私が留学を前に英語の学習をやり直したときの事についてまとめています。
30歳にもなると中学、高校生の時のようなペースでは暗記ができず、新たな敵として老化も相手にしなければいけなくなったアラサー研究者が英語学習をやり直す際にどんな対策、方法を立てたのかも詳しくお伝えします。
アラサー社会人がアメリカ留学前に英語を勉強する話をします
みなさんこんにちは~なんだろなアメリカのキョウコ@NandaroAmerica です。
留学を控えた皆さん、留学中の皆さん、英語の勉強はどうされていますか?語学の習得は特にゴールもなく、極めればきりがないですね。
この記事では、私の当時の英語のレベルと、実際の博士課程で求められるであろう現地でのアカデミックレベルの英語の大きな差に悩み、それでも一応英語を勉強した話を書きます。
私の留学に関連する記事はこちらです!アラサーの奮闘を読みたい方は是非(笑)
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お前はネイティブの大学生レベルの英語ができるのかと聞かれたら、「無理。」
当時の私の英語の現実的なスキルは、読むことは得意だけれど、(論文や文章表現が)年齢相応の文章を書けるのかどうかといえば「ちょっとそれはうーん。」という典型的な日本人の英語のアンバランスさがありました。
日本での英語の成績は即戦力と関係ないと思う
実際に全然アメリカでの会話や専門的な英語の能力の指針にはなりませんが、私のそれまでの日本での英語の成績は、高校生の時のTOEIC(昔の測定方法で)650点、大学受験の頃は偏差値は68から72の間、センター試験だと200点中190点くらいでした。
22歳で英検準1級に受かっていました。
日本での測定の仕方では悪くはない部類です。
しかし、アメリカの大学での講義や文献を調べることなく聞いたり読んだりしてスッと理解し、また、課題をスッと書いて出せるかと言ったら、圧倒的な経験不足のせいで「今は絶対無理」としか言わざるを得ない状況でした。
ここでの私の抱えていた英語の問題点は
- 命をつなぐ程度の日常会話&読み書きはできるか=できます。
- 職種を限定しなければ(アメリカの高卒ー大卒程度)仕事で使う英語はできるのか=90点くらい。
- 精神年齢相応の読み書きができるか=できません。
- 専門家相応の読み書きができるか=できません。
- 自分の希望する仕事なり学業がこなせる英語ができるか=できません。
日本で英語の成績がとてもいい人、そして会話や実戦レベルの経験がない方が陥りやすいトラップにはまり、化石化を始めて久しい状況でございます。
アラサーの皆さん、わかってくださいますかねえ。
努力もチャンスもぬるいまま時間が過ぎて行った典型例。
留学したら「外国人だから」という情けはないから
大学院レベルの英語での読み書きが、アメリカの学生と同じレベル、スピードででき、教授や同僚に「この人は外国人だから少し見逃してやろう」、と情けをかけてもらうことなくこなせるのか、と言ったら、当然そのレベルには至っていないわけです。
日本人の多くが英語をメインで使っていない生活を送っている以上しょうがないんですが、どこの国の留学生でもすでに素晴らしい語学スキルを持っているモンスターが多々います。
できればその人たちのようなレベルに近づいていたいので、本当になんとも辛い現状です。
通訳を雇える研究者とは身分が違う一般雑魚の私費留学生
すでに専門家になっているのであれば、英語ができなくても、通訳、翻訳家に論文なり原稿なりを英語にしてもらえるんでしょうけど、当然私はそこまでの身分ではありません。
まず専門家にさえなっていないので、だから私の場合、留学なのです。
しかも今までの研究で英語の論文を読んできているんだから、今更英語苦手とかいうならそもそも留学を考えるなよ、と。
留学にかかるコストがなかったとしたらそんなにリスクを考える必要もないんでしょうけど、ここであまりにもバカなミスをしてはいられない、と色々現実が突き刺さります。
この辺は自分のエゴ、プライド、意地、夢、野心、そういったものが渦を巻きまくっています。
