アメリカでは11月の第4木曜がサンクスギビング。その次の金曜日はブラックフライデーと呼ばれる、大セールの日。
夜中から開店を待ってお店に並んだり、ここぞとばかりに家電など高額商品を買ったりする「アメリカの消費文化」の祭典でございます。
しかし、在米8年目にして「これって本当に安い?」「みんなノセられ過ぎじゃない?」などちょっと疑問も出てきたので、落ち着いて(笑)考えてきましたのでお伝えします。
ショッピングの祭典!ブラックフライデーを冷静に考えてみるよ!
こんにちは。在米アメリカ文化ライターのキョウコ@NandaroAmericaでーす。
日本でも近年広まってきているとのことですが、ブラックフライデーはもともとアメリカ発祥の「年末商戦の幕開け」的なセールでございます。
アメリカでもこの呼び名が定着してきたのはこの50年ほどだそうですが、ペンシルバニア州フィラデルフィアが発祥だそうです。
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ブラックフライデーとは何をする日?
前日の(11月第4木曜日)サンクスギビングデーは家庭で家族とご馳走を堪能する祭典でした。数日前から食料の買い出し、ターキーの仕込み、副菜、デザートの準備、当日はターキーを数時間かけて焼く、という壮大なものです。(笑)
多くの学校や会社では少なくとも前日の水曜の午後から休みになります。有給を取れる人はすでに月曜からとったり、その後長く取ったりで長期休暇として家族の元へ帰ります。
アメリカ中が里帰りのために大移動するのもサンクスギビングやクリスマスのホリデーシーズンのおなじみの光景。
ブラックフライデーは、そんな連休モードの中で料理や家から解放されて、今度はお金を自分のために使う、心理的に何かが吹っ切れる現象と相待っていると私は感じています!(笑)
クリスマスプレゼントやもともと高額な商品は割引額が大きいこの時に買ってしまうのがお得、とよく言われますね。
ブラックフライデーの心理
アメリカ人の多くが本当によく働いていると私は感じています。年末が近づき、日照時間も減り、寒くなり、精神状態もちょっと鬱、苛立ちも出てくるような季節に突入ですから、こんなことが言えるんじゃないかと思っています。
「お母さんは普段から休みがないのにサンクスギビング前にやりくりしながらご馳走の計画を練って、作って、もう疲れた。」(精神的抑圧)
↓
「なんでホリデーなのに楽もできずに忙しいんじゃ!早く解放されたい!」
↓
「今まで働いて、節約して、なんなのよ!どうせクリスマスプレゼントも欲しい物もらえないんだから!私にだって欲しいものあるのよ!やってられないわ!」
↓
企業:「夏よりも開放感ないし、時期的に地味だし、ぜんっぜん売れねー!年越せなかったらどうしよう!そや!薄利多売や!」
↓
「安くなってるじゃないのぉおお!わかってるわねー!自分のご褒美買い漁るわよ!!!」(物欲の爆発)
多くのお母さんがこんな感じじゃないかと感じています。違ったらごめんなさい。(笑)
ブラックフライデーは本当に安いのか
「ブラックフライデー」と称して量販店では大安売りを恒例にするようになったのはごく最近、この10年ほどだそうです。
こんなに大々的になったのは意外にも最近
それ以前のアメリカでは、昔から「クリスマスシーズン」のためにプレゼント向けの商品などが主に安くなる、といった感じだったようです。
2005年ごろから大手量販店がブラックフライデーの大セールを大々的に恒例行事とし始めたら、クリスマスに次いで業績が良かったようで、定着、そしてさらにスケールアップしたそうです。
ウォルマートや家電量販店などで将棋倒しになったり、奪い合い&乱闘が発生したニュースなどもありましたね。日本の福袋や初売りセールに通ずるものがあります。
そこまでして欲しいものがあったら買えば良い!
こういったびっくりするほど安い目玉商品を手に入れるためにテントを張ったりして極寒の中夜中から早朝の回転まで待っている行列も多いのが事実です。
しかし、私はそこまでして欲しいものがないし、安くなっているとはいえ何百ドルもの高額商品をホイホイ買うような余裕もないので、結構冷静にブラックフライデーを過ごしました。(涙)
モールに行ってみた
私がたまたま行ったモールは普段からとても人気な場所の大きなモールなのですが、ブラックフライデー当日は交通渋滞&駐車場も大混雑でした。
中は当然混んでいるのですが、お店の商品にそんなに驚くほど安いものはありません。雰囲気は初詣のようでいいですよ。(笑)
そんなに驚くほど安くはなかった
平均30%−40%オフといったところで、普段コストコやアウトレットモールでものを買っている私からしたら「ブラックフライデーってこんなもんか」という感じでした。
私は長いコストコユーザーでファンです。コストコ関連の記事はこちら!
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もっと安い時期・場所はあるのか
私の体感と主観で偏った意見ですが、普段定価でものを売っているショッピングモールにて、目をつけたものがあったら、ブラックフライデー、クリスマス直前・直後、そしてインデペンデンスデーのセール、レイバーデイセールを狙えば必ず定価より安く買うことができます。
しかし、こういったセールの時期ではない時に何か買いたいという場合は、アウトレットモールやコストコのクリアランス扱いの商品、そしてAmazonやその他オンラインストアの「クリアランス」をしげくチェックして買う方が安いと感じました。
そっちは探せば値引率が60%オフとか結構あります。ただ、チョイスの幅は少なくなりますが。
ブラックフライデーはこんな人にオススメ!
