アメリカで子育てをしている日本人家庭にとって、最初に戸惑うことの一つが
ワクチンスケジュールの違いではないでしょうか。
日本とアメリカでは、接種するワクチンの種類、接種時期、回数、義務・推奨の考え方がかなり異なります。
そのため、日本の母子手帳と合わない、どこまで打てばいいのか分からない、日本帰国時に問題にならないか不安と感じる方も多いかもしれません。
この記事では、日本とアメリカのワクチン接種の違いを整理し、日米対応訳を紹介します。アメリカでお子さんにワクチンを受けさせる際の参考にしてください。
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日米でワクチンスケジュールが違う理由
まず最初に、大前提として、日本とアメリカでは「ワクチンに対する考え方」が結構違います。日本の医師とワクチンについて話したことがありますが、日本はアメリカと比較して「消極的」だそうです。項目を見ると、アメリカの方が多いのが顕著です。
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日本の特徴
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国が定めた「定期接種」が中心
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公費・任意の区別が明確
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接種時期が比較的ゆるやか
アメリカの特徴
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CDC(米国疾病予防管理センター)の推奨が基準
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学校・デイケア入園にワクチン証明が必須
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幼少期に集中して接種
アメリカでは、「集団免疫」「学校での感染拡大防止」が強く意識されています。うちの子も民間のデイケアに入れる時、公立のプリスクールに入れる時、キンダー、エレメンタリー、とワクチン履歴を毎回提出しました。また、内容に不備(打っていない項目や、CDCの定める時期外に打っているなど)があると、再度接種し直し、その証明を提出しないと退学となると言う通知がきます。うちの子は1歳になる数日前に1歳で受けるべきワクチンを受けたので、それがスクールナースの目に留まり、もう一回受けてきてね、となったことがあります。
ご家族の方針や文化や宗教上の理由でワクチンを受けさせない場合、公立学校に通うことはできません。(体質でワクチン接種ができない場合は、医師とスクールナースが連絡をとり、学校側が理解したら通うことができます。多くの人間が集う公共の場ではまず7割以上の大多数がワクチンを受け、体質や闘病中で受けられない人のためにも病気の蔓延を防ぐ環境を作ろうと言う発想です)
アメリカに来てから気づきましたが、日本って大体を任意に任せてて、教育水準が高い性善説の国だから成り立ってるんだろうなと思いました。アメリカはもうちょっと強制力があると言うか、ワクチンを受けさせてない&検診の記録がない場合学校に入れない、あるいは学校から指摘されて、病院で検診を受けるように指導される場合もあるようです。
日本のワクチンスケジュール一覧(概要)
日本で一般的に接種される主なワクチンは以下の通りです。
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BCG(結核)
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B型肝炎
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ロタウイルス
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ヒブ(Hib)
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小児用肺炎球菌
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四種混合(DPT-IPV)
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MR(麻しん・風しん)
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水痘(みずぼうそう)
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日本脳炎
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子宮頸がん(HPV)
※接種時期は「生後◯か月〜」と幅を持たせて設定されているのが特徴です。
アメリカのワクチンスケジュール一覧(英語+日本語訳)
以下は、アメリカで一般的な小児ワクチンスケジュールです。
英語表記+日本語訳を併記します。
HepB(Hepatitis B)
B型肝炎
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出生時
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生後1〜2か月
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生後6〜18か月
日本より早く、生まれてすぐ接種します。
RV(Rotavirus)
ロタウイルス
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生後2か月
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生後4か月
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(ワクチンの種類によっては6か月の場合もある)
DTaP(Diphtheria, Tetanus, Pertussis)
ジフテリア・破傷風・百日咳
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2か月
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4か月
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6か月
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15〜18か月
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4〜6歳
Hib(Haemophilus influenzae type b)
ヒブ感染症
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2か月
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4か月
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6か月
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12〜15か月
PCV13(Pneumococcal Conjugate Vaccine)
肺炎球菌
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2か月
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4か月
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6か月
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12〜15か月
IPV(Inactivated Polio Vaccine)
ポリオ(不活化)
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2か月
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4か月
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6〜18か月
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4〜6歳
MMR(Measles, Mumps, Rubella)
麻しん・おたふく・風しん
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12〜15か月
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4〜6歳
日本では「おたふく」は任意ですが、アメリカでは標準です。
Varicella
水痘(みずぼうそう)
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12〜15か月
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4〜6歳
水疱瘡は私の世代はワクチンがまだなく、感染・発症している子が多くいました(私もかかりました)新たにできたものを積極的に取り入れるのはいいことですね!
