アメリカ私立&公立プレスクール比較 メリット・デメリット・特徴紹介

アメリカのプレスクールの費用はとにかく高く、捻出できない、またはお子さんが複数いらっしゃる場合は赤字になるから行かせないほうがいいなどなど、お母さんがたからは色々なお話を聞きます。

お仕事をしたいけれど、プレスクールに行かせる際は、費用、内容、公立か、私立か、雰囲気は?などどんなことが待ち構えているか気になっている親御さんの参考になったら嬉しいです。

民間のプレスクールは高いけどサービスと教育内容には満足できた話をします

アメリカでの子育ての最大の謎と悩みが学費&教育費なんですが(医療費も困りますけども)、大学とか英才教育とか以前に、まず腰が抜けてしまうのがプレスクールの費用です。

プレスクールの高額さに子供が生まれてから気づいた貧乏な親のぼやきの記事はこちら

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高い私立&民間プレvsそんなに安くもない有料公立プレ

みなさんのお住まいのところには民間、私立のプレスクールがありますでしょうか。

公立のプレスクールが無料で提供されている地域は本当にごくわずかだそうなので(うちは2017年秋から無料になったので非常にラッキーだったんだけど)、お仕事をされているお母さんは大体民間のプレスクールに入れると思います。

公立のプレスクールは無料化、あるいは民間と比べて安い利点がありますが、早朝とお帰りの時間の後の「ビフォー&アフターケアー(学童保育のようなもの)」は任意で、そして有料ですので結局民間の早朝7時から夜6時半までの託児所、プレスクール事業所などと比べてもコスト的には変わりがない場合が多いです。

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アメリカのプレスクールの月謝は非常に高くて社会問題になっています

出産後すぐお仕事に戻られるお母さん、または家で複数のお子さんの面倒を見られているお母さん、みなさん自分の経済的自立やキャリアの継続、そしてお金を稼ぎたい、貯めたい、と言う切なる夢をもって(笑)外に出たり在宅だったりパートだったりフルタイムだったり色々な形態で働かれているかと思います。

私は去年ほぼ一年間、(初春からフルタイムがクビになる晩秋まで)10ヶ月の間娘を民間のプレに入れていましたが一月の出費は$1200(月謝)でした。

それにオプションのお弁当($75)や習い事(からて、サッカー、バレエ、ダンス、体操など選べる)の3ヶ月コースなどを選んだり、写真を買ったりイベントがあったりで結局出費が$1500となっていましたね。

すごい額ですね。日本の保育園の料金は都内でも月6万円前後と聞いたことがあります。これはアメリカのお母さんは、収入の額次第で働いているのか、働かないほうがいいのか微妙な線です。


子供が複数いる場合はお母さんは働きに行かずに子供をプレに入れない選択をする家庭も多い

私が子供をプレスクールに入れないと、と思い始めたのは子供の3歳児検診の時に主治医が「この年齢になったら普通プレスクールに行きますよ」とさらっと言ったことでした。

さらっと言われたので、月謝がこんなに高額であるとか、働きながら子供の送り迎え、健康管理、そして子供が熱を出したら自分も会社を休むので結局嫌な顔をされるなどなど諸々の大変さは全く予期していませんでした。

子供一人あたり毎月$1500の出費があるとなると、3歳、5歳、などの子供さんがいるお宅では、二人をプレに行かせたら割引が少しあるとしても$2700くらいの固定の出費があることになります。

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年収4万5000ドル以上稼がないと子供二人をプレに入れるのは無理

ニュージャージーは税金がめちゃくちゃ高いので$2700を手取りで残す稼ぎ方をするのはかなり大変で、旦那さんに生活費やその他ローンは全て任せるとして、お母さんの年収が最低$4万5千ドルはないと生活の中でアンバランスが出ます。

そして、その稼ぎのほとんどが子供のプレスクールと税金で終わります。さらに、旦那さんと一緒に税金の申告をすれば世帯収入が上がった分、税率も上がる確率が高くなります。

そして4万5千ドルの収入となると、時給換算ではなくてフルタイムで年俸制の働き方となる場合がほとんどだと思います。

パートや自宅での働き方と比べて、額は上がる分、ぐっと子供の非常事態の際にフレキシブルには動けない状況になります。

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貧困世帯はプレにも行かせられないし、仕事もしろという矛盾

