アメリカで妊娠し、安定期と言われる5ヶ月目に一人で日本へ里帰りした際のお話です。
アメリカでの検診、日本での検診両方の感想、妊娠中という特殊な状態での渡航の際の注意事項の紹介など。
これから日本へ一人で里帰り、または妊娠中、一人アメリカに戻るという方の情報として役に立ったら嬉しいです!
アメリカで妊娠、そして安定期に日本へ里帰りをした話です
在米アメリカ文化ライターのキョウコ@NandaroAmericaでーす。
この記事は、私の妊娠体験談を綴るシリーズ第3回目です。アメリカで妊娠がわかり、留学生として入国してから初めて、2年ぶりに日本に里帰り(しかも妊婦となって)した時の話です。
妊婦さんにとっては、国際線の飛行機での移動が最も心配するところだと思いますが、その辺のお話もたっぷりしますので、どうぞお付き合いくださいませ!
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かかりつけ産婦人科医と相談の元5ヶ月から7ヶ月の間日本へ
妊娠中にアメリカから日本へ国際便で移動するということは、かなりのイベントです。
当然、体調、そして妊娠の状況が医師によって旅程に耐えられると確認された場合にのみ、渡航が可能です。
以下私の体験談となりますが、体調、妊娠の状態は人それぞれ異なりますので、必ず医師に相談してからにしましょう。過信や無理は禁物、赤ちゃんと母体の健康と安全最優先です。
里帰りを考えている人は絶対に医師に相談しよう!
2月の末に妊娠がわかり、すぐに医師(産婦人科医と主治医)に、できることなら出産前に日本に行きたいと相談しました。
アメリカは広いから国内移動の場合は飛行機を使うことが多いし、さらに移民の国でもあるため、妊娠中でも長距離の飛行機に乗ることは珍しくありません。
お医者さんも「日本まではノンストップで何時間かかるの?」とか、「乗り継ぎは?」とか、手慣れた感じで聞いてくれました。
妊娠は人それぞれ、絶対に赤ちゃんと母体に危険なことは避けるべきですから、里帰りで日本に行きたいと考えている方、飛行機で移動をする予定を立てたい方は、医師に相談しましょう。
妊娠3ヶ月目でチケットを取った
医師に相談し、順調に来ているので、渡航の許可がおりました。
ちなみに飛行機に乗っても大丈夫と私の場合言われたのは、安定期の妊娠5ヶ月から7ヶ月の間でした。
出産予定日が10月末だったので、7月末に帰って来れば、臨月まで十分時間はあるし、アメリカでの準備も全然こなせる計算です。
日本に2ヶ月近く滞在できるように4月ごろにチケットを取りました。5月の連休後に出発、7月末に帰って来る感じです。
チケットはキャンセルできるものにしましょう
チケットを取っても、出発前日に一応再度受診し、本当に出発していいか聞きに行きました。(検診を出発前日にわざと設定した)
幸い、検査の結果渡航OKが出ましたが、万が一何らかの理由で飛行機に乗るのは控えるよう言われた場合を考えて、チケットは全額返ってくるものにしましょう。
このお金をロスするのは一般庶民には大変大きいですからね。
うきうき里帰り支度
里帰りの際は荷物は極力必要最低限にしたいですよね。
そして、帰ってくるときはさらにお腹が大きくなっているわけですから、スーツケースを二つとかは絶対やめましょう。
持ち物リストはこちらに以前書いたので、是非参考にしてください。
アメリカ子育てー妊婦が日本へ里帰り&米国に帰国する際の持ち物リストー
妊婦の一人旅の荷造りのコツは、極力荷物を作らないことです。ほぼ手ぶらで行く!くらいの意気込みで、必要最低限のものをまとめましょう。
衣類や生活に必要なものは実家にあるはず。細々したものは、諦めて持っていかないようにしました。
できないことははっきり断る、ヘルプが必要な時は求める度胸を
せっかく行くからお土産を持って行きたい気持ちはわかりますが、キリがなくなりますし、妊婦が長い旅を一人でするのに「お土産を持って来て」などというリクエストがもしあったらちょっとね。
お母さんになる練習として「無理なので勘弁!」と言える強さも試すといいと思います。(笑)
アメリカの出発カウンターでも、日本の到着のバゲッジクレイム(スーツケースを受け取るところ)でも、必要であれば係員に手伝ってもらえるようにお願いすることを忘れずに。
妊娠は確かに病気ではありませんが、守られるべき立場なのは確かです。
「妊婦様」な態度は良くないけれど、きちんと「これ以上はやってはいけないこと」の区切りを見極められるのは大事なことです!
