アメリカの運転中は鹿に注意!安全対策・保険・習性紹介 ぶつかった際の体験談

皆さんのお住いの地域には、どんな野生動物がいるでしょうか?

現在私の住むニュージャージー州中部は、急速な宅地開発により、住みかを失った鹿が多く、秋や春によく道路で轢かれて死んでいるのを目にします。

とても可哀想なのですが、実際車で鹿をはねると人間の方も、車の方もかなりのダメージを受けますので注意が必要です。

この記事ではNJ鹿パラダイスのお話と、オハイオ州で夫が鹿をはねた際の体験談、そして、鹿よけができるグッズのなど傾向と対策をバッチリご紹介します。

アメリカの運転中は鹿に注意!安全対策・保険・習性紹介 ぶつかった際の体験談

こんにちは、なんだろなアメリカにようこそ。キョウコ@NandaroAmericaでーす。

ニュージャージー中部は全米でも最も鹿密度が多い地域だそうで、近年、農業の方も、一般住民も、鹿の害に悩まされています。皆さんのお住いの地域はどうでしょうか?

私が通勤に使っている道路と時間帯が、鹿多発の条件が揃っているようで、いつも気をつけて運転しています。

この記事では鹿をはねないための対策、鹿を万が一車ではねてしまったらの対応についてまとめてあります。アメリカで運転する方はぜひご参考に!

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ニュージャージー中部鹿伝説

私はまた細々と週一の仕事を始めたのですが、秋から冬は帰りが4時、5時台でもう真っ暗。帰りの運転が恐怖です。

雨の日なんか森の中の一本道、鹿うじゃうじゃゾーンを通り抜けるのが恐怖でなりません。畑や雑木林に鹿が複数群れていて、道路に飛び出してくるのです。

ライトをぴかぴかしても逃げない。クラクションを鳴らしてもむしろ向かってくるのが5頭中1、2頭いる。

山道がこうなのですが、完全に開発された住宅地でもこんな感じ。裏庭からピョーン、コンビニの前の道をピョーン。多くは3頭以上の群れで道を横断したり、車を気にせずのんびり草を食べていたり。

鹿密度がとても高いNJ中部

人や車をそんなに恐れない。9、10、11月は特に気が立っている(繁殖期)のようなので、向かって来ちゃうのも理解できます。

秋口は1日30分運転すると、2、3体は必ず鹿の死体を見かけます。可哀想&ああ、この季節か&明日は我が身の心境。

ニュージャージー中部に建国前から牧場をされているスイダムさんの話によると、山林だった地域を急に宅地にして家を建てたから、行き場を失った鹿が畑を荒らしまくって農業が本当に大変。

そして、ニュージャージー中部は全米でも「鹿口密度」が大変高い部類なんだそうです。これはぽんぽこ鹿版ですね。

NJSuydam Farmの魅力7つ!パンプキン&Hay Ride 農場の楽しみ方紹介

↑スイダムさんのお話は一部こちらで紹介しています。

アメリカでの運転には動物との事故がつきもの!

アメリカでの動物との交通事故について、見て行きましょう。

アメリカの動物との接触による交通事故件数

アメリカ全土では1日に1億9千万台の車が行き交っているそうで、そのうち100万台が1日になんらかの動物をはねている計算になるんだそうです。

だいたい200台に1台が何らかの動物をはねている。

一年に200日車を運転する日があったとして、自分が何らかの動物をひく確率は1回あるかと言ったところです。知らないうちにリスなんか轢いているんだろうかなあ。ごめんよー。

そして、高速道路などで大きめの動物をはねて警察を呼ぶケースは一年で30万件。ほとんどが小型の動物で、人は怪我をしませんが、人が怪我をした場合の内訳は、鹿(12%)、ムース(82%)、その他(6%)だそうです。

出典元:Federal Highway Administration Research and Technology

全体の数からしてムースの割合がとても大きいので、特にムースの生息地にお住いの方は気をつけてね!

