PR

アメリカのプリスクール文化に親子で揉まれた話|かわいいだけでは済まない在米子育ての本音

子育て・義務教育
記事内に広告が含まれています。
スポンサーリンク

こんにちはー。キョウコ@NandaroAmericaでーす。

アメリカで子育てをしていると、プリスクールという言葉には、どこかかわいらしい響きがあります。

小さな子供たちが小さなバックパックを背負って、先生にGood morningと言い、絵本を読んでもらい、歌を歌い、クラフトをして、外で遊ぶ。写真だけ見れば、明るくて、自由で、のびのびしていて、いかにもアメリカらしい幼児教育の世界に見えます。

子供にとって楽しい場所であることも多いですし、先生方も優しく、子供のことをたくさん褒めてくれます。日本の幼稚園や保育園とは違う、アメリカらしい大らかさや自由さを感じる場面もあります。でも、親としてその中に入ってみると、プリスクールはただのかわいい子供の世界ではありませんでした。

そこには、アメリカの学校文化、親の自己責任、英語でのコミュニケーション、寄付やイベント、親同士の距離感、子供の自立、そして移民親としての不安が、ぎゅっと詰まっていました。子供をプリスクールに入れるということは、子供だけが学校に入ることではありません。親もまた、アメリカ社会の一部に入っていくということなのだと思います。

なんだろな☆アメリカがおすすめするアメリカ便利グッズカタログ@アマゾン マガジン風にお楽しみいただけます

スポンサーリンク

プリスクールに入れる前から、すでに親が疲れる

アメリカのプリスクールは、日本の幼稚園や保育園と完全に同じものではありません。

日本の感覚でいうと、幼稚園のようでもあり、保育園のようでもあり、習い事のようでもあり、地域コミュニティへの入り口のようでもあります。だからこそ、最初は何を基準に選べばいいのかがよくわかりません。

公立なのか、私立なのか。教会系なのか、モンテッソーリなのか。午前だけなのか、フルデイなのか。週に何日通うのか。トイレトレーニングが完了していないと入れないのか。お弁当は必要なのか。アレルギー対応はどうなっているのか。先生と子供の人数比はどうなのか。

こういうことを一つ一つ調べていくのですが、アメリカでは情報があまり親切にまとまっていないことも多いです。ウェブサイトが古かったり、料金が書いていなかったり、電話しないとわからなかったり、メールの返事が遅かったりします。

見学に行って初めて、ああ、こういう雰囲気なのね、とわかることも多いです。そして、だいたい高いです。

アメリカのプリスクールやデイケアの費用は本当に重いです。地域差はありますが、週に数回の短時間でもそれなりにかかりますし、フルタイムになると、これは大学の授業料ですかという金額になることもあります。

子供を預けて働きたい。でも保育料が高すぎる。働きに出ても、収入のかなりの部分が保育料で消えてしまう。そういう現実にぶつかる家庭も多いと思います。

子供がまだ小さいうちから、アメリカの子育てはお金がかかるのだなと、ずっしり感じさせられます。

こちらもどうぞ
【アメリカ教育】米国の学校教育制度 プレスクール・義務教育・大学・コミュカレ・特別支援など解説

アメリカのプレスクールで銃撃事件を想定した避難訓練を受けた日|4歳の娘が体験したロックアウトと親の本音

【アメリカ教育】私立&公立プレスクール比較 メリット・デメリット・特徴紹介

アメリカの学校のPicture Dayとは?服装・写真購入・Retake Day・親が知っておきたいこと

【アメリカ教育】日本と違う現地校の文化とは?義務教育・親の役割・学校生活の違いを体験談ベースに解説

アメリカ生活費の内訳|物価・家賃・医療費は実際いくらくらいなの?