実家に帰らせていただきます(笑)
私の場合、準備はとても簡単に済ませ、ほぼ空のスーツケースとバックパックに貴重品、というイデタチでした。胎動は感じますが、傍目からはまだ妊婦であることはわからない状態だったと思います。
夫は大学で教えている仕事だったので、空港に送ってくれたのは義父でした。大変お世話をかけましたが、家族なんだからしょうがない(笑)ですね。私も誰かが足が必要な時は当然ヘルプするので。
チェックイン、搭乗、国内線から国際線に乗り換え、飛行機の中も何も問題なく快適に過ごせました。よかったよかった。すべて順調に行き、成田に母に迎えに来てもらいました。そしてバスで帰るー!久しぶりの日本です!(笑)
実家の自治体の緊急時の医療機関を調べた
実家に帰ってすることはいろいろありますが、早いうちに、里帰り中の救急医療の情報を事前に調べておきましょう。
万が一の時に妊婦であるということで対応が変わってきますし、何より慌てないで対応できるように準備しておくことは安心材料としてとっても大事。
日本の検診をうけに総合病院に行った
日本についてから比較的早い時期に地元の産婦人科でかかれるところを探し、検診を受けました。
この時に持って行くべき書類は、アメリカでのこれまでの検診の結果(大体プリントしてくれますよね)のコピーと、その訳(自分で)の添付です。
あと、飲んでいる薬があればその処方箋と成分のコピーですね。これも訳をつけて。
少子化社会なのは子育てしづらい社会だから?
日本では少子化対策などと言って医療費がタダになるとか、3人目からは助成金が出るとか、市町村が工夫をしているところもあるようです。
が、人口が多い都心を中心に「保育園に入れない」という状況が慢性化していますよね。
子供を増やして国力をつけようとしているのか、していないのか、国の考えと行動が全然よくわからないのですが、さらにびっくりすることが日本の産婦人科でもありました。
妊婦さんの数に対して産婦人科が極端に少ない。待合室が妊婦さんで溢れかえっていました。座る椅子も足りないほど。
総合病院の産婦人科にて6時間待った
妊婦さんが検診を受けるのが一苦労で、普通に6時間とか待ちました。
これは、もし具合が悪い方の場合は急患とかに行くのかと思いますが、朝8時半に行って、呼ばれたのが午後2時とか。
アメリカでは、妊婦検診始め、普通の検診、そして風邪程度でクリニックにかかるのも、まず電話をして予約を入れて(混んでてどうしても予約が取れない場合は別の日にされる)、待ち時間が極力短くなる(待っても30分程度)工夫があります。
妊婦さんをいつ呼ばれるかわからない状態で総合病院の待合室で6時間とか待たすのはちょっとおかしいと私は感じました。
それまでアメリカで甘やかされていたからそう見えたのではなくて、臨月の方とか、つわりで毎日とてもお辛い方は横になったり、気を紛らわしたりしていたいだろうに、廊下の椅子で6時間はひどい。仮に寒い時期だったらこれは本当に。風邪も移るだろうし。
個人の産婦人科とかでは予約を取って快適に待てるのかもしれませんが、私が行った市営の総合病院はこんな感じでしたねえ。いろいろ考えました。
日本は妊婦さんの時点から社会は厳しいと思う。なんか根本がおかしくない?マタニティマークができるわけだよね。(かと言って社会全体が妊婦に優しくなったとかの成果がなさそうだけど)
日本の検診の良いところ
検診で良かったところは、(私は日本滞在中、計3回行きました)まず値段がアメリカより安いこと。
そして、行くたびに超音波検査をして赤ちゃんの写真をとってくれること。
日本はひどい風邪を引いた時などでも、結構簡単に胸部レントゲンや、CTなどをとってくれます。妊娠中は胎児の様子を的確に把握するために毎回超音波を大変丁寧に撮ってくださるのはありがたかったです。
5月の検診時に、子供の性別が女の子であろう、とわかりました。
そこから、子供の準備品にやたらとピンクとか暖色が増え始めた気がします。(笑)元気なら性別はどうでもいいと思っていたけど、性別を知ってからの親のステレオタイプな行動ってでてしまうんだな、と気づきました。
アメリカではエコー検査は毎回はなかった
アメリカでは超音波検査は妊娠の全期間を通して2回しか撮らなかった気がします。なぜかというと、高いから。(高いから、保険会社が回数にリミットをかけているということ)
アメリカで出産直前の時も超音波をされた記憶がないのですが、もしいきなり逆子になったとか、へその緒が実は首に巻きついているとかの事態の場合、どうやって検知するんだろう、と今でも謎です。触診?
