサイレンや教会の鐘が鳴り響き、人々が立ち止まって戦没者に思いを馳せる光景は、現代のアメリカ社会でも大切にされています。

メモリアルデーの「花」

この日によく見られるのが「赤いポピーの花」。第一次世界大戦の戦地を描いた詩『フランダースの野にて』にちなんで、追悼の象徴として胸元や墓地に飾られます。街中やスーパー、ベテラン団体による募金活動でも赤いポピーが配布され、戦没者追悼の象徴となっています。

「プール開き」「グリル開き」

メモリアルデーはアメリカの「プール開き」や「グリル開き」の日としても知られています。冬季クローズしていたプールやビーチ、公共施設がこの日を境に一斉にオープンし、バーベキューグリルの火入れ式を行う家庭も多いです。夏のレジャーシーズン到来を告げる合図でもあります。

メモリアルデーと車の渋滞

連休を利用した旅行やレジャーの移動により、高速道路や空港、観光地は例年大渋滞・混雑になります。交通安全キャンペーンやドライブインシアターなど、この時期ならではの話題も多くあります。

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まとめ

メモリアルデーは、アメリカの兵士たちの犠牲に感謝し、その遺志を胸に刻むとともに、家族や地域のつながりを強める特別な祝日です。

追悼式典や墓参り、パレードといった厳かな行事に加え、バーベキューやピクニック、旅行、セールなど、楽しさと哀しみが共存するアメリカらしい一日となっています。

経済的にも夏のスタートを告げる繁忙期であり、国全体が動き出す活気に満ちた時期。アメリカの多様な文化や価値観を感じられる祝日として、現地の雰囲気をぜひ体験してみてください。

米文化
この記事の著者
Kyoko Bartley

ニュージャージー在住。
幼少期からアメリカの映画やアニメーション、音楽に親しみ、大学ではアメリカ文化を専攻。留学・研究を経て2011年に渡米し、国際結婚、妊娠・出産、現地就職、住宅購入などを通して、外国人としてアメリカ社会で暮らすリアルを経験してきた。

2018年より、在米日本人向けアメリカ生活情報ブログ「なんだろなアメリカ」 を運営。教科書やガイドブックには載らない、実体験にもとづく生活情報や、文化の違いから生まれる「?」を「!」に変える視点を発信している。

また、プリンストンエリアを拠点に画家としても活動し、原画やグッズの制作・販売を行っている。

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