そして、どんなにギリギリであっても、これだけの収入、さらに世帯収入があると政府からの「援助」を受けることができません。

NJでの貧困ラインは3人家族で年収が$2万5000ドルくらいとかなり低く、家賃がまず払えない、食費や教育費などほとんど出ない状況のレベルです。(平均家賃は月$2000です)まず福祉が頼れない状況ってのもね。

アメリカの暮らしは普通に働いているだけでは回らない気がしてなりません。

お金持ちは一体どうやってお金を得ているのか。特にニュージャージーの税率の不可解さ&物価の高さは親同士集まるとみんな話していますねー。みんな謎に思っているんです。

みなさんの州はどうでしょうか?

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公立プレスクールが去年は無料だったので急遽入れた

私がクビになって、失業保険をもらいながら子供のプレスクール代はどうしようか、このまま就活をまた始めようかなど悩んでいる間に、すぐ近くの公立プレスクールが無料であると知り、すぐさま娘を編入させました。

ものすごくラッキーでした。ニュージャージー州中部で無料の、3、4歳が行ける公立のプレスクールというのはうちの地区以外ではまずないと思います。

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公立と私立のプレのカリキュラムを比較

両方行かせてることができたので、内容の比較をしてみます(私の印象に基づきます)

 

民間プレスクール(私立) 公立プレスクール
授業料と人数 $1200 一クラス14、5人 無料 人クラス15、6人
時間 7:00ー6:00 9:10ー3:10
早朝と夕方のケアのオプション 料金に含まれている。どの時間にドロップアウト、ピックアップしても自由。 早朝7:30ー、夕方18:00までのオプションは有料。$400。
お弁当 もっていってもOK。

ランチ毎日出るオプションは$75

基本持っていく。

買うこともできるが一回$2.50。

内容がピザやベーグル、ミルク、りんご、と簡素。

先生の質 良い 女性の先生ばかり。クラスに二人。 良い 女性の先生ばかり。クラスに二人。
先生の印象 明るい、フレンドリー、楽しい、友達感覚、優しい、よく遊んでくれる。

お母さんがたとすごく距離が近くて、こちらがわからないことなど気さくに教えてくれる。

しつけは厳しくない。甘い。

親に対しては先生というよりサービス業な感じ。

「教師」という感じ。

厳しさがある優しさ。

友達感覚ではない。

しつけ、叱りはバッチリやってくれる。(ありがたい)

親もなかなか近づいて直に質問はできない、質問事項は子供に手紙を持たせて文通(笑)またはメールで行う。とても忙しい印象。

 

カリキュラム(授業) 読み書き、お絵描き、工作、算数、手話、運動、ダンス、本の読み聞かせ、ビデオ、スペイン語、理科の実験、お料理、STEM系コードの勉強の基礎の基礎(ロボットってコードで動くようになるんだよとか)

先生の教えてくれ方がかなり根気強く付き合ってくれる印象。マンツーマン的な指導がある。

休み時間はたっぷりお外の遊具で遊ぶ。

消防士の皆さんや歯医者さんがお話しに来てくれるときもある。

子供達は社交性は学べるが「協調性」とか「グループワーク」の心までは到達していない感じ。

雰囲気が毎日小パーティーみたいなノリです。

読み書き、お絵描き、工作、算数、運動、ダンス、本の読み聞かせ、ビデオ、音楽など曜日によって決まっている。

あまりマンツーマンで親身には教えてくれない。家で親の指導のもと頑張ってきてくれ、というところがある。

休み時間が慌ただしいらしく、外に行ってみんなで遊具で遊んだという経験がなかなかない印象。

消防士、お巡りさんなどがお話しに来てくれる。

公立学校のマスコット着ぐるみがたまに遊びに来てくれる。

子供達のチームワークをかなり重視して助け合い、平等、フェアさ、ルール、公とは、世の中色々な人がいるが、みんな平等だ、などをかなり意識していた印象。

雰囲気は「学校」という感じです。

毎朝アメリカの国旗へ敬意を払うあれがあります。

お楽しみ 個人別にお誕生会を適宜開いてくれる。親はケーキやお菓子、ジュースを好きなように潤沢に持っていく。クラスメイトにプレゼントを振る舞う(一人$5−10以内のおもちゃをプレゼントする)