お腹の周りに陣痛のグラフが出る装置はずっと装着されていたけどねえ。
子供の名前を考える
私の母は信心深い人で、子供の名前を考える際に、漢字の字画や音など、いろいろ一緒になって考えて来れました。国際結婚とはいえ、夫には日本の知識が全くないので、夫は名付けを私に丸投げでしたね。
まあ、メインは私の考え抜いた(笑)候補の中で、一番気に入っている名前の字画なんかを鑑定してくれたのですが、日本語でも英語でもいける名前で、なおかつ漢字も当てはめることができる音の名前にしました。
こんな要素を満たす名前は、なかなかないので、かなり選択肢が狭まるとは思いますが、満足な名前を母と考えることができました。これだけでもう里帰りした甲斐がありました。
そのほか、結婚後の名字の変更に伴う諸手続きなんかをちょいちょい暇な時に挟んで、ディズニーランドに行ったりして、あっという間に日本滞在は終わりました。
ということで、日本に里帰りしている間も、実費でもなんでも必ず妊婦の定期検診は受けましょう!
アメリカに帰る
はい、あっという間にアメリカに帰る日となりました。これも日本の産婦人科の先生に「飛行機に乗っても大丈夫な状態ですか?」と確認をする必要がありますね。
ここでもし何かが起きていて「飛行機に乗らないで、日本でお産をしてください」という状況になったとしても、それに従って日本でお産をしましょう。
無事産まれてから、しばらくしたらアメリカに帰ることができますから、大丈夫。赤ちゃんと母体の安全第一はずっと続きます!
お腹が大きくなっていて夫が驚く
日本にいた間はFaceTImeでしょっちゅう電話はしていたのですが、空港に迎えにきた夫は、私のお腹を見てびっくりしていました。
まあ、かなり大きくなっていて、周りからも「どう見ても妊婦である」状態に進化していましたからね。
ちなみに、4月まではつわりでかなり食べれない日が続いてはいましたが、その後食べづわりになったので、日本にいた間、お腹は突然でてきましたね。
父親は母親よりも動物的には親となる気づきが少ないのは当然なのですが、この「急にお腹の大きくなった妻に面会する」のは相当なショックだったかもしれません。
アメリカの産婦人科に日本での妊婦健診のデータを引き継いでもらう
幸いなことに、この妊娠は問題なく出産まで行きましたが、もしマイナーな心配事などが日本の検診で見つかった場合は、特にアメリカの産婦人科で検診を受ける際に、丁寧に受け継いでもらうように注意しましょう。
日本での最後の検診の際は、すべての経過のデータをコピーしてもらって、アメリカに持ち帰りましょう。それをアメリカの産婦人科医に訳を添えて渡しましょう。
こういうことは大変ですが、もちろん自己責任ですので、最優先事項で頑張りましょう!オンライン辞書を使えば、医療用語も簡単に見つかりますので、億劫がらずに是非!(笑)
あとは、アメリカで臨月を安全に迎え、お産を無事に迎えることです。いろいろ不安や心配はありますが、気負いせずに進みましょう。私の場合は予定日の1ヶ月前までは両親学級に夫と通ったりもしました。そのことはまた後日書きますね。
今日の英語 refundable=返金可能な non-refundable=返金不可能な delay=遅れ waiting area=待合室、待合場所
まとめ
妊娠中のお母さんが一人で日本に里帰りする際のお話を私の体験談とメインにお伝えしました。
妊娠の状態は人それぞれですので、もし日本へ里帰りされる場合は、必ず医師と相談をし、一番安全な方法をとってくださいね。