1日24時間しかないから学習と調査に充てる時間を確実に確保
英語を強化しながら、手続き関連の下調べもするという二本立てで、時間と労力を無駄にしてる場合じゃないので、自分のライフスタイルも見直すことになりました。私の当時の1日の過ごし方をちょっと整理してみたいと思います。
仕事も一応している時の英語学習時間はこんな感じ
- 起床 6時くらい
- 朝食 英語ラジオや教材を聞き流す。
- 英語勉強 (30分ほど)聞き流した中でわからなかった単語などをサーチしてみる。
- 通勤 英語教材聞き流し。主に単語など暗記もの。
- 昼食 勤務時間中なので英語から離れるが、ふと思ったときに「今朝やった知らなかった単語なんだっけ」などちょっと思い起こしながら印象付ける。仕事で英訳などの作業がある際は、覚えてない単語と遭遇したときに暗記を意識する。
- 帰宅 もう疲れてるので洋楽など、聞き流せるものを聞く。
- 手続き関連下調べ ネットでひたすらサーチ、必要なところはメモにとる。
- 就寝 11時半くらい 寝ないと次の日に支障が出るので、やりたいことがあっても諦めて早く寝る。体調崩すと計画倒れもいいとこになるので。
こんな感じ。心の中は一日中英語ノイローゼなんですが、実際は朝しか座ってちゃんと「勉学」できてないですね。
もちろん時間があればもっと勉強はしたいところなのですが、なんせ他の「日常」があるのでなかなか英語だけの時間が取れません。
勤務時間中にランダムですが英文の文書、メールに触れるがあるので、仕事中、一応英語に全く触れないわけではなかったのが救いです。
日中は「なんだっけな作戦」で反復回数を稼ぐ。疲れてくる帰宅時間は洋楽で英語に触れる
時間に限りがあるのはもうどうしようもないですから、あとは「気づき」のためのアンテナを敏感にすることと、時間がかけられない分「効率」よく学ぶことに集中しました。
覚えるためには小まめな繰り返しが効いた
反復練習が暗記物の際は効果的ですが、私は忘れる頃にわざと思い出す「今朝のわからなかった単語なんだっけな作戦」、通勤時間に聞くものは英語のみ(教材、ニュース、歌など)に徹底しました。
朝やったことを勤務中に(大体昼休み)、できるだけ思い出してみると、反復練習した「回数」を稼ぐことができます。これはお金もかからないし道具もいらないし習慣化さえして仕舞えば良いことなので、比較的楽です。
そして、あんまりストレスに感じないようにしないと、長続きしないので、洋楽を聴く、楽しい(英語の)映画を観る、など英語に触れつつも遊べるようにしていました。
これは結構よかったと思います。それから、週末をインフィニティな自由時間として捉えないで、勉強する時間を「これだけ」と割り切る事にしました。
先ほどの例のようには必ず毎日連続でシンプルに行かないですけども、心がけていたことは大雑把に言うとあんな感じです。
週末に詰め込まない
さて、週末は「時間」はあるように思いがちですが、やることは他にも山ほどあるので、週末という名の時間のブラックボックスはアテにしないようにしました。
「週末1日ずっと勉強すればいいんだから」というのは自分がダラけてもいい言い訳になってしまうので私にとってはダメで、「土曜は昼間友達と会うから朝1時間、夜1時間しか勉強する以外は時間は確保できない。だから毎日決まった時間内に決めたことをやらないとやばい。」と平日は逆算の意識で気をつけました。
実際、週末は体を休めるなり、適度に外に行ってリフレッシュのために充てないと、気持ちも萎えますし、脳も体も喜びません。
日光にもあたっておかないとまずいです。鬱状態にでもなったら勉強どころか留学の騒ぎじゃないです。何をおいても健康第一ですよー奥さん。
週末は週末の役割がちゃーんとあって、「平日頑張って働いて、勉強を続けたいからこそちょっと休む」ための予備日にしておかないと、結果的に能率がすごく下がってしまいます。若くないですし。風邪も引きますし、生理もきますし、疲れた時は眠った方がいいですし。週末はあくまで予備日で設定をしてました。
アメリカに実際留学しに行ってもさらに忙しい日々は続いた記事はこちら!