毎週金曜日は無料ピザ&パーティーとなる。

イースターバニーや、その他着ぐるみやサンタが来たり、3ヶ月おきに写真を撮ったり、遠足に行ったりもあった。遠足は別途料金。(笑)

お誕生会はしない人もする人もいる感じで、事前に先生に手紙で「何日が娘の誕生日ですが、ジュースやお菓子を差し入れしてもいいですか?何時に持っていけばいいですか?おもちゃは用意するべきですか?」など聞いた。

経済状況や、文化の違いなどへの配慮がものすごくあると感じる。(ので貧乏なうちはかなり気持ちが楽です)

お付き合い うちよりも世帯所得が上であろう人が多く、おそらく50万円くらいかけた感じの個人的バースデーパーティーへのお誘いがしょっちゅう来る。

親同士の連絡先交換は自由にしてOK.

年に数回学校主催のファミレスでの懇親会などがある。

なんだかんだのファンドレイジングやイベントがあって月に2回くらい親が行かなければいけない日がある。

問題児の親御さんへの通達は弱い(やんわり)だったと思う。プレスクール側が問題を大きくしたくなく、丸く収めちゃう感じ。

学校を通じての親同士の連絡先交換は禁止されている。(先生に、何ちゃんのお母さんのメルアド教えてくださいとか、何ちゃんのお母さんにこれ渡してください、とかしてはいけない。)

PTA的な親の積極的参加を超求められる。(働いていてできない場合は全然しょうがないのでわかってくれます)

ボランティアで親が教えたり、親同士の集まりで講演したりがある。

バス停で親も子も仲良くなれる時間が毎日たくさんあるのでコミュニティ主体の雰囲気がある。

近所の親たちが仲良くなりプレイデートとか企画できる。

その他 建物に入る際はドアが暗証番号になっています。

先生方との連絡はアプリで。

子供達の日中の様子はカメラで常時見ることができます。

また、日中のハイライト(こんな遊びや学びをしました)の写真を個別にバンバン送ってくださるので、先生大変だなあ、と思います。

建物には入れません。入る際は受付で身分証などをいちいち見せます。

誕生日会の食べ物、おやつなどの差し入れ時も入り口で受け渡しになるので、子供達の部屋までは行けない決まりになっています。

学校のホームページに随時行事や臨時情報などが更新されます。

先生方との連絡は全校連絡の場合はアプリ、メール、電話(留守電話)で送られて来ます。

担任の先生との細かなやりとりはメールか手紙で、子供に持たせます。

こんな感じなんだけど、やっぱり適材適所で両者それなりのメリット、デメリットがあります。


私立のプレスクールのメリット・デメリット

私立のメリットは高いながらも預かる時間が長く、オマケ的な要素で「STEM系」とか、理科の実験とかフィールドトリップなどのお楽しみもあること。

私立のデメリットは、収入がとても高いお家のお子さんもたくさんいるので「自分との比較」を始めるお子さんだとちょっと辛い。

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誕生日に$10前後のおもちゃを全員に配られて子供が帰ってくると、こちらも「ありがとうございました」のお返事が結構大変(月2、3回あるときがある)。

そして素晴らしいバースデーパーティーに呼ばれたりするんだけど、うちは自分の子供の時にそんなことはできないので、自分の子供がどう感じるかとか、そんなに全員呼べないよー、という際に交友範囲にムラができるという問題も、まあある。

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セレブ系のキッズバースデーパーティーが異次元だった

屋内の遊園地貸切に呼ばれて、たっぷり3時間ほど乗り物に乗ったりピザを食べたりした際は、うちみたいなレベルの親は結構困っていたね。

「こんなに大掛かりなパーティーって初めて来たわー」と貧乏親同士話してしまったり。

チャッキーチーズ(Chuck E Cheeze’s)というゲームセンターのようなアミューズメント施設を併設しているチェーン店のレストランに呼ばれたときもゲームやお食事がバンバン出て来たのでびっくりしました。

日本でいうラウンドワンのパーティーパックみたいなもんなんだろうなあ。(子どもの人数が30人とかなんだけど)

