ポマンダーの作り方 香りを楽しむオーナメント&クローゼットにも

ポマンダーって聞いたことがありますか?

ポマンダーボールは中世から伝わる香りのアイテム。特に寒さが増して空気が乾燥して来る時期にせっせと手作りし、長い冬を香りに包みながら幸せな気分にしてくれますよ。

材料はオレンジやレモン、そしてスパイスなどとってもシンプル。ぜひあなたも作ってみませんか?

ポマンダーボールの作り方と歴史について

ポマンダーとはあまり聞きなれないかもしれませんが、中世のフランスが発祥と言われる、果物とスパイスでできた「香りの玉」です。

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日本の香り袋と共通部分がある

オレンジやレモンなどの柑橘類やりんごにクローブ(スパイス)を刺し、シナモンパウダーなどのスパイスをまぶして乾燥させたドライフルーツとスパイスの合わさったような感じのものです。

効力としては強い芳香性の他に、クローブ(スパイス)による抗酸化力があります。

クローゼットやタンスの引き出しなどに入れて虫除け(Moth Ball)にしたりなど、日本の香袋のような使い方もされてきました。

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中世フランス発祥ー魔除けと香りの歴史

中世のフランスでは、多くの方がご存知のように、水がとても貴重でなかなか洗濯やお風呂に入ることができず、匂いを隠すために香水が発達したと言われています。

ポマンダーもその一部で、貴金属や陶器で美しく象られた入れ物にスパイスやこのポマンダーボールを入れて持ち歩き、虫除け、魔除けなどのチャームとして浸透したようです。香水アトマイザー的な感じですねー。おっしゃれー。


ペストには効かなかったけど(汗)

次第に魔よけ・お守りという意味合いが強くなり、ペストの蔓延した時期に「ポマンダーを持って入ればペストにかからない」など言われたそうです。もちろんそこまでの効力はなく、まあ、ペストにはかかるんだけど。こんな昔のお話もあるようです。

科学対迷信の行き過ぎの例というか、風邪などは民間治療で頑張って直していた時代の悲しい間違いというか。それだけポマンダーは古くからあるってことですね。

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ホリデーシーズンらしい香りで癒される!

このポマンダーボールですが、匂いを嗅ぐと「あっ、これ、アメリカのクリスマス!」という、いかにもな香りです。

純朴ながらも珍しい匂い

材料がオレンジ、クローブ、シナモン(お好みで他の材料を加えてもOK)なので、とても印象深い、温かでいてスパイシーな匂いです。スパイスを入れたホットワインなんか近いですけどねー。あんまり日本でこの類の匂いって嗅いだことがない気がします。クローブのガツンとしたインパクトがすごい。

自然のスパイス、柑橘類、果物といったいい香りのする植物たちは、東洋ではもちろん漢方としても親しまれてきましたが、西洋でもポプリやハーブとして利用されてきました。どこの国も自然の恵みをうまく使ってきたんですねー。


香りを楽しむアイテムを作ろう!

柑橘類の匂いって、皮のプチプチに特に詰まっているよね。みかんやオレンジをむいているときの清涼感は素晴らしいです。

日本ではみかんの皮なんて陳皮と言って、七味唐辛子にも入っていますねー。洋食ではオレンジゼスト、レモンゼストと言ってお菓子やオーブン料理などに皮のすりおろしが多用されますね。いい香りは食べても、身に纏ってもいいものですねー。

現代では、「香り」の効用を活かしたものとして、エッセンスオイル、アロマテラピーなどが美容や健康促進の方法として浸透しています。オイル類は趣味として始めるならば結構な値段ですが、ポマンダーは比較的安価で簡単にでき、長持ちします。

癒される香りのポマンダー、さあ、作りますよー!


ポマンダーボールの作り方

ポマンダーボール(フルーツポマンダー)の作り方はいたって簡単。シンプルです。一番のいいところは晩秋の夜なべにいい香りに包まれてコツコツ作る地味な手作業が(笑)これまたオツです。DIYの醍醐味ー。

私は今回、娘も一緒にやってもらいたくてせっせと一緒に作りました。婆様(義母)も昔夫と作ったことがあると言っていたけれど、旦那は全く覚えておらず「ポマンダーってなあに?」という脳内リセット状態でしたねー。大丈夫か。(汗)

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作るのに適した季節とは

空気が乾燥してくる10月からがいいようです。

湿度、気温が高い時期だとポマンダーを乾燥させている期間にカビる危険性が高まりますので、なるべく10月ごろからがいいと言われています。日本だったら梅雨は絶対避けるべし。

そして、クリスマスの飾りとしても楽しむので、クリスマスまでにはまあ完成形態になっていて欲しいところ。10月半ばくらいから始めて12月半ばまでの2ヶ月の間にどれだけ乾燥させられるか、と言った感じでしょうか。

クリスマスが過ぎても、芯まで乾燥していないようであれば、他のクリスマスデコレーションと一緒にして無理にしまう必要はありません。そのまま風通しの良いところに吊るして引き続き乾燥させていけばOKです。(じゃないと多分カビます)


準備するもの

  • オレンジ、レモン、ライム、みかんなど柑橘類
  • クローブ(鋲状になっているホール)
  • シナモンパウダー
  • オールスパイス(お好みで)
  • スパイスをまぶす時、シャカシャカする紙袋、またはオレンジが入るくらいの容器
  • 針金
  • つまようじ
  • リボン(お好みで)
  • シナモンスティックや飾りのハーブ、スパイス(完成時に吊るす際、リボンと一緒に結ぶ。お好みで)

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材料説明

  • オレンジが基本ですが、レモンやライムなど柑橘類ならなんでもOKのようです。りんごでもいいようですが、小ぶりのりんごの方がいいのかなと思います。
  • 特に日本だとりんごは大きいので、ジャズりんごくらいの小さなりんごが乾きやすく、向いているのではと思います。

↑娘のお弁当にいつも持たせているみかんと、冷蔵庫でライムが大量に余っていたので、今回私はこれを使いますー。

  • クローブ(ホール)はたくさん使います。オレンジ3、4個分作るとして、カサにすると100mlくらいの体積は欲しいところです。

↑やっす!アーミッシュマーケット万歳!

