アメリカの寒冷地の冬の気候 マイナス20度・豪雪・水道管破裂など

アメリカに住む前に気候や天候を知りたいと思う方は多いと思います。この記事ではオハイオとニュージャージーで、それまで日本では経験したことがなかった冬の寒さ&対策を通してのカルチャーショックのお話です。

アメリカ中西部、北東部の冬の体験談と、関東の温帯育ちの私の冬への意識を根底から変えたエピソードを紹介しています。

アメリカ・寒冷地の体験談 冬の災害&家のトラブル

在米アメリカ文化ライターのキョウコ@NandaroAmericaでーす。

皆さんのお住いの地域は暖かいところでしょうか?私はオハイオ、ニュージャージーと、冬場は寒い地方に今まで住みました(住んでいます。)

冬になるとカリフォルニア、フロリダ、ハワイ、テキサスなどがとても羨ましくなりながら早10年目です。

オハイオもニュージャージーも冬が長い。冬を迎えるにあたって毎年それなりの準備が必要というのは私には新しかったですが、最近やっと慣れてきました。(遅い)




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アメリカの北の方の寒さは関東育ちにとっては辛い

日本でも寒い地域に住んでいた方は冬の乗り越え方に詳しいと思いますが、私のような関東育ちが北米の「冬が厳しい地域」に永住するとなると、知らないことばかりで最初が大変でした。

最近は冬が来る前に色々予測して買いだめや外のチェック、家の中のチェックなどを自主的にできるようになりました。

でも、何年経っても体は慣れないのできついです!(笑)

オハイオの寒さはすごかった!

アメリカは広いですが、北のほうは当然寒いです。寒い季節も長いですし、温度も半端なく下がる地域が多いです。

オハイオに住んでいた5年間の間に、冬の間、雪が2週間降り続いたり、マイナス27度が続いて1週間旦那が仕事に出れなかった(自宅業務の命令が出ます)こともあります。ちょっとした災害。

オハイオ州は五大湖の南側に位置しますが、中西部は特に北から南へ吹く冷たい空気が影響して、冬に寒くなる際はマイナス27度とかになります(した)。

また、あの地域は珍しい気象現象の「フリージングレイン」っていう危ない気象現象もありました。

フリージングレインというのは、氷点下の雨粒が降り注ぎます。木の枝に付着すると、氷柱や「氷の板」(枝と枝の間がシャボン玉の膜のように水が凍り、厚くなる)などが木からべっこう飴のような氷がベロンベロン落ちて車が凹む、ガラスに亀裂入る、車のタイヤと地面が氷で合体して動かせないなどの二次災害もありました。



シカゴの寒さもすごかった!(笑)

1回だけクリスマスの時にシカゴを見物しに行ったことがあります。

シカゴの冬では「車から降りて呼吸した瞬間、呼吸器が凍るような外気の冷たさ」を感じました。体の外はともかく、芯まで凍てついてしまう危機感が伴う。

私が極寒だと思っていたオハイオ南部よりさらに寒いのです。シカゴの冬は寒くて有名というけれど、想像を絶するものがありました。

温帯育ちの人間からすると「なぜこんな厳しい環境に都市があるんだ。人類はどこに向かっているんだ。」という感想。

そして、さらに、五大湖よりも北側にはカナダがありますよね。私はシカゴの冬を経験してから、カナダの皆さんの冬を心配するようになりました。←

シカゴのダウンタウンではワゴンでホットワインなどを売っているのだけど、その理由がよくわかる!暖かいアルコールで中から温めないと負けてしまいそうになるのね。埼玉県民にとっては血流が止まって死ぬんじゃないか(大げさ)という恐怖感がありました。

後シカゴで外を歩いている皆さんは全然違う冬のアウターを着ていて、オハイオで売ってないもので装備をしていました。スキーに行くのと同じレベルで装備している印象を受けました。私みたいにタイツとジーンズとダウンジャケットで行ってはいけません。長いコート、ブーツ、スキー用ズボン、帽子はアラスカのハンターのみたいなのを用意しましょう。



ニュージャージー&ニューヨークもかなり寒い!(涙)

今住んでいるニュージャージーでは、2018年始めに、ウィンターストームというのが来ました。これは30年に一度の規模のようだったのだけれどすごかった。

低温、降雪、風といった現象がコンボとなって、倒木や道路の分断などの二次災害も起こしていました。

でもこういったストームは毎年あるわけではないです。今の所5年間住んで1回だけ。

風で木が倒れる。夜中メリメリと音がしたり、停電になったり…でもストームは停滞せず一晩で行ったのでその後の復旧が早かったです。

ニューヨーク、ニュージャージーも冬の間、稀にマイナス20度から30度の間になります。こういう天候は主に1月末から2月中に多いです。でもずっと続くわけではないのでオハイオやシカゴよりは寒くないと思っています。

マンハッタンはまた特殊で、ビル風&ビルのせいで日が当たらないから万年氷みたいになる路地もあるようで、NYC勤務の人が「バス停からビルまで歩く10分間が毎日体感マイナス30度」って言ってたのが印象深いです。




冬場マイナス20度以下だと恒例のこんなことができます…

うっかりスーパーの買い物袋を外の椅子の上に置いとけば、バナナが凍ります。

(玄関にスーパーの袋を一つ忘れたことがありました。冷凍食品になってた。夏場なら腐っていたから、それと比べたらまあ良しとしました。(涙)

お庭で冷凍みかん作り放題。鳥やリスもあまりに寒い時は出て来て探そうとしません!