- 高額な家電、キッチン用品などの買い替えを狙っている。
→確かにブラックフライデーは確実に来ますし、値引き率も3割4割、5割までいったらかなりの額が節約できますので、クリアランス情報なんかを年がら年中アンテナを張っているよりも効率はいいです!
- ジュエリー、アクセサリー、ブランド品などの高級なものを買いたくて狙っている。
→ブラックフライデーはクリスマスの準備としても使えますから、こういった高級でさらに高額なものを買うのにも適していると思います。
こんな方は迷わずブラックフライデーに高額、大型、高価なものをがっつり買って、確実に何割引かの分をセーブできますね。
ブラックフライデーじゃなくても安い時があるよ!
ですが奥さん、サイバーマンデー、クリスマス直後、インデペンデンスデーのセール、スプリングセールはブラックフライデーに負けず劣らずかなり良い買い物が確実にできる時期でもあると思います。
スプリングセール
私はアウトレットモールにごくたまに行きますが、3月末のスプリングセール開催中の、特に平日のアウトレットモールはクリスマスよりも良いかな、と思うことがありました。
冬服中心のブランド品、バッグ、靴などが最大7割引だったことも。企業側のセールの理由は、ズバリ「季節の売れ残り処分」ですね。
それだけ売れ残りを売りたい時期であるんでしょうが、買いに行く人の人数が少ないのでさらに商売っ気がなく、純粋に処分したくて売りつくしている感じを受けました。
こういうタイミングに逢うと、カルバンクラインのジーンズが$15、コーチのバッグが$200とかで買えるときもあります。(私は買わないんだけど)
ポイント:3月下旬から4月上旬の平日に衣類量販店、アウトレットモールに行くと冬物処分セールをしているよ。同じく季節の終わりのセールは衣料品、季節のものを買うにはとても率がいい!
インデペンデンスデー
お財布事情がインデペンデンスデーなど、夏のレジャーの時期にどうなのかというと、旅行などで散財している場合は、高額商品を買うまでは厳しいため、ブラックフライデーより軽視されているのかなと思います。
しかしながら、インデペンデンスデーは主に夏の家具(パティオ、バーベキューグリル、芝刈り機、プール関連など)がとても安いです。このラインナップは北国はブラックフライデーやクリスマスには全く登場しないです。ですので、夏の一大セール時には、「夏のもの」を買うのが(冬には出てこないので)いいですね。
ポイント:インデペンデンスデーセールで高額商品を買うなら、夏に必要なものがいいよ!
サイバーマンデー
これはネットショッピングが常に実際のお店で買うよりもお得なことが多いとお気づきかと思います。はい、サイバーマンデー(サンクスギビングの次の週の月曜)の方がブラックフライデーよりもネットショッピングではお得なものが買いやすいと思います。
ネットショッピングのお店でももちろんブラックフライデーのセールはしているけど、サイバーマンデーは、ブラックフライデーを逃した人のためラストチャンスという感じで存在するような印象を受けますね。「サイバーマンデー」はお店によっては11月最終週の1週間の設定であったりします。
まあ、クリスマスが終わるまでなんかしらのセールはやっているんだけどね。クリスマスの直前までのいつが自分に合ったものがセールになっているかですよね。
ポイント:ネットショッピングをよくする人なら、ブラックフライデーの時から検索して目をつけておいて、サイバーマンデーに買うのがいいかもね。
クリスマス直後
クリスマス直後もモールやアウトレットはものすごく混雑します。
12月26日から28日くらいの間に行くと、「ギフト用」で用意されていた化粧品などデパートによくあるホリデー向けパッケージが残っていて、それがまた面白いように消えて行きます。
私はクリスマスが終わってから自分の欲しい化粧品セットや靴、洋服を見るようにしていますが、ブラックフライデー、サイバーマンデー、クリスマスセールといった「陽」のイメージのイベントとは裏腹に、クリスマス後の処分を目的にした徹底的な値下げには「隠」のイメージとも言えるシビアな売り方を感じます。
全然FestivityとかHoliday とかLuxury とかではない、おばちゃまの戦場のような形相を呈した風景がありますね。
ポイント:クリスマス直後の3日間の真のシリアスな処分セール。デパート、衣料品などではクリスマス向けセットの売れ残りが安いです。
番外:ハロウィン直後
ハロウィンのポップアップストアで9月上旬から11月上旬までの期間限定のお店が全米に出没しますが、ハロウィンの次の日、つまり11月1日から数日間、売り尽くしの全品50%オフセールが必ず行われます。
当然売れ残ったものしかないので目当てのものがある保証はないですが(他のセールもそうですが)、50%、さらに70%オフでハロウィン小物、ホームデコレーション、キッチン小物を始め、もちろん仮装グッズ、カツラ、小道具、デコレーション、消耗品などを買って次の年のハロウィンに備えるのが超得策です。
うちは子供が仮装は確実にするので、1年後のサイズのものを買い置きしています。
ポイント:イベント後は必ずさっさと処分値になるので、一年待てる人は次の年用に買って保存も節約上手よ〜♫
今日の英語 sale=セール save=節約 deal=お得 BOGO=Buy One Get One 一つ買うと一つタダでもらえる clearance=クリアランス
まとめ
こうやってこまめに大安売りのものを買って誕生日やクリスマスプレゼントのために年がら年中貯めておくと、あまりブラックフライデーだから買おう!と思わなくなってきました。
ただ、この家電はもう古い、もう今年買い換える!と予定を立てて、セールでもなんでもない時に突然壊れてしまうよりも、ブラックフライデーなど気合の入った値下げ率、さらに毎年必ずあるセールイベントを利用するのが賢いですね!