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貧乏家が民間プレに入ると色々痛いです

お金があるお家はこういう方が楽しいし、自宅でやるより楽でいいのはすごくわかるんだけど、私みたいな貧乏人には「すごい!こ、こ、これはおいくら?」ってすぐなってしまいます。

バブル時に親戚のお祝いで叙々苑で食べ放題をやったときや、有名中華レストランでエビの酒蒸しを目の前でやられたような感じでした。(なにそれ)

うちの母が「ご散財おかけします、こんなにすいません!」を連呼する一生下積みみたいな人間なので、苦労ばかり心配してしまうというか。おかん愛してるよ。

そして毎回持っていくギフトが$25とかになるのでそれが月1、2回あると大変。今月はコート買いたかったのに買えないなーとかそういう綱渡貧乏家。

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うちの子の誕生日はお天気のいい日にコスチュームで仮装して来てもらい、公園のピクニックエリアでお菓子を食べ、先生や子供達10人くらいを呼んで、遊具で遊ばせながら入れ替わり立ち替わり3時間ほど「食べて遊んだ」誕生会だったんだけど、ハイソなおたくは「公園かぁー」と思ったのか、来なかったです。

うん、来なくてもいいんだけど、「プレゼント持ってこなくていいです。お祝いできるだけでいいので、一緒におやつを食べて歌って踊って楽しく過ごしましょう!」っていうざっくばらん系の企画はセレブ系には不評でしたね。はい、あばよ!(ごめんね、娘よ!)

露骨に世知辛いですよ。

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公立のプレのメリット・デメリット

公立のメリットとして一番に来るのはやっぱり経済面。うちの地区のように無料だったら一番ありがたいです。周りの子供たちの親御さんたちとも話があうし、今度プレイデートさせようとか、一緒に公園に行かせよう、とか生活レベルが似ているため、行く場所やすることが決めやすいです。(うちの場合ね)

私立のプレスクールは共働きでバリバリ稼いでいる家庭と、うちのような両方働いているにも関わらずギリギリの家庭の差が出まくっていて色々わかるお子さんには辛いと思いました。

次に、学童的なビフォーとアフターのケアをしてくれる時間帯が親御さんのお勤めの時間と折り合いが行くようだったら、うまくいけば朝早くから夕方遅くまでお子さんを預けられるかもしれませんね。

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先生の厳しさがありがたい

もう一つ、公立のメリットは私立、民間と比べて先生方が厳しいことですかね。厳しいといっても怖いわけではありません。

しつけのために「ここから先はダメ」といった部分に真面目に取り組んでくれています。

なんでも面白おかしく済ませてしまうのではなく、「注意する」「叱る」「褒める」が真面目なので、お子さんのタイプ、そして親御さんの方針によってはこちらを好む方は多いかもしれません。

民間はやっぱりサービス業なので、明るく、楽しく、みんなハッピーに、と苦情などを恐れた対処法を取っている感じがしますね。


先生方が忙しい

デメリットは先生方はいつも忙しく、親とコミュニケーションを取るのが結構大変な印象があります。

基本手紙やメールで連絡を取りますが、それだと遅い!と感じる方は前もって余裕を持って色々聞くようにするといいですね。

そして、先生方が事務的なことの流れは把握していない感じなので、提出書類などがある場合は、親が学校の事務所や地域の教育委員会に直々提出しに行く必要が出てきます。

キンダー以上になればどうせ教育委員会や事務所は絶対なんかしらで行く機会が増えますので、プレでも行くのはしょうがないと踏んでおくのがいいですね。

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まとめ

いかがでしたでしょうか、うちの子を公立と民間(私立)の両方のプレスクールに入れてみて感じたことと体験談をお送りしました。

子供には良い教育を受けさせたいと親は思うものの、アメリカでは教育費が悩みのタネ&非現実的な教育費の場合、複数のお子さんがいる場合お母さんの選択がとても難しいですね。地域によって費用や状況は随分変わるとは思いますが、みなさんぜひ色々地元の情報を調べて自分にあった学校が見つかりますように。

最後まで読んでくださってありがとうございました!アメリカ文化ライターのキョウコでした!またお会いしましょう!

「なんだろなアメリカ」はツイッターフェイスブックもやっています。そちらでもお会いしましょう!

 

お読みいただきありがとうございました!

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