私が見たことがある、道路で死んでいる主な動物

私は南部の方や砂漠の方は運転したことがないので、主に北東部の話になりますが、

  • リス・ネズミ・ウサギ・スカンク
  • ラクーン(アライグマ、タヌキ)
  • オポッサム
  • 鹿(大きいけど一番頻度が多いかもしれない)

また、フロリダではアリゲーター(わに)が出没したり、ネバダではが出没したりと、アメリカの自然環境はバラエティに富んでいて、日本では聞いたことがないようなことが起きるんでいつまでたってもびっくりすることが尽きません。

そして、さっきのムースや、アラスカなら当然クマ、砂漠地帯ならヤマライオン。

ちなみに、私の広島出身のおばあちゃんは「広島ではよくワニたべた」と言っており、私は「ワニ」だと思い込んでいたら「鮫」であったということがありました。全く関係ありません。はい。日本に野生のワニはいないと思います。

と言うことで、鹿生息地域であればと車が接触してしまう確率は当然高くなりますね。

ちなみに、スカンクは轢いてしまうと肛門腺に溜まっているあの臭い液も外に広がってしまいます。Twitterで教えていただいた情報によると、轢いてしまった車は廃車にしなければいけないほどの強烈な匂いだそうです。

私も轢かれたスカンクの死骸の脇を車で数秒通り過ぎたことがありますが、かなりきつい匂いがしました。窓を閉めて、エアコンの外気も入れていない状態でも車内に漂うほどだったので、かなりの強さです。日本でそういう経験をしていない&気をつけろと言われて育っていないからかなりびっくりしました。

近年あまりにもアメリカ全土で、交通事故で動物を殺しまくってしまっているので、動物が道のあちら側に行くための橋を設置したところ、かなり効果があったという報告も読んだことがあります。

鹿との衝突事故を避ける方法

車両保険大手のGEICOさんのHPをざっくり訳してお伝えします。(爽やか英語のお兄さんRyoさんに教えていただきました!)

Deer Safety: Tips For Avoiding A Collision

1. 群の残りに注意

鹿は一匹で単独行動は滅多にしない。

もし一頭道路を横切っていたら、後続する鹿が他にもいないか注意しましょう!鹿は複数でいることが多いです!

2. 時間帯と季節

鹿は夕暮れと夜明け時に最も活発。

この時間帯は人間の目にとってもとてもものを捉えづらい時間帯です。さらに、鹿の活発な季節は10月から1月の繁殖期。

特にこの季節の夜間はより一層注意しましょう!

3. ライトをつけましょう

鹿多発スポットには四角くて黄色い、鹿のマークがついた交通標識があります。そういう地域では必ずライトをつけましょう。

鹿の目がライトに反射してキラキラしてわかりやすいです。

4.真ん中に寄せる

対向車がなく、中央線のない道路の場合で、さらに州法で許されていれば、車は真ん中を走らせる方が、鹿との接触リスクを減らせます。

なぜなら、茂みから飛び出してきた場合、右に寄っているとまともに衝撃を受けるから。

真ん中なら鹿が飛び出してきても少しスペースにゆとりがあるのでダメージが減ると思われます。

5. ゆっくり止まり、蛇行しない

もし鹿を見つけたら、しっかり、ゆっくり止まりましょう。蛇行してそのまま避けるのは対向車とぶつかるなどもっと最悪の事態になる恐れがあります。

6. クラクションを鳴らす

車のボンネットにつける鹿よけの笛が売られていますが、あまり意味がないようです。

それよりも一発大きなクラクションを鳴らした方が鹿を遠ざけることにおいては効果的だそうです。

鹿をはねてしまったら

鹿に限らず、他の大型動物の場合、事故後すぐに対処しましょう。以下、Geicoさんのウェブサイトを訳しました。

  • 車を脇に停める
  • ハザードライトを点灯し、車の中にとどまる
  • 怪我人がいれば救急に電話をする。いなければ(車の破損だけの場合は)地元警察に連絡する。
  • はねた鹿には近づかない。鹿が道の真ん中で倒れている場合はその旨を警察に伝え、彼らにどかしてもらう。自分ではしない。
  • 保険会社に連絡し、車の破損状況を伝える。

動物をはねた際の出費

Geicoさんによると、動物をはねて車両事故となると以下の金額が平均かかるそうです。

  • $1,840 ー車両修理にかかる金額
  • $2,702 ー医療費
  • $125 ー車を牽引したり移動したりする費用
  • $2,000 ー殺してしまった動物の価値
  • $50 ー動物の死体処理費

かなりかかりますね。車両保険、大事。

夫が鹿を跳ねた際の体験談inオハイオ

2012年でしたな。夫がやっぱり11月ごろ、寒くなり始めた時期に、職場から帰る際、鹿を撥ねました。

鹿とぶつかった際の状況

まっすぐ一本道の、ちょうど登り坂を上りきったところで、ピョーンと飛んできた鹿と正面衝突。

鹿は夫の車(セダン型)のボンネットにあたり、窓ガラスの上を滑り、屋根を滑って車の右側に落っこち、そのまま走って森に帰って行ったようです。

その時の夫の心理状況は、びっくりしたものの、止まることも、横にそれることもできなかったようです。でも、他の車へ迷惑かけないようにするにはこうするしかないですよね。