冷凍パインもタッパーを外に出しとけばいい。

意味もなくタオルを濡らして外に出て回す。 すぐ凍ります。

味をしめて濡れジーンズも振り回してカッチコチにして実家に写真を送ります。(笑)

マイナス20度だと色々楽しみ方がありますね。←やってみたいでしょう。わかります。

でも、最初の1年だけかも。もう、子供も雪で遊びたいとか言わなくなります。第一、ご近所のお子さんたちが誰一人喜んでいません。学ぶんですね。むしろ危ない気温なんだとと悟っています。

最初のうちは、めずらしくて雪遊びや氷をいじったりなど、子供と何かしたくなるのは山々なんですが、流石にマイナス10度を超えたら家にこもるのが得策です。

家の外に出て30秒くらいで「あ、これはダメだ」ってなります。家の中=避難所という感じの危機迫った寒さです。おそらく外で遊んでいたらご近所さんは「あの親はおかしくないか?子供は大丈夫か?」という目で見られてしまうかも。




アメリカの寒冷地の冬越し対策が大掛かり

ということで、日本で経験しなかった冬の恐ろしさを、アメリカに住んで初めて体験したのですが、もともと寒さと寒冷地の危険性に対して認識が甘い私です。

一軒家に住んで初めての冬支度、ガッター(トヨ)やお庭のスプリンクラーの水を抜く作業、庭の池なんかにかなり手の込んだ対策が必要で、毎年冬の前にこの作業と、冬が終わってからの壊れていないかのチェックは大変だなあ、と感じました。

アメリカのお家は結構ローテク&もともと古い物件が多い(多くの場合壊して建てない)から、ガタがきたものを直し直し使うのは恐怖だなあと感じました。(オハイオで)

どちらがいいのかは判断できませんが、日本は天災が多いから常に建物の耐震性などがアップデートされて、家は消耗品という考えが強いのだと思っています。

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2週間じわじわ積もると雪かきが追いつかない

日本の豪雪地帯のニュースで、雪下ろし中に屋根から人が落ちて亡くなったとよくありますが、アメリカに住んでいて不思議なのが雪かきで死んだってあまり聞かないこと。

あと雨の時川を見に行って流されたとか、田んぼ見に行って流されたとか(田んぼないけどさ)も聞きません。アメリカの人はそういう時、わざわざ行かないんだと思います。(体感比)

2週間雪が降り続いた際、雪も積もって降ってを繰り返すと下の方の密度がかなり高くなり、アイスバーン状態になってえらいことになると学びました。

うちは外の階段、うちの前の歩道の雪かきをできるだけしましたが、あまりすごい量降ると、もう雪のやり場がありません。一定の量を越した時、ご近所一帯が暗黙の意見一致で雪かきをしなくなりました。こんな中歩くほうが悪い&歩く人もいないのバランスが。

歩道の雪かきもアメリカではすごく大事なんだけど(自分の家の前の歩道は自分に責任があるので、そこの雪かきや安全対策を怠って、歩行者が転ぶと責任を取らされる場合があるようです)それよりも自分の家の周りの雪かきも大事でした。

吹雪みたいに一方向から強く降るとドアにへばりついたりして、そこで溶けて、積もって、を繰り返し、氷となってドアが開かなくなる、窓ガラスが割れる、そして家の壁に雪が何十センチも熱くくっついていると、いくらなんでも寒い。

お向かいのおばちゃん家の天窓が割れたと騒いでいたなあ…




寒くて上司の家のガス管が破裂した

オハイオに住んでいた時、先ほどの「2週間雪が降りまくった」時に、夫の上司の家のガス管が破裂したと聞きました。自宅待機命令が出ていたので、ちゃんと家で過ごしていて、家の中を温めているはずなのにガス管が凍結して破裂。

そういうことがあるのか?この地域のガス管って何か防寒対策していないの?とびっくりしました。幸いすぐに業者が来て直してくれたようです。

が、その次にまた同じ上司のお宅で今度はキッチンの水道管が破裂したと。

上司のお家はどれだけ寒くなってしまっているのか、どうやって外から冷気が伝わってキッチンの水道管が凍るのか。経年劣化なのかなんなのか、ご近所だった(その一帯同じ様式の、似た築年数の家が延々と続いている地域でした)のですごく怖かったです。




暖房だけでは足りないのでオーブンを開けて暖房として使った

夫に言われて、「うちもこんなんじゃいけない、光熱費節約よりも、もうちょっと温めたほうがいい」ということになり、キッチンの蛇口からお湯を糸のように出しっぱなしにしたり、シンクの下のドアを開けて、キッチンのオーブンをオンにしながらさらにドアを開けて暖房として(笑)使ったりしました。

ひょっとしたら、この1920年代築の住宅地だったから、新しい素材で防寒対策ができていないことよりも、昔は暖炉やかまどを自由に使って家をもっと温められていたんだろうなと思いました。

結論として私は古い一軒家はいくら作りや外見がきれいで、価値が上がるとしても絶対嫌で、「新し目のお家」、そして「庭も木もないタウンハウスが一番好き」という夫とは真逆の意見に至りました。

まとめ

アメリカには色々な気候がありますが、北東部、中西部の五大湖周辺は、関東育ちの私にとっては冬がびっくり仰天でした。冬はぜひ防寒と住居の冬支度を怠らず、安全にお過ごしください!

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