アメリカではディズニーはテーマパークや映画ビジネスはもちろん、メディア・ネットワークの大企業という印象が非常に強いです。
米国でストリーミングサービスといえば、Netflix やHulu、Amazonなど色々大手のものがありますが、2019年11月12日からDisney+というディズニー社のサービスがついに始まります。
この記事ではディズニープラスの内容、入会方法、費用などをお伝えしています。ディズニー好きな人、迷っている人もぜひご参考に。
ディズニープラスはアメリカで見られるディズニーのコンテンツストリーミングサービス
こんにちは、なんだろなアメリカにようこそ。キョウコ@NandaroAmericaでーす。
皆さんはお家でケーブルテレビやNetflixなどのストリーミングサービスはご覧になられていますか?
私はケーブルテレビに魅力が感じられず、価格が手頃なNetflixやHuluを試してきましたが、そんなにたくさん見る時間がないことと、子供がついつい見過ぎてしまう傾向から、ずいぶん長い間何も加入や購読していない状態が続いていました。
2019年の11月12日からずっと噂されてきた、ディズニーによるストリーミングサービスが始まります。
その名もDisney+(ディズニープラス)。日本ではすでに同様のサービスが始まっていましたが、アメリカでは、やっと、これからです。
この記事ではディズニープラスで何が見れるのか、値段、割引情報を中心に、アメリカのメディアネットワークの攻防戦も少し考えてみます。
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アメリカはストリーミングサービスがとっても充実
アメリカはもともと輸出商品を作る産業として「映画産業」が国策として設けられたことや、アニメーションやエンターテインメントを芸術として 認める動きが早くからあった背景も強く影響し、「映像」に関するビジネスはとても成熟していて、発達しているのが特徴です。
日本は車産業が似た理由でとても盛んだけれど、アメリカは「映画という商品」で商売するのがもともと得意なわけです。
ということで、コンテンツはたくさんあるし、国土も広いし、お手軽な娯楽、「映画を見る環境・インフラ」が発達しているのは自然なこと。
ちなみに、ケーブルテレビが発達した理由の一つは、国土が大きく、均一的な放送が地上波だともともと難しいから、というのがあります。砂漠で人がいない地域にわざわざ電波を送る必要がなかったり、大都会ではビルがありすぎて受信できなかったり。
それにしてもストリーミングサービスは色々ありますね。どれにしたら一番いいのか、悩んだことはありませんか?
米国にはどんなストリーミングサービスがある?
「大手」だけでもこんな感じです。
- Hulu ($5.99 or $44.99)
- Netflix ($8.99)
- YouTube TV ($49.99)
- Sling ($25 or $40)
- Amazon Prime Video ($8.99)
- Sony Playstation Vue ($49.99)
- HBO Now ($14.99)
ということで、ケーブルテレビに加入していなくてもテレビを見たり、映画を見たり、コンテンツにアクセスする方法は色々ありますね。
値段もテレビ番組を見る場合のパックはだいたい$49.99と決まっている感じ。
それぞれ、視聴するスクリーンの台数を増やすとちょっとずつ高くなります。
ストリーミングサービス、どれを選べばいいのか
加入する際は色々煩雑なことで悩みます、特に金額。
毎月の出費になるし、ケーブルやストリーミングよりも、もっと大事なのはインターネット、携帯電話の契約。すでにこれだけで毎月結構な出費ですよね。
なので、「テレビ」って、あんまりもう優先性がないというか。ニュースならネットで見れますからね。
一番基本的なことで、
「本当にあれもこれもそんなに加入して、実際見る時間はあるのか」とか
「そこまでお金を払う必要があるのか」「見たいものだけ映画館に行ったりブルーレイを借りたり買ったりする方が安いんじゃないのか」
などを特に節約されたい方は気にすべきところかと思います。
映像メディアってじわじわと「生活の質」に大きく影響を与えてるんですよね!!(笑)メディアに支配されている我々の生活!
