ハロウィンの起源って知っていますか?
アメリカに住んでハロウィンをせっかく祝うなら、ルーツを知ると、仮装やTrick or Treat の趣も理解できますので、知らない人は是非参考にしてください!
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ハロウィンの起源を知ってもっとイベントを楽しもう!
なんだろなアメリカにようこそー。管理人のキョウコです。
アメリカ暮らしでは8月下旬から10月下旬まで、街の風景に自然とハロウィンの飾りや食べ物が登場しますね。
この記事ではたっぷりとハロウィンの起源と由来についてお話しします。
現在アメリカでメジャーなイベントして祝われているハロウィンですが、「彼らは一体この行事で何をしているのだろう?」と思ったことはありませんか?
せっかく参加するなら、ちゃんと由来を知っておきたいと思ったので、調べてみました!
他にもハロウィン関連の記事はこんなのがあります。お子様がいらっしゃるご家庭、アメリカ暮らしで他に色々聞ける人がいない方は是非参考にしてくださいね!
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アイルランドのケルト文化が発祥
ハロウィンの起源は、アイルランドのケルト文化であるドルイド(ドゥルイド)という宗教のお祭りが発祥です。
ドルイドの暦は、現在の我々の使う暦の11月1日が新年(元旦)となり、聖なる日となっています。逆に、前日である10月31日は邪悪な日とされています。
日本の旧暦などもそうですが、現在多くの国で利用されているグレゴリオ暦とは一年の始まりがちがうのですね。世界史的に単位や暦を見ると、世界は統一の方向へ向かっているけど、昔はユリウス暦、中国暦、和暦とか色々ありますねー。おもしろい!
アイルランドの大晦日 Hallow E’en
歴史は続き、この祝日は同じテーマを保ったまま、少しづつ進化を遂げます。
アイルランドではこのドルイドの文化がペーガンへ引き継がれ、10月31日は死者を偲ぶ日「All Hollows Eve」となりました。ちなみに、聖なる11月1日は「All Hollows Day」です。
アイルランド的にはHallow E’en、 そしてそれがそれが語源で現在Halloweenとなりました。
「死者が帰って来る日」という概念は、そう、日本のお盆と共通する印象がありますね。こういう発想が古くからの文化は共通して持ち合わせていることが面白いと思います。
この日は一年で最もこの世とあの世の境が薄れ、あの世からこの世に死者の魂が帰ってくるという日です。
「邪悪な」霊には近づいて欲しくないという意味で、甘いキャンディーや食べ物を死者へのお供えとして捧げ、怖がらせて寄せ付けないために怖い彫刻を施したカブなどの野菜を利用したランタンで悪霊を威嚇(笑)するようになったそうです。
ここで面白いのは、アイルランドではまだ「オレンジのパンプキン」は使われていなかったこと。
パンプキンはハロウィンがアメリカに伝わってから
ちなみに、当時はカブや芋などで作ったランタンの中に火をつけた石炭やろうそくを灯しました。「霊がうろつく日に」「悪霊を退散させる」のが目的なので、10月31日の夜だけ外に出していたようです。
1800年代にアメリカにアイルランド系移民が来た後、
アイルランド人が
「ハロウィンやるで!」
「おぉ!?こんなに中が空洞なパンプキンっつうものがあるやないか!」
「芋をくり抜くよりずっと楽じゃん!」
「今度からこれでええわ!」(なんで関西弁)
ということで、「オレンジのパンプキン」を使うようになって、広まったそうです。
郷に入っては郷に従え、適材適所。こうやって長い歴史の伝統って変化したり応用されたりするんだね。
アイルランドには古くから芋やカブはあったけど、パンプキンはなかったのかな?土壌や気候が違うからアメリカで栽培しているものがうまく育たないとか色々あるんでしょうけどね。
私は勝手にオランダやドイツやアイルランドなんかは土が麦や芋類に適している(荒涼としている)と思っているんですけど、芋類に適した畑はパンプキンみたいな瓜系は育たないのかしら。
パンプキンは空っぽだから食べるところがあまりないから、同じ農業やるなら育てる意味があんまりないとか、コスパの問題もあるかな?