ということで夫GJなんですが、鹿にぶつかったとその場で電話してきても、彼の両親は「鹿は大丈夫なのか」「かわいそうに」「今夜死んでしまうんではないか」ばかりで、一切夫の安否に触れることがなかったのが私としてはハイライトでした。

これが本当のシカトですねー。しかし、夫は急な状況でもしっかり然るべき対応をしたとしか。

被害状況

はい。夫の車、ボンネットがひしゃげました。

正面衝突ですからねえ。

夫はすぐに警察に電話したんだけど、家から1分くらいの距離だったので、ポリスの人からは、道路で止まらず、家に行って待ってて、と指示があったみたいです。

毛が抜けている。こういうのは証拠になるねえ。

ライトも食い込んでしまいました。

鹿の血はついていないけれど、鹿が心配です。

修理にかかった金額

うちの保険は自腹$500を出せば、全修理してくれるというものでした。

ひしゃげたボンネット、ヒビの入った窓、フロントのライト交換(電気系統含め)、なぜかついでにつかなくなった室内灯も直してもらいました。これは良かった。

鹿とぶつかる衝撃で室内灯もつかなくなるというのは、衝撃の大きさを感じますねえ。

私が体験した鹿飛び出し事件

私が仕事帰りなどに鹿草原&森を一直線に突き抜ける道路を通る際、しょっちゅう鹿が飛び出してくるので、その体験を。

Geicoの先ほどの鹿との事故の避け方の話題とほぼ同じなのですが、

  • 夕暮れ、早朝にウロウロしていることが多い。10、11月は必ず。
  • 暗がりから道路を渡りに飛び出してくる(右左なんて気にしていない)
  • 親子か家族で動いていることが多い(最大6頭くらい見たことがある)
  • 11月ごろはやたら荒ぶっている。攻撃的である。車にむしろ突進してくる傾向がある。

あとちょっとで事故だったであろう体験

住宅地に住み着いている鹿はクラクションでもフォグライトでも逃げない。堂々と道路の真ん中で地面の上の何かをのんびり食べている。完全になめている。

道路の真ん中で立ち往生してピョコピョコしている個体もたまにいるので、そういうのに遭遇した時は止まるしかない。

急に飛び出されたら蛇行しそうになるが、対向車があったらアウトなので、もうスピードを落としながらもぶつかるしかない。(ぶつからなかったんだけど)

もしぶつかった際、ツノがあったらガラスは破られ、自分や同乗者に刺さるかもしれないし、後続車にぶつけられるかもしれない。この辺は運である。

鹿よ、来ないでくれ。

鹿出没地帯というのは大体決まっているので、そこでは絶対スピードを出さないこと。後続にクラクションを鳴らされようと、法定速度より早く行ってはいけません。

鹿撃退グッズ

Geicoさんの紹介では「鹿よけホーンは効かない」とありましたが、一応紹介。どんなものなんでしょう。

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あ、うん。なんかきかなさそう。車の脇にくっつけて、走行中に鹿が嫌がる音が出るというものなんですね。まあ、高くないからつけておくか、と思ってしまうけど、効かないんじゃねえ。

安いからまた効かないって言われると余計効かなそうに見えてきてしまう。

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こちらは庭に小動物や鹿が入ってきて荒らされて困る、という方向けの、裏庭、畑用のグッズ。

オハイオにいた際も裏庭に鹿はよく入ってきてたし、ウサギ、スカンク、色々やってきてました。

家庭菜園は人間のために収穫できたものが大根とニラぐらいで、大体あとちょっとというところで食われてしまっていましたね。何のために植えたのか〜。

鹿撃退スプレーは食べられてしまう木や観賞用のお花向け。でもかなり臭うのでスプレーしてからしばらくは人間も引きます。家庭菜園のお野菜などにはかけてはダメですよ。食べられなくなってしまいます。

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この鹿スプレーは私も使っているんだけど、注意事項が結構あるのでこちらにまとめてありますので良かったらご参考に。しっかり鹿撃退スプレー #アメリカオススメ

家にネズミが入ってきた時の体験談はこちら。動物いっぱいだな、アメリカの生活はー。

ネズミ対策!アメリカの家庭向け鼠・害虫撃退グッズと体験談

まとめ

全ては人間が野生動物の住処を開拓してしまったがために起こっている、人災とも言える鹿との交通事故ですが、 どなたでも遭遇する可能性は高いということで、ぜひみなさま心の準備と、傾向と対策を!

みなさんが安全ですように!

お読みいただきありがとうございました!

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