ケーブルって必要?
まず、ケーブルテレビは本当に必要なのか。
もしケーブルに加入するなら、携帯電話や固定電話、インターネットの契約に付随してケーブルを払ってしまった方が安くなるのか、それとも、ストリーミングサービスにテレビサービスをつけた方がいいのか。
うちはここですでにケーブルは脱落です。そんなに見ないから。
それに、ケーブルチャンネルのコンテンツってストリーミングで見るように好きな時に好きな部分から見れるわけじゃないので、すでに従来の「何時からこれを放送します」っていうやり方は終焉を終えているよね。
そこを考えるとネット上の動画とかストリーミングに軍杯が上がるのは自然かと思う。
ストリーミングって必要?
映画やドラマのストリーミングサービスが欲しいなら、Amazon Prime なのか、Netflix なのか、Huluなのかは、オリジナル作品の中に自分が見たいものがあるかなど、コンテンツの内容で選べばいいと思います。
はい、うちはもう、とにかく見ないの一択になってしまい、ストリーミングも排除してました。
NetflixやHuluに加入すると、元を取ろうといっぱい見ようと躍起になるので、やめました。
禁酒みたいなものです。
うちは節約したいからストリーミングは停止し、ケーブルも入っていない
何より核家族なので、子供がみっぱなしになる構図から逃げられない。学校も始まったのでとにかく本を読むことを習慣化した方がいいという判断でもありました。
テレビ画面で見るものと言ったらApple TVでNHK World やニュース、PBSなどのコンテンツをアプリで見ています。
これでももう十分。なぜかというと、ほぼスマホとパソコンで見たい動画、ニュースは見てしまうからです。これで生きていけた。うん。
ディズニープラスは入るべきか否か
私の場合、現在何もストリーミングサービスに加入しておらず、ディズニーが好きなので、迷わず入る方向です。
というか、先ほど契約しちゃいました!←(笑)
なぜかというと、ディズニープラスはこれからNetflixを超えるんだろうなと感じていたから。
そして、うちは映画館でディズニー映画ばっかり選んでみてきたし、その出費がかなり大きかった。(年5本x3人=$200 NJは映画館高い!)そして私の趣味で、ディズニーのブルーレイは一年に3−5本($120前後)は買っていたから。
そう、うちはディズニーへの課金がもともとすごかったんです。笑
ディズニープラスの今後を見据える
Disney+公式 (11月12日から始まるので、現在公式サイトはコンテンツの予定を紹介している情報にとどまっています)
ディズニーはこの30年間かなり企業としては枝葉を伸ばして貪欲に大きくなりました。
90年代ではアメリカでもかなり小さい方の映画会社だったけれど、今やアメリカで一番大きなメディア会社です。色々買収しまくっていますよね。
しかし、Netflix社がディズニーよりも時価評価額が高くなったことがありました。短期間でものすごい成長です。
そのあとすぐにディズニーはさらにテーマパークを増やしたり、制作する映画の本数を増やしたり、FOXの一部を買収したり、どこまであなたたちは買収をするのかというほど躍起になっているのがわかりました。
ディズニーはいつでも一番になっていたい体質の会社であることは明らか。
そしてね、ディズニーがストリーミングに乗り出すって、ある意味ケーブルテレビの終焉を本当に視野に入れてることだと思うんです。これは記事の最後に触れますね。
Netflix VS ディズニー
今までNetflixでは劇場公開してわずか3ヶ月しか経っていないようなディズニーの新作映画も多く配信していました。これはかなりネトフリの武器と魅力になっていたよね。
しかし、Disney+のサービスが始まったら、Netflixからディズニーのコンテンツは撤退すると言われています。
手厳しいディズニーのNetflixへの仕打ち!!
今までプラットフォームを散々使ってきて、自分のができたら契約を打ち切る!
強いぜディズニー王国!!さすが王様気質!