「怖がらす」&「驚かす」について
アメリカのハロウィンでは色々なグッズがとにかく怖いデコレーションだったり、庭に入ってきた子供たちを当日暗がりの中で驚かすようなものが多く売られています。他の国ではどうなんでしょうかねー。
Scary, Frightful, Spooky, Haunted, Boo! などの英単語を多く見かけますし、庭や部屋のデコレーションもお化け屋敷っぽくしたり、蜘蛛、黒猫、コウモリ、ゾンビ、骸骨、魔女、おばけ、悪霊、サタン、悪魔、そういうものが目白押しですね。
私がやってみたいけどできていないのが「墓石」デコレーションですね。前庭が墓地に大変身!のアレです。これはちょっと自分の中の日本人的な感覚と摩擦があって(墓石で遊ぶな!みたいな)できていないですが、在米年数が長くなったらいつかできるかも、と思っています。
Spirit Halloween なんかのお店に行くとどえらい怖いコーナーがありますよねー。子供は本気で泣きそうになってしまう。(笑)
陰気な感じにデコレーションするのはともかく、殺人ピエロ、狂人、フランケンシュタイン、ドラキュラ、猟奇殺人系、狂犬、チャッキー、ゴーストバスターズ、こんなのはアメリカの映画などのポップカルチャーとビジネスがめっちゃ影響していますね。
これは見ててグロいのと、「わあ!」と驚かす恐怖の方が先にくるんで、アメリカの怪奇モノの大半が日本の怪奇モノと路線がだいぶ違う(アメリカはびっくり系が多いのに対して日本は心霊、怨念系)と感じています。
私はもう年齢がだいぶいっている人間なので(笑)蜘蛛が顔にいきなりおいかぶさってきたとか、そういう「心臓に負担、ちびり系」は身に堪えるんですが、「ゾンビが暗がりで突っ立っている」とかは全然怖くないですねえ。
怖いお面のお兄さんがいきなり出てくるとかは「子供を驚かすなよ」とちょっと怒鳴ってやりたい心境。(笑)ハロウィンだからそういうもんなんだろうけど。文化的にアメリカのハロウィンでは「びっくり」も「恐ろしい」も似てるのかしら。
私はホラー映画だったらやっぱり日本の怨念とか因果とか人間の力ではどうにもならない見えない者の恐怖を扱った日本の心霊系が怖くてたまりません。映画「オーメン」とか「エクソシスト」、「ポルターガイスト」は監督の嗜好、路線がそうなのか、とても感覚的に怖かったですけども。(呪いとか霊とかあの世の得体の知れない因縁とか)
仮装について
仮装はこの「死者がこの世に戻ってくる」ことを受けて、「魔女や恐ろしいものに生きている人間が仮装して、あえて邪悪な霊に紛れてカモフラージュすることで身を守る」という発想で始まったそうです。
↑うちの娘が衣装を選んでいるところ@コストコ
本来は魔女、おばけ、そう言ったものに仮装するのが「トラディショナル」ではありましたが、現代の文化に感化されて「仮装」の選択肢が緩く、広くなったことで、キャラクター、ユーモア系、創意工夫系、コスプレ系などなど、老若男女が恥ずかしがる必要なく(ここ大事)仮装を楽しめるようになりました。
こういうのが外国に住めたことがありがたいなーって思いますね。色々知る楽しみがある、経験する楽しみがある。アメリカ生活バンザイー!私も夫と毎年何かしら仮装しているよー。今年の様子は後でツイッターで流しますね!(笑)
アメリカで育っても意外とハロウィンの起源は知らない?