HepA(Hepatitis A)
A型肝炎
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12か月以降 2回
👉 日本では一般的でないため要注意。
Influenza
インフルエンザ
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生後6か月以降 毎年
赤ちゃんの場合、鼻から吸入するバージョンが選べることもあります。
アメリカのワクチン全般、最近は針がどんどん細くなっていて、痛くなくて子供が「?」という感じで終わることが多いです。日本はどうでしょうか。
日米で特に違いが大きいポイント
日本にはあってアメリカにないもの
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BCG(結核)
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日本脳炎
日本一時帰国、本帰国予定がある場合は要相談。アメリカにいてもCVSなどで受けることができる場合もあります。保険のプランによって実費の場合もあり、保険が効く場合もありとさまざまなので、医師に相談して渡航先での予防、と言うことでリクエストするとわかりやすいみたいです。
アメリカでは必須、日本では任意のもの
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おたふくかぜ(MMRの一部)
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A型肝炎
学校・デイケア入園で求められます。
日本とアメリカのワクチン対応一覧表(小児〜成人)
| 日本のワクチン名 | アメリカのワクチン名(英語) | 日米の位置づけ・補足 |
|---|---|---|
| BCG(結核) | ― | 日本のみ。アメリカでは通常接種なし |
| B型肝炎 | Hepatitis B(HepB) | 両国共通/米国は出生時から必須 |
| ロタウイルス | Rotavirus(RV) | 両国共通 |
| ヒブ(Hib) | Hib | 両国共通 |
| 小児用肺炎球菌 | PCV13 / PCV15 / PCV20 | 両国共通 |
| 四種混合(DPT-IPV) | DTaP + IPV | 組み合わせが異なるが内容は同じ |
| 五種混合 | DTaP-IPV-Hib | 米国では一般的 |
| ポリオ | IPV | 両国共通 |
| 麻しん・風しん(MR) | MMR(Measles, Mumps, Rubella) | 米国はおたふく込みが標準 |
| おたふくかぜ | Mumps(MMRの一部) | 日本は任意/米国は必須 |
| 水痘(みずぼうそう) | Varicella | 両国共通 |
| 日本脳炎 | Japanese Encephalitis | 日本のみ(一部渡航者向けに米国でも可) |
| A型肝炎 | Hepatitis A(HepA) | 米国は標準/日本は任意・限定的 |
| インフルエンザ | Influenza | 両国共通/米国は毎年強く推奨 |
| 子宮頸がん(HPV) | HPV | 両国共通/米国は男女とも標準 |
| 破傷風・ジフテリア | Td / Tdap | 両国共通/米国は10年ごと必須 |
| 百日咳 | Tdap | 両国共通/妊娠ごとに米国は必須 |
| 髄膜炎菌 | Meningococcal | 米国は必須(特に大学寮) |
| 帯状疱疹 | Shingles(Shingrix) | 米国は50歳以上で一般的 |
| RSV | RSV | 米国で高齢者向け新規導入 |
| 新型コロナ | COVID-19 | 両国共通(時期・推奨は変動) |
アメリカでワクチンを受ける際の注意点
ワクチン記録は必ず保存
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小児科からもらう Immunization Record
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アメリカ国内での引っ越し・主治医を変更する時・学校提出・転校・日本帰国時に必要
日本の母子手帳との併用
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日本語と英語で表記が違うので注意
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日本からアメリカに引っ越してきた際は、アメリカの医師に説明するためにあらかじめ英語訳を用意するのが便利
迷ったら小児科に相談
アメリカの小児科医は海外から来た家庭、日米ミックスのスケジュールに慣れていることが多いです。
アメリカで小児以降も定期的に受けるワクチン一覧(年齢別・目的別)
※基本指針:CDC(米国疾病予防管理センター)
全年齢共通(毎年 or 定期的)
1. Influenza(インフルエンザ)
対象:生後6か月以上・全年齢
頻度:毎年1回
理由:
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集団感染防止
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学校・職場・医療現場で強く推奨
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高齢者・妊婦・持病がある人は特に重要
日本より毎年必須感が強い。スーパーや薬局で8月下旬ー9月になると保険で無料だから打ちましょう!とすごく言ってきます。
思春期(11〜12歳ごろ)
2. Tdap(破傷風・ジフテリア・百日咳)
対象:11〜12歳
目的:
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乳児への百日咳感染防止
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免疫のブースター
以降は 10年ごとにTd / Tdap
大人になっても10年毎に受けます。日本では百日咳は大人は打たないようですね。だから蔓延してしまうのでは。
3. HPV(Human Papillomavirus)
日本語:子宮頸がん予防ワクチン
対象:
-
女子・男子ともに推奨
-
11〜12歳(最大26歳までキャッチアップ)
回数:
-
2回 or 3回(開始年齢による)
アメリカでは男女ともに標準。一応、受けますか?どうしますか?とは聞かれますが、普通は打つ感じです。
4. Meningococcal(髄膜炎菌)
対象:
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11〜12歳
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16歳で追加接種
重要ポイント:
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寮生活(大学)でほぼ必須
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学校提出書類で求められる
青年期〜成人(18歳以上)
5. Td / Tdap(破傷風・ジフテリア)
頻度:10年に1回
特記事項:
-
妊娠中は Tdap必須(毎回の妊娠ごと)
日本より厳密に管理される。妊娠中に受けるのは、胎児に移行するのを目的としています。
6. COVID-19(新型コロナ)
対象:全年齢(時期により変動)
内容:
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初回シリーズ
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Booster(追加接種)
職場・大学・医療機関で要求される場合あり
7. MMR(麻疹・おたふく・風疹)
対象:
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接種歴不明
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抗体価不足の場合
大学・就職時に抗体証明 or 再接種を求められることが多い。グリーンカードの時などは必須です。
8. Varicella(水痘)
対象:
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罹患歴・接種歴が不明な成人
医療・教育関係では必須レベル
9. Hepatitis A / B(A型・B型肝炎)
対象:
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接種歴がない成人
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医療・保育・飲食業
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海外渡航者
アメリカではA型肝炎が非常に重視される。グリーンカードの手続きの際はワクチンオンパレードですが、必須項目になっているワクチンを受けないとどうにも進めません。
妊娠中に重要なワクチン
10. Tdap(妊娠ごと)
目的:
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新生児の百日咳予防
先述済みですが、毎回の妊娠で必須扱いです。
11. Influenza(妊娠中可)
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母体と胎児の重症化予防
12. COVID-19(状況により)
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CDC推奨対象になることあり
高齢者(65歳以上が目安)
13. Pneumococcal(肺炎球菌)
種類:
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PCV20 / PPSV23 など
医師の判断で組み合わせ
14. Shingles(帯状疱疹)
英語:Shingrix
対象:50歳以上
回数:2回
日本より圧倒的に一般的。また、周りで帯状疱疹で苦しんだと言う大人の話も多く聞きます。筆者は日本では聞いたことがなかったので、アメリカでは多いのかな?と思って用心しています。(事実は分かりませんが)
15. RSV(Respiratory Syncytial Virus)
対象:
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60歳以上(近年導入)
新しい高齢者向けワクチン
職業・環境で求められるワクチン
医療・教育・保育・介護
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MMR
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Varicella
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Hep B
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Influenza(毎年)
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COVID-19
大学・寮生活
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Meningococcal
-
MMR
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Tdap
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まとめ
日米でワクチンの考え方・時期は大きく違います。
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アメリカでは幼少期に集中接種が基本。だが小児期で終わらない
- 年齢・妊娠・職業で追加接種が当たり前
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英語名と日本語名の対応を用意しておくと安心
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接種記録(Immunization Record)が非常に重要。記録は必ず保管する
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不安な場合は小児科で必ず相談する
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アメリカ在住・留学・就職・妊娠・高齢期 どのステージでもワクチン確認は必須です。
アメリカで子育てをする日本人家庭にとって、ワクチンは不安になりやすいテーマですが、必要以上に怖がる必要はありません。この記事が、アメリカでも安心してお子さんの健康管理をするための参考になれば幸いです。