ネトフリが可哀想になってきました。
ディズニープラスのコンテンツ内容
ディズニープラスは、
- ディズニー
- ピクサー
- マーヴェル
- スターウォーズ
- ナショナル・ジオグラフィック
の5ブランドを基本の柱。
そこからオリジナル映画やTVシリーズも展開していく様子。ナショジオを入れることで少し教育にも力を入れてるアピールが憎いです。
すでに発表されているオリジナルコンテンツは本当に多岐にわたってとても楽しみにさせてくれる内容です。
さらにFOXの一部のフランチャイズも展開するし、シンプソンズは30シリーズ全て配信予定。D’oh!
映画タイトル
(有名どころだけ抽出。参考:プレスリリース、全て筆者が邦題に変換しました)
- 101わんちゃん
- バグズ・ライフ
- グーフィームービー ホリデーは最高!
- グーフィームービー2
- バンビ
- ベイマックス
- カーズ
- ファンタジア
- ファインディング・ドリー
- ファインディング・ニモ
- アナと雪の女王
- ヘラクレス
- ハイスクール・ミュージカル
- ミクロキッズ
- インサイド・ヘッド
- アイアンマン
- わんわん物語
- リロ&スティッチ
- メリーポピンズ
- モアナ
- モンスターズ・ユニバーシティ
- パイレーツ・オブ・カリビアン
- レミーのおいしいレストラン
- タイタンズを忘れない
- ローグ・ワン
- 眠れる森の美女
- 白雪姫と七人の小人
- スターウォーズ エピソード1ー7
- アーロと少年
- ミスター・インクレディブル
- リトル・マーメイド
- 罠にかかったパパとママ
- ミッキーの王子と少年
- ロケッティア
- 王様の剣
- 三人の騎士
- トイ・ストーリー
- トロン(!!!筆者感涙!)
- カールじいさんの空飛ぶ家
- ウォーリー
- ズートピア
そのほか多数。
今年(2019年)は特に集客のために配信する内容が見事。奴らは本気だ。
テレビシリーズ
- ダックテイルズ(1987年、2016年版S1)
- パパはグーフィー
- キム・ポッシブル
- マルコム・イン・ザ・ミドル
- ミッキーマウス クラブハウス
- ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー
- アルティメット・スパイダーマン
などなど。
揃える武器になっている。そして、ディズニーチャンネルの意義もあんまりなくなってきているよね。
このコンテンツを見ていると、新しくストリーミング事業に手を出したことが、ケーブルテレビのコンテンツをライブで使い回すやり方にもう限界を見つけ、見切りをつけている感じがしますね。
1984年にディズニーチャンネルがローンチした際は画期的だったんだけど、ディズニープラスでもまた、かつてウォルトがしていたように、話題作の制作裏とか、進展具合とかをオンタイムで紹介して盛り上げていくんだろうね。
ウォルトとロイは本当に偉大な人だったんだな。
ディズニープラスの金額
- 1ヶ月$6.99。
- 1年間契約だと$69.99
なかなかリーズナブル。そしてNetflixに真っ向対決していますね。
Netflixの株、ディズニーの株、11月12日にどうなるのか。
Netflixが値下げするとか、打開策を提示しない限り結構やられてしまうのではないでしょうか。
Netflixを意識した値段設定
ネトフリはもともと郵送ベースのDVDレンタルの会社として始まったんだけど、ストリーム(ほぼ)一択に移行してからぐいぐい攻めてきて、値上げもかなりしました。
現在一番安いプランで$9ですね。
視聴デバイスを追加したり、4Kとかにしていくと簡単に$12前後になってしまいます。
ネトフリの難点とは
見切れないほどのコンテンツの数、オリジナル作品の量もちょっと問題。
見たいと思ってチェックしている作品が増えても、実際見る時間がなく、そのまま見ることがないまま配信終了になるケースも多い。
やはり、人間視聴時間も限界があるので(笑)なるべく安く、チョイスは多く、コンテンツを短期間で配信終了にしないで、と思うんですよねー。
この辺りは制作元(映画会社)からしたら、見れなかったらブルーレイで買ってね、みたいな広告になっていていいんでしょうけど。
ディズニープラスは将来値上げするのか?
