おにぎらず、みなさんは作ったことがありますか?
日本では一時期大ブームになり、今ではすっかり定番となった「おにぎらず」。握らず、包むだけ。見た目も楽しく、具材の自由度が高く、お弁当にもぴったりなメニューです。
ただし日本のレシピをそのままアメリカで再現しようとすると、いろいろと壁にぶつかってしまいます。
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日本のレシピが紹介している材料がアメリカでは手に入らない
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たとえあっても高い・扱っているお店が遠い
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日本のものと味や質感が違う
そこで今回は、アメリカで現実的に手に入る食材 × ごはんという視点で、私自身が試行錯誤してきた妥協と工夫の末にたどり着いた、おにぎらずの組み合わせを紹介します。
完璧な和食ではありませんが、ちゃんと美味しくて、満足感があって、作るのも苦にならない。そんな「アメリカ暮らし仕様のおにぎらず」です。
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私とおにぎらずの出会い
私が「おにぎらず」という存在を知ったのは2016年。日本から友人が出張でニューヨークに来たときのことでした。
彼女は私より5年ほど育児の先輩で、お弁当や日常の食事アイデアをたくさん教えてくれる存在。
「最近はおにぎらずが楽でいいよ」
そう言われて画像検索してみて、「なにこれ、革命じゃん」と、目からウロコが落ちました。握らなくていい。具は多少大きくてもいい。そしてなにより、日本的な具に縛られなくていい。
このモダンで融通のきく感じは、アメリカ生活向きだと直感しました。
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なぜ「おにぎらず」はアメリカ向きなのか
おにぎらずがアメリカ生活に向いている理由は、とてもシンプルです。
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伝統的なおにぎりの具にこだわらなくていい
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洋風・中華・韓国風など、何でも受け止めてくれる
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パン文化の食材とも相性がいい
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見た目が多少雑でも成立する
つまり、「ごはんに合えば正解」という、非常に懐の深い料理なのです。
アメリカでもごはんは手に入る
「アメリカって、ちゃんとした白米あるの?」と聞かれることがありますが、答えは YES。
現在は、粘りのあるジャパニーズライスが比較的簡単に手に入ります。
よく見かける銘柄は:
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Botan(牡丹)
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Nishiki(錦)
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Kokuho Rose(国寶)
大袋で買えばかなり割安。コストコで見つけたらラッキーです。
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留学生時代、小袋の米をレンジ炊きして大切に食べていた頃を思い出すと、今の環境は本当に恵まれています。
海苔も意外と普通に売っている
海苔も、アメリカではすっかり市民権を得ました。
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アジアンコーナー
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エスニック食品棚
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ご飯・乾麺コーナー周辺
に、味のついていない寿司用海苔が置かれていることが多いです。スナック用の韓国海苔は味が濃く小さいので、美味しいですが、海苔で大きく包むおにぎらずには不向き。正方形のプレーン海苔を選びましょう。
おにぎらずの基本的な作り方
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ラップの上に海苔を敷く
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ごはんを薄く広げる