スポンサーリンク

Drop Offの文化に慣れるまで、親の心が削られる

プリスクールに通い始めると、最初に親の心を試してくるのがDrop Offです。子供を学校に連れて行き、先生に引き渡して、親は帰る。言葉にするとそれだけなのですが、これが最初はなかなかつらい。特に子供が泣いている時、ママーと泣いている子供を、先生に渡してその場を離れる。先生は明るく、大丈夫よ、行っていいわよ、という感じで受け取ってくれます。親が長くいると余計に泣くから、さっと去るほうがいい。理屈ではわかります。

でも、日本から来た親の心は、そんなに簡単に切り替わりません。この子はトイレと言えるのだろうか。水が飲みたいと言えるのだろうか。先生に助けてと言えるのだろうか。友達に何か言われて嫌だった時、ちゃんと伝えられるのだろうか。泣き止んだ後、本当に楽しく過ごしているのだろうか。

そんなことを考えながら車に戻ると、こちらが泣きそうになります。

アメリカの先生方は、子供の自立を信じているように見えます。子供は大丈夫、慣れる、親が不安そうにしないほうがいい。そういう考え方があるのはよくわかります。自分の子供が親の見えない時間を過ごす。そのことに慣れるまで、私はかなり時間がかかりました。

スポンサーリンク

子供のほうが先にアメリカ社会に馴染んでいく

プリスクールに通い始めると、子供は少しずつ変わっていきます。

先生の口調を真似し、友達の名前を話し、学校で覚えた遊びを家で再現します。親が知らない英語のフレーズを使うこともあります。それはもちろん嬉しいことです。ああ、ちゃんと馴染んでいるんだな。友達がいるんだな。先生の話を聞いているんだな。そう思うと安心します。

でも同時に、少し寂しさもあります。親はまだ学校からのメールを読むだけで緊張しているのに、子供はもうその中で生活している。親は先生との会話を頭の中で何度も練習しているのに、子供はかなり自然体に見える。子供は、親よりも早くアメリカ社会に入っていきます。

これは在米子育ての切なさの一つだと思います。プリスクールは、その最初の入口でした。

子供がたくましくなっていくのは嬉しい。でも、自分の知らない世界を持ち始めるのは少し寂しい。この二つの気持ちが同時に来るのが、海外で子供を育てるということなのかもしれません。

スポンサーリンク

先生は優しい。でも察してはくれない

アメリカのプリスクールの先生方は、基本的にとても明るく、子供をよく褒めてくれます。

Good job!
You did it!
I’m so proud of you!

こういう声かけが自然に出てきます。子供の自信を育てるという意味では、とても良い文化だと思います。ただ、日本の先生のような細やかな察し方を期待すると、こちらが勝手に傷つくことがあります。

アメリカでは、困っているなら言ってください、という空気があります。わからないなら聞いてください。配慮が必要なら説明してください。言われていないことは、そこまで問題ではないと判断されることもあります。

日本のように、先生が親の表情や子供の様子から先回りして、細かく声をかけてくれるとは限りません。

これは先生が冷たいということではなく、文化の違いなのだと思います。でも、移民親としては、これがなかなか難しいです。こんなことを聞いていいのかな。面倒な親だと思われないかな。英語でどう言えば失礼にならないかな。うちの子だけ特別扱いを求めていると思われないかな。そう考えているうちに、聞くタイミングを逃すこともあります。

でも、アメリカでは黙っていても伝わりません。必要なことは言わないといけない。これはプリスクール生活を通じて、親がかなり鍛えられる部分でした。

スポンサーリンク

親同士の距離感も、やさしいようで難しい

プリスクールでは、親同士の付き合いにも戸惑います。アメリカの親たちは、表面的にはとてもフレンドリーです。

Hi, how are you?
Your daughter is so cute.
I love her shoes.

こういう会話はよくあります。感じは良いです。にこやかです。最初は、アメリカの親ってみんな明るいな、と思います。でも、そこから本当に親しくなるかというと、また別の話です。

プレイデートに誘うべきなのか。誘われたらどこまで準備すればいいのか。家に呼ぶのか、公園で会うのか。親も一緒にいるのか。何を持っていけばいいのか。どのくらいで帰ればいいのか。日本のママ友文化とはまた違う、別の難しさがあります。しかも、雑談は英語です。

事務的な英語なら準備できます。でも、親同士の雑談は、急に来ます。相手が早口だったり、地元の話題だったり、スポーツやホリデーの話だったりすると、わかったふりで笑っている自分がいます。

そして帰宅後に、さっきの会話、変な返事をしていなかったかな、と一人反省会が始まります。子供がプリスクールに通っているだけなのに、親も毎日小さな英語の社交テストを受けているような気持ちになります。