将来物価が上がっていけば当然値上げはするでしょうし、いつかネットフリックスと形勢逆転…となったらもっと強気で値段を上げるかもしれません。それか、ディズニーはネットフリックスをも買収するかもね?(笑)
商売だから値上げとサービスの向上は常にリンクしていてしょうがないんですが、個人的にはネトフリ並みにオリジナルコンテンツを作りまくらなくていいから、お値段据え置きで頑張って欲しいです。
次の項目で書きますが、将来の値上げを心配されてしまう方は2年契約、3年契約など選べる場合がありますので、そちらもチェック。
多分私はオリジナルコンテンツはほとんど見ないと思う。比較的新しい映画やDVD持っていない作品だけ月に4、5本家族で週末いいやという感じなので。それで$6ならやっすいなーと。うん、本当に安いわ。
ディズニームービークラブから割引の招待が来たよ
先ほどの金額は正規の価格なのですが、私はディズニームービークラブに入っているので、プロモコードが郵送で(宣伝費もお金をかける真剣さ)招待状が来ましたよ。
以前紹介したこちらの記事もどうぞ
映画4本のDVDで$1とかちょっとおかしな売り方をしているディズニーの公式。
ディズニーDVD&Blu-layが安く買える!Disney Movie Club賢い使い方解説
プロモコードを利用した場合の金額は
- 2年契約で$119.99 (1ヶ月$4.99)
- 3年契約で$169.99(1ヶ月$4.72)
安いなあ…
これがうちのレシートよー。
加入する?しない?どっち?
ということで、筆者の個人的な「感覚」からしたらディズニープラスに加入することはオススメです。
しかし、ディズニー別に好きじゃない、ナショジオとか見ない、シンプソンズしか興味があるものがない、見たいのは普通の映画じゃ。という方は絶対加入する必要性がないですね。(笑)
ディズニーはディズニー独自のコンテンツサービスを所有して、他社経由での視聴をやめさせたいわけですよね。王国のガードは厳しいです。全部自分のところで回していきたいということですよね。
まとめ&おまけ アメリカの映画産業って
私は大学、院生の時にアメリカの映像ビジネスをずっと研究していたんですが、アメリカの「映画」文化ってすごいんですよね。
アメリカでは、映画は消耗品のように次々と作られる。
そして作品自体はもちろん使い捨てではなく、大変手の込んだ、新技術を競って取り入れ、潤沢に予算をかける。毎日が世界最高峰の芸術祭みたいな感覚でスタジオは回っています。
映画っていう商品を作る際、彼らは徹底的に「時代が変わっても色あせない」ものを作る研究をし尽くしている印象を受けます。(そりゃ、ブームの勢いで作ったヘンテコな映画もいっぱいありますけども!)
そしてアメリカの人って、見る側も「映画を見る」ことがかなり多いし、作品に対する人気、不人気もとっても分かり易い環境。文化なんだよなあ、と感じます。
もともと映画館は人々がニュースなども見つつ情報を得るために立ち寄る機能が強かった施設だし、歴史とともにどんどん大きくなるスクリーン、それに耐えうる撮影や視覚技術の発展は凄まじいんだけど、やっぱりディストリビューションやホームエンターテイメントと通信、ソフト、コンテンツの整備はとても密接で、きめ細か。
日本が2000年代に色々通信のデジタル化で出遅れたのは、ここの弱さもかなり影響してるなあと思うのです。
何がいいとか悪いではないけど、アメリカって貪欲で、生き残りのためには早くから準備しますよね。だからネットフリックスやYouTubeなどの会社が生まれ、市民権を得る。
こういう興亡を見つつ、アメリカらしいな、と感じるのです。