アメリカ留学ー留学メリットその4 スケジュール管理能力と強さが鍛えられた話ー
社会人になってから、暗記が本当に辛い。中高生の時のようには覚えられない。
25歳を超えると、勝手に脳がなんでも覚えてくれず、必要なことだけ選択して記憶するようになってくると言われています。
「学習」全般が中学生、高校生の時のようにすんなり行かないので、見た事もない英単語との遭遇となると、かなりのインパクトがないと頭に残ってくれません。また、仕事も日中していれば、時間と体力に制約があるのも、学生時とは違う辛いところです。
お前はボケ老人か
毎日英語を続けているうち、私は「この間この単語わからなくて調べたのに、また今日もわからなくて調べてしまった。」「しかもこの間調べたことさえ忘れていた。」とお前はボケ老人なのかと突っ込みたくなることばかり頻発する驚愕のアラサーでした。
ひどい。ひどすぎる記憶力。
まあ、私は人の顔と名前を覚えたりするのが大の苦手なんだよ。どうでもいいことはいつまでも覚えていたりするのにね。(苦笑)
大学受験の勉強法ではもうダメ。年齢相応の学習の仕方ってもんがある。
忘れそうな時を見計らって反復すると、脳が「これは大事なことなんだ」と認識して印象が深まるそうです。
が、私はその裏技を使いたくても、もはやお前の「忘れそうな時」と「忘れた」時さえわからないよと、なんとも言えない悲壮感が漂っていました。
例えば単語100個覚えようとしたうち、25個くらいは記憶に残っていない。あんた覚えたことを忘れたんじゃなくて、もともと覚えていなかったんじゃないかと。
なんだろなポイント! 現在10代の人は暗記することは辛いと感じても、できるだけ単語量を増やすことをオススメします!30にもなると必要なことでもなかなか覚えられなくなるからね!
今になって思い返すと、単に、本当にもともと覚えていなかったんだろうと思います。本を読んでも頭に入ってこない時がありますよね。文字だけ目で追ってしまっていて、内容を理解するに至っていない。
目だけ動いていて、脳が認識してくれていないのではと。みなさんも(自分にとって)つまらない本ほどこういう現象に陥りませんか?
母語である日本語の認識レベルを上げるのも手
なんで覚えられないのかなーと考えたときに、難しい英単語の場合は、日本語のその単語が自分にとって使う機会がほとんどない言葉だからじゃないかと思いました。
母語としてのその単語の概念が希薄(ニュースなどで聞けばなんとなく推測できてるレベルの認識しかない)なので、実際自分で例文を作ってみるなりして、その単語の使い方から見直すこともしてみました。
日本語のボキャブラリーを増やすと難しい英単語も印象付きやすかった
例えば私のように法律関係にはあまり縁がない生活をしている人が、日本語で裁判用語を15個なんでもいいからあげてみろ、そしてその意味がわかってるか説明してみろ、と言われたら、そんなにパパッと出来ない。それを外国語でやれと言われたらもっとできないのは当たり前です。
ですが、各種検定試験向けの参考書や、単語帳には専門用語はたくさん乗っていますから、覚えないと得点に繋がりません。
ですので、一度英語以前に日本語のその用語一つ一つをじっくり理解して行ったほうが英語でわけのわからん難しい単語が出てきたときも、少しはとっかかりができるわけです。
若くないので英語の勉強方法と作戦が中、高、大学生とはまるっきり変わってきますね。新しく覚えられないという老化現象には本当に頭を抱えてしまいますが、老いた脳に鞭打って、概念の根本的な理解と反復回数だけはこなし、地道に印象付けていくのがいいんだと思いました。
以下、アメリカに留学されている方向けのお勧めアイテムコレクションです。眺めていると楽しくなるグッズがたくさんよー。
まとめ
最後まで読んでくださった皆さん、ありがとうございました。
今回は留学をするぞと意気込んでからの英語学習で意識したことを綴りました。
それではまた次回お会いしましょう!今日もひたすらポジティブのキョウコでした!