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具をのせる
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半分に折る
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ラップで包む
握る必要はありません。潰す、包む、終わり。
切っても切らなくてもOK。忙しい日のランチやお弁当に最適です。
アメリカで作りやすいおにぎらず・具材アイデア
ここからは、アメリカでもやってみて美味しかった具材の組み合わせを紹介します。
魚系|和と洋のあいだを攻める
ツナ+マヨネーズ+味噌
味噌×マヨは意外と相性抜群。少量の砂糖や白ごまを足しても美味しいです。
鮭+アボカド+マヨ(またはレモン)
焼いて冷めても臭くなりにくい鮭は、アメリカでは最強食材。
万人受けします。シャケを焼くときにローズマリーや焼いた後にディルをかけると匂いがグッと減ります。
スモークサーモン+チーズ+アボカド
作ってすぐ食べる人向け。スモークサーモンは生物ですから長時間の保存には向きません。ごはんは酢飯でも白米でもOK。ベーグル文化とごはんの融合です。
サーディン+バジル+味噌醤油
缶詰サーディンに、生バジル。バジルが大葉的な役割をして、魚臭さを和らげます。レモンを少し絞っても◎。
フィッシュスティック+タルタル風
冷凍フィッシュスティック(白身魚のフライ)を焼き、マヨ+ピクルスみじん(なければレリッシュ)で簡易タルタルを作って挟む。レモンを絞るとなお美味しい。完全アメリカ食材なのに、ごはんと合うのでマヨが好きな方にはぜひオススメ。
野菜系
えのきバター醤油+黒胡椒
えのきは炒めると一気に縮むので、少量でも満足感あり。
大根の葉っぱ風ご飯
大根を買ったときに葉っぱがついていたらそれを利用。入手できない場合はチンゲンサイの葉を細かく刻んでさっと炒め、シャキシャキしている間にご飯と混ぜるとなんとなく雰囲気が大根の葉っぽくなります。胡麻や塩昆布など添えても美味しいです。
ナスの甘辛味噌炒め+山椒
日本で売られているナスに近い中国ナスや、米ナスでも味噌炒めにすれば代用可能。ナスを細かく切るのがポイント。少量で癒される味。
アメリカ的具材
玉ねぎのかき揚げ+だし醤油+生姜
Trader Joe’s の “Bird’s Nest” は実質かき揚げ。おにぎらずに収まるように小さく切って使えば立派な天むす風に。
バジル+チーズ+トマトソース
やってることはほぼピザ。でもご飯でも成立します。
チーズ+黒胡椒+醤油
シンプルだけど驚くほど合う。モッツァレラ/プロボローネ/スイス系がおすすめです。
チーズ+ほうれん草ソテー
冷凍ほうれん草を炒めて水分を飛ばし、スライスチーズを乗せておにぎらずに。栄養面のバランスも良くベジタリアンにも対応しています。
タコスミート+チーズ
タコスシーズニング+ひき肉。もし前日の残りがあったらぜひ。トルティーヤの代わりにご飯で食べるのも意外と良くあいます。
肉系
牛そぼろ+生姜
牛ひき肉を細かく炒め、醤油・砂糖・だしで味付け。
白米でも、ネギご飯でも合う。コチュジャンを少量入れれば一気に韓国風。
卵そぼろ+ご飯
甘めに味付けした卵そぼろ。三色そぼろの簡略版。子ども向けに最適。お肉のそぼろを足してもさらにパワーアップ。
韓国風焼肉+キムチ
キムチは入れすぎない。ご飯が進みすぎる危険メニュー。ごま油を少しだけかけても雰囲気が上がります。
おにぎらずの食中毒対策
おにぎらずは便利ですが、水分と具材が多くなりやすいため、普通のおにぎりよりも食中毒リスクが高い点には注意が必要です。特にアメリカでは、夏の気温、持ち運び時間、冷蔵環境の違いから、日本と同じ感覚で扱うのは危険です。
まず初めに、作る前の衛生管理を徹底します。手は必ず石鹸で洗い、可能であればラップ越しにご飯を扱うこと。素手で強く触れないだけでも、食中毒リスクは大きく下がります。
次に重要なのが具材選びです。マヨネーズ、生野菜、半熟卵、水分の多い具材を入れたものは外に持って行くのには避け、加熱済み・味が濃い・水分が少ない具のものをお弁当に持って行くようにしましょう。照り焼き、そぼろ、炒め野菜、チーズなどは比較的安全です。
作ったあとは、常温放置をしないことが鉄則です。すぐにラップで包み、粗熱が取れたら冷凍庫へ。お弁当として持って行く場合は、冷凍したまま持参し、自然解凍が最も安全です。可能であれば、食べる前に電子レンジで再加熱してください。
まとめ
おにぎらずは、日本の食材がそろわないアメリカ生活でも、無理なく満足できる心強いメニューです。伝統的な具にこだわらず、現地で手に入る肉・魚・野菜・チーズを自由に組み合わせられる柔軟さは、忙しい日常にぴったり。
一方で、お弁当として持ち運ぶ際は、具材選びや冷凍・再加熱などの食中毒対策が欠かせません。安全に配慮しながら、自分や家族の生活リズムに合わせて工夫すれば、おにぎらずは「和食の代用品」ではなく、アメリカ暮らしを支える実用的な食事としても長く活躍してくれるはずです。