スポンサーリンク

イベントが多い。そして親の準備も多い

アメリカのプリスクールや学校文化で、親をじわじわ疲れさせるものがあります。ハロウィン、サンクスギビング、クリスマス、バレンタインデー、パジャマデー、Crazy Hair Day、Picture Day、先生への感謝週間、卒業イベント。アメリカの学校らしい楽しい文化だと思います。

でも親としては、毎回何かを準備する必要があります。この日は赤い服を着せてください。この日はお気に入りの本を持ってきてください。この日はパジャマで来てください。この日はクラス全員分のバレンタインカードを用意してください。この日はスナックの寄付をお願いします。この日は先生にカードを書いてください。

どれも小さいことです。でも、小さいことが多すぎる。しかも急に言われる。

しかも、連絡がメールで来たり、アプリで来たり、紙でバックパックに入っていたりします。どれが最新情報なのか、どれを見逃したらまずいのか、常に気を張っていなければなりません。アメリカの学校は自由で大らか、というイメージがありますが、親のタスクはかなり細かいです。

そして、こういう準備をきちんとこなせる親であることが、暗黙のうちに求められている感じもします。仕事をしている親、英語が苦手な親、移民の親、近くに頼れる家族がいない親にとっては、これがなかなか重いのです。

スポンサーリンク

ランチとスナックにも文化の違いが出る

プリスクールで意外と悩んだのが、ランチとスナックです。日本の幼稚園弁当の感覚でいると、アメリカの子供のお弁当はかなり違います。

サンドイッチ、クラッカー、チーズ、ヨーグルト、フルーツ、プレッツェル、野菜スティック、市販のスナック。手で食べやすく、常温で大丈夫で、短い時間で食べられるものが中心です。

最初は、これでいいのかと戸惑いました。

もっとちゃんとしたものを持たせるべきなのか。日本式におにぎりや卵焼きや野菜を入れたほうがいいのか。栄養バランスはどうなのか。周りから変に見られないか。でも、だんだんわかってきました。

アメリカの学校ランチは、時間内に自分で開けて、自分で食べて、片付けられることが大事なのです。見た目のかわいさより、実用性。栄養の理想より、子供がちゃんと食べること。

そして、ナッツ禁止やアレルギー対応など、安全面のルールを守ること。ランチ一つにも、文化の違いが出ます。

日本の感覚で完璧なお弁当を目指すと、親が疲れます。アメリカのやり方に合わせて、もっと簡単でいいのだと割り切れるまで、これも時間がかかりました。

こちらもどうぞ

【保存版】アメリカの子供のお弁当事情|持参メニュー例・給食との比較・無理ゲー環境の乗り切り方

アメリカでも作れる!おにぎらず完全ガイド 手に入る材料で、無理せず満足する工夫

【アメリカオススメ】離乳食パウチ特集|吸い口付きで再利用できる便利アイテム

【アメリカオススメ】シッピーカップ特集|哺乳瓶の次に買う こぼれない乳幼児用ボトル

スポンサーリンク

子供の自立を早く求められる気がする

アメリカのプリスクールでは、子供の自立をかなり重視しているように感じました。

自分の荷物を持つ。自分でジャケットを脱ぐ。自分でランチボックスを開ける。自分でトイレに行く。困ったら言葉で伝える。嫌ならNoと言う。助けてほしいならHelpと言う。もちろん、日本でも自立は大切にされます。

でもアメリカでは、子供が自分の意思を言葉で表すことが特に大事にされているように感じます。先生は、子供が困っている時にすぐ全部やってあげるというより、What do you need? Use your words. という感じで、本人が言うのを待つことがあります。これはとても大切な教育です。

学校側は、その子が自分で言えるようになることを大切にしている。これはアメリカ社会ではとても大事。この距離感に慣れるまで、親の心が揺れます。アメリカでは、子供も小さいうちから自分を説明する練習をしているのだと思います。そして親もまた、子供を少し離れて見守る練習をさせられているのだと思います。

スポンサーリンク

日本のような型がない自由さは、楽でもあり不安でもある

アメリカのプリスクールには、日本のような、みんな同じにきちんと揃える文化はあまりありません。服装も自由。髪型も自由。ランチも家庭によって違う。親の参加度もそれぞれ。イベントへの熱量もそれぞれ。これは楽です。日本のように、周りと合わせなければ、みんなと同じように準備しなければ、という圧は少ないかもしれません。