私は以前、アメリカ人大学生に日本語を家庭教師をしていた際に「日本にはお盆ってのがあるけど、死者が帰って来るという考えがハロウィンと似ているところがあって、それが別の地で違うイベントとして進化を遂げると、日本のお盆の帰省文化、ハロウィンの仮装やお菓子の文化、と違う結果になってて面白いと思う」と言ったらその人は「はー?霊が帰って来るんですか(結構バカにした態度)」と、びっくりしてたので、アメリカ人でもハロウィンのルーツを知らないで育つ人はいるんだな、とちょっとがっかりしました。
まあ、日本でも「お正月は年神様がねー」とか知らない人もいるよね。しょうがない。
私はもっとペーガンとかドルイドの文化を知りたいなーと最近思っています。日本のアニミズムとかぶるところがあるかしらと思ってます。神秘的というか、土着的というか、でも日本で育つとこういうのって分かる気がする。
さて、その後、ローマンカソリックが台頭してきた時代には、教会側は新年の日の行事ももっと大々的な祭りにしようと試みたことがあるそうなのですが、こちらはあまり流行らなかったようです。(2ヶ月経たないうちにさらに大きなお祭り、クリスマスがあるから、まあ良いじゃないですかね。)
まとめ:アイルランド発祥で死者が蘇る10月31日のお祭りが現代に伝わっている。
クリスマスとハロウィンは大イベント
ハロウィンはクリスマスの「アメリカ全国民による大消費イベント」には及びませんが、お菓子やデコレーションの消費が激しく、同じくお菓子を多く振る舞う子供中心の年中行事であるイースターなんかと比べて、家庭で使われるお金がかなり多いそうです。
これも季節と関係あると指摘している人がいて、クリスマスは多くの地域が寒く、暗く、鬱っぽくなる一年のうちで精神的にも気候的にもかなり切羽詰まっている時期なので、クリスマスという「暖かな心」「思いやり」「家族」を意識したイベントがここまで大きくなっていると言っていました。
10月下旬はイベントとしてちょうどいい時期?
アメリカは北は冬は長く、本当に寒いです。日照時間もかなり少なく、日が出ている時間に学校、職場でほとんど過ごしてしまうので精神的にもかなりきますよね。
それに比べるとハロウィンは晩秋で寒くなり始めてはいるけれど、まだ外を歩ける。(まあ、まだ雪は積もらない)9月に学校が始まって約2ヶ月頑張って登校し続けた時にいい感じで楽しいイベントがあると、かなり前からウキウキ過ごせるのがいいんですよね。
アメリカ人がイベントに真剣な姿勢で思ったこと
アメリカのお店って早いところは8月下旬からハロウィンの小物を発売するし、9月、10月は衣装、デコレーションが本格的に売られるし、住宅街も庭に色々と飾りが出てきます。
そして、みんな本当によく買う。家の中のどこにしまっておくの?ってほど毎年大きな飾りをバンバン買う。
アメリカに来たばかりの時はこういうのを「アメリカ人ってなんて楽しいことに本気に取り組む明るい人たちなんだろう」と思っていたものです。
が、まず、大人も子供も純粋にこういう行事を大事に、そして楽しく過ごす(健全!)理由は、普段日本人よりもかなり時間に追われて子育てと仕事をしているので、楽しめる時は本当に楽しんでおかないと、子供との思い出も作れないし、折れそうになってしまうんだと思います。
私のいるNJが働きづくめなだけ?うん。みなさんどう思いますかねー。
ハロウィンを祝わない人たちもいる
多くの民族、文化、宗教が存在するサラダボウルなアメリカですが、中にはハロウィンを祝わない人たちもいます。そのほとんどは宗教的な考えに基づくもので、ハロウィンのルーツがドルイドの文化であることに賛同していない人たちのようです。
色々な宗教、考え方があるので、もちろん祝わないのも彼らの自由です。
知り合いの中で「うちはハロウィンやらないのよ!」と言っている人たちがいたら宗教的なことが絡んでいるかもしれないですね。その時はちょっとこのことを思い出して、相手を傷つけないように配慮してくださいね。(私もご近所で仲良くしている家族が「うちはハロウィンやらない!」って言っていました。)
まとめ
いかがでしたか?この記事ではざっくりと、アイルランド発祥のハロウィンの起源についてお伝えしました。
私自身、毎年ハロウィンをアメリカで迎え、自分でも心待ちにするようになり、子供も学校に行ったり、理解度が高まってくると身近なイベントも色々としたなかったことがはっきりして来ました。
今後も「アメリカで広まったアメリカ流のハロウィン」、とか、「ハロウィンにアメリカの家庭で食べられているもの」などなど学んでいきたいと思っています。
それでは、楽しいハロウィンをお過ごしください!
Have a Happy Halloween, everyone!