  • スーパーで買うと高いので、私はアーミッシュマーケットにて購入しました。スーパーで売られているものの5倍の量で半額の値段だったので、単純に10分の位置の値段で済んだということになりますね。
  • クローブは特にアーミッシュマーケット、ファーマーズマーケット、牧場など産直系のお店で買うといいですよー。スパイス専門店などではもちろん質もいいものが揃っていると思いますが、生産者から買うよりもかなり高額になるかも。

↑はい、皆様ご存知のコストコの自社ブランドKirkland Signatureのシナモンパウダーです。ものすごい量入っているので、うちはこの瓶で2年は持っている気がします。毎日旦那のオートミールにかけたり、コーヒー紅茶にかけたりしますが、減りません!いっぱいあるので惜しげもなく使いますよ!

  • 今回は、「中華料理お持ち帰りのフタ付き容器(無料)」にシナモンパウダーとみかんを入れてシャカシャカします。
  • シナモンパウダーは、砂糖など入っていない、シナモンそのままの粉を使ってください。
  • オールスパイスはお好みで。なくても構いません。
  • 自分の香りの好みで、スパイスやハーブの量や調合を変えてもOKです。


作り方

  • オレンジに針金を通し、クリスマスツリーのガラスオーナメントのように吊るせる状態にします。
  • オレンジの皮に爪楊枝をぷつぷつさして穴を開けていきます。リボンを十字にかける場合は、リボンをかける幅をセロテープなどで覆い、そこには刺さないようにします。(私は全面にクローブを刺したかったのでマスキングはしませんでした)
  • 穴にクローブを刺していきます。

↑クローブって拡大するとこんな感じ。葡萄の茎のような。硬いのでいちいち指で刺していくと指が痛みます。オレンジの皮には爪楊枝で先に穴を開けましょう。

↑クローブはこれだけあってもオレンジ4、5個で使い切る感じです。

↑娘の作品。一生懸命頑張って刺しましたが、集中力が切れた。

クローブの刺す密度はこれでは幾ら何でも少ないので、後で私がさらに刺しました。

↑途中経過。いい香りに包まれて幸せな気分になります。みかんからかなり汁が滴るので、周りがべちゃべちゃになります。タオルやペーパータオルを敷いて作業しましょう。手はもちろんベタベタになります。(笑)

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レモンだったらまた違った香りのバリエーションができそうでいいなあー。今度はレモン、グラニースミスアップルで作ってみよう!そして家の窓辺に吊るして干しておいたら、どの部屋もいい香りに包まれるんだわー!

↑手がベタベタで、作業中の写真がなかなか撮れませんでしたが、シナモンパウダーと出来上がったみかんを容器に入れ、たっぷりとシャカシャカし、吊るしたのがこちら!

小ぶりなみかんが、最後くるみの大きさほどに縮まるだろう(ミイラ化する)と思いますので、このくらいのクローブの間隔をあけましたが、どうなることやら。

  • 吊るして、風通しのいいところで乾燥させます。
  • そして、毎日一回、またシャカシャカをします。(抗酸化作用のスパイスパウダーを毎日浴びせてカビ防止)

そして、気づいたのが、作ってから3日経ちますが、ふといい香りが漂うので、ほんといい感じのオーラが出てますねー。これはちゃんと縮んでいくか経過の観察も楽しい。カビませんように!

クリスマスの頃にはどうなったか、またお伝えしますので、その頃またこの記事を見にきてくださいねー!(笑)


その後

三週間後 2018年12月第1週

左 ライム、みかん、右、オレンジ、りんご

りんご大きいですね。でもこのあと信じられないほど縮み、ミイラ化します。

カビないのであっぱれですよ、本当に。

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さらにその後

2018年11月上旬に作ってからおよそ2ヶ月、2019年1月にはこんな状態になりました。

これはライム(左縦2つ)とみかん3つ(右)です。ピンポン球くらいになりました。2割かさが減った感じです。

ライムは皮が固いからなのか縮んだ率はそんなに大きくありませんでした。

みかんは皮も薄く中の水分が蒸発したようで、ピンポン球よりも小さめに縮みました。4割くらい縮んだ気がします。

そして両方共、驚くほど軽いです。からっから!

こちらはただのライムを乾かしてみた物体(左側4つ)と、オレンジ(真ん中)、りんご(右二つ)です。

りんごの驚くべき縮小率(笑)かなりスカスカ、形もシワシワとなりました。りんごは4割以上縮みましたね。

形良く縮んで欲しいと思ってる方はりんごはやめといた方がいいかもしれません。

やっぱり総合的に形も綺麗で香りもいいことから、オレンジが一番適してる感じがしますね。オレンジは2割程度縮みました。

 

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まとめ

はい、秋も終わりの、空気が乾燥してきた頃にコチコチ作ると楽しい、そして香りも素晴らしい「ポマンダーボール」の作り方と、簡単な由来についてお伝えしました。みなさんぜひやってみてね。

それでは、最後まで読んでくださりありがとうございました!またお会いしましょう。

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