でも、型がないということは、自分で判断しなければならないということでもあります。どこまでやればいいのか。何を省略していいのか。寄付は毎回すべきなのか。先生へのギフトはいくらくらいなのか。プレイデートはどのくらいの頻度で誘うものなのか。正解が見えません。正解がないという感じですが、やっぱり常識ってものはあるのでは?と思って考えてしまいます。

日本の型は窮屈です。でも、型がない文化はそれはそれで疲れます。自由とは、自分で考え続けることなのだなと、プリスクール生活で何度も感じました。

スポンサーリンク

親もプリスクールに通っているようなものだった

子供がプリスクールに通っていた時期を振り返ると、実は私も一緒に通っていたようなものだったと思います。笑 子供の高いプリスクール代も無駄にしたくないという私の心でしょうか。

子供は歌や英語や友達との関わりを覚えました。私は、学校からのメールを読むこと、先生に質問すること、親同士の雑談を乗り切ること、イベントの準備をすること、アメリカ式のお弁当に慣れること、寄付やボランティア文化を理解することを覚えました。

誕生会にも呼ばれたり、うちも呼んだり、初めての子育て、アメリカでの子育て、暗中模索ではありましたが、やることはやり切った感があります。

子供は子供で大変だったと思います。でも親もなかなか大変でした。毎日大事件が起きるわけではありません。むしろ、一つ一つは小さなことです。けれど、その小さな文化の違いが積み重なって、じわじわ疲れるのです。

慣れない親にとっては頭の中の作業になります。日本にいたら、ここまで疲れなかったかもしれない。そう思う日もありました。でも、アメリカで子育てするということは、そういう小さな翻訳を毎日し続けることなのだと思います。国際結婚や、アメリカ移住を選んだ自己責任は、こういうところでも現れますが、日本でもアメリカでも日々学びはありますから、乗り越えていくしかないですね!

こちらもどうぞ

アメリカの子供の誕生日会はすごいぞ!遊園地・博物館・植物園・公園での体験談

【アメリカミュージアム巡り】Rutgers Geology Museum ニュージャージー州立大の地質学博物館 徹底ガイド

スポンサーリンク

まとめ プリスクールはかわいい。でも親は本当に疲れる

アメリカのプリスクールは、かわいいです。子供たちが小さな手でクラフトを作り、歌を歌い、先生に褒められ、友達と遊ぶ。その姿は本当に愛おしいです。でも、親としてその後ろに立っていると、かわいいだけでは済みません。

高い保育料、英語での連絡、Drop Offの罪悪感、親同士の距離感、イベント準備、寄付、ランチ問題、子供の自立、文化の違い。そういうものが全部、日常の中に入ってきます。

もうメール読みたくない、イベント多すぎ、また寄付か、また何か持って行くのか、と思う日もあります。でも、そうやって親も少しずつアメリカの学校文化に慣れていきます。

わからないことは聞けばいい。全部に参加しなくてもいい。ランチはもっと簡単でいい。先生には遠慮せず伝えていい。子供は意外とたくましい。親も完璧でなくていい。

プリスクールは、子供が初めて社会に出る場所であると同時に、親がアメリカの学校文化に揉まれる場所でもありました。美談だけではないけれど、こういう日々が、海外で子供を育てるということなのだと思います。

アメリカのプリスクールに疲れているお母さん、お父さん。

本当にお疲れ様です。

かわいいだけじゃないですよね。でも、きっと親子でちゃんと前に進んでいます。

子育て・義務教育
この記事の著者
Kyoko Bartley

ニュージャージー在住。
幼少期からアメリカの映画やアニメーション、音楽に親しみ、大学ではアメリカ文化を専攻。留学・研究を経て2011年に渡米し、国際結婚、妊娠・出産、現地就職、住宅購入などを通して、外国人としてアメリカ社会で暮らすリアルを経験してきた。

2018年より、在米日本人向けアメリカ生活情報ブログ「なんだろなアメリカ」 を運営。教科書やガイドブックには載らない、実体験にもとづく生活情報や、文化の違いから生まれる「?」を「!」に変える視点を発信している。

また、プリンストンエリアを拠点に画家としても活動し、原画やグッズの制作・販売を行っている。

#なんだろなアメリカをフォローする
error: This content is protected. このコンテンツは保護されています。
タイトルとURLをコピーしました