この記事では秋が深まり、ハロウィンが近づくワクワクの季節にオススメの「アメリカのハロウィンが感じられる楽しい映画」を6作品ご紹介します。どれも鉄板な有名作品なのですが、まだ見たことがない!という方はこれを機にぜひ見てみてくださいね!
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ハロウィンの季節に見ておきたいアメリカ映画7つ!
みなさーん、こんにちわー!アメリカ映画に魅了されて35年の在米ライターキョウコです。
まず最初に、このブログでご紹介する「アメリカ映画」は私の独断と偏見なので、ものっすごく、私の年齢と趣味に偏っております。(ごめんね!)
でもこれはアメリカに住んでると、周りの皆さんとっても知っている確率が高くて、お母さんがたと話が盛り上がったりしました。
お子さんがいるご家庭で特に暇を持て余している(笑)時に「見てみようかなー」とちょろっと覚えておくと役にたつかも?スーパーでDVDが$3だったり、ネットフリックスやAmazonプライムなどで見れるんだったらぜひ見てみてー♡
ハロウィン関連の記事は他にもこんなのがありますので読んでみてちょ!
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ホーカス・ポーカス
これは前回このブログの映画記事でもご紹介したんだけど、私が今一番気に入っちゃってる「気楽に見られる&とにかく楽しい映画」No1.
ベット・ミドラー、サラ・ジェシカ・パーカー、キャシー・ナジミー演じる凶悪魔女3人組が魔女狩りの歴史が残る町セーラムを舞台に巻き起こすハロウィンの一夜限りの物語。
私がオススメしまくりたい理由はまず、ミドラーの「長い爪の先の先まで魔女になりきっている」演技力と、次に「突然ものすごい歌唱力で歌い出すトンデモ展開にも関わらず見ているこっちはなぜかツッコむ隙も与えられない」現象が起きることだよね。それほど楽しくて物語にのめり込んでしまうということなんだけど、ひょっとしたら魔女の魔力のせいなのかもね。(笑)
ホーカス・ポーカスについてはじっくりこの記事も読んでちょ。
アメリカ映画ーハロウィンと言ったら『ホーカスポーカス』!魅力6点紹介ー
ビートルジュース
監督がまず、アーティスチック&不可解なコメディを描かせたらこの人は絶対欠かせないという巨匠のティム・バートン様なんだけど、音楽はダニー・エルフマン、マイケル・キートン、アレック・ボールドウィン
、ジーナ・デイヴィス という俳優軍が際立ちます。なんだこの豪華さ!
内容は、ちょっとお下品コメディー(ビートルジュースが下品な人物)なんだけど、事故で急死した屋敷の住人が新しい住人を追い出すために「生きている人間を追い出すプロフェッショナル」のビートルジュース(キートン)を頼ったがために様々なハプニングが起きる喜劇というか、悲劇というか、ブラックユーモア満載のクレイジーでシニカルでダークなお笑いですね。こんなのが作れるのはやっぱりティム・バートンくらいしかいないんだろうけど、彼がこの脚本の出来にいたく感動し、制作を始めたそうです。脚本はマイケル・マクドゥエル。 この人は不可解な怪奇ものが得意みたいですねー。
ビートルジュースのメイクがすごくて「この人は本当にティム・バートンの『バットマン』でクールで無口だった人と同じ人物なのか」判別がつきません。どなたですか状態。奥が深すぎます。
というか、バットマンっぽいマイケル・キートンはこの映画には出てこないですね。役者としてすごい演技力だと思う。(「バードマン」ではアカデミー賞にノミネートされている人だから元々のポテンシャルのレベルが違うね。)
あ、ちなみに日本語版の吹き替えは西川のりおさんです。のりおちゃんだよ。これは日本語吹き替え版の歴史としてすごい異例というか、偉業だと私は思っています。外国語を日本語セリフにする時って、こういうノリが多々必要なんだよね。文字の翻訳だけでなく、雰囲気と勢いで乗り切る、みたいな。原盤のファンの間ではもちろん賛否があるだろうけど、私はこういう人選と試みが大好きです。のりおちゃん!
ビジュアル的にもティムバートンのゴスでダークでクールで洗練された美的世界を垣間見たい人には、目の保養にもなりますよ。(笑)アメリカの映画って予算がまあすごいわけだけど、細部まで本当に手が込んでいる。素晴らしい!
アダムス・ファミリー
監督は「メン・イン・ブラック」シリーズのバリー・ソネンフェルド(初監督)、出演はアンジェリカ・ヒューストン、クリスティーナ・リッチ、クリストファー・ロイドなど有名人が勢ぞろい。腹を抱えて笑えるのかといったら、全編ジョークがクールだったりダークだったりなので微妙だけど、とっても面白い作品です!
アンジェリカ・ヒューストンはショービズの家系出身で、ディズニーランドのマイケル・ジャクソン主演のアトラクション、「キャプテンEO」の悪の女王の役や伝説のモッキュメンタリー映画(笑)「スパイナル・タップ」などカルト的なものにも結構出ている上、社会は、そしてインディー系な匂いが漂う作品に数多く出演してインパクトを残していますね。ああー!80年代の匂いがするわ!いいね!
私はカルト映画が好き(しつこい)んだけど、分かる人いらっしゃるのだろうか。分かる人は是非ツイッターで話しかけてください。喜びます。(汗)
こういう出るものを選んでる感がある女優さん、私は大好き。「ザ・プレイヤー」、「マンハッタン・ミステリー」など90年台前半のハリウッドのシリアス路線の顔とも言える出演歴があります。最近ではディズニーのティンカーベルシリーズでフェアリーの長「クラリオン女王」の声の出演でもおなじみ。
アダムズ・ファミリーは大金持ちではあるんだけど、忌まわしい、暗い、悲しい、といった普通とは真逆のことが大好きなヘンテコ家族。そんな「世の中のリアルと全然混ざってない」家族にいきなり「財産」とか、「裁判」とかアメリカ社会の(?)シビアなハプニングがおそいかかり、家族が分断の危機になるんだけど最後はハッピーエンド、やっぱり家族が一番!
そして最後は絶叫ハロウィン!という流れ。ゴスな洋館が好きな方は映像的にもかなり見ごたえがあります。フフフ…。
アダムス・ファミリーは1930年代からアメリカの雑誌に掲載されていたチャールス・アダムスの挿絵が漫画になり、TVドラマでアメリカのお茶の間のおなじみになり、そして、90年代にこの「財産」とか「訴訟」とかいった辛辣なイベントが降りかかってくる話で映画になったところに、「アメリカで長い間愛されるキャラクターは時代を超えルために色々こねくり回され改変される」イニシエーションみたいなことが起きるので原作ファンはどんな思いをしてみてたんだろうとか気になります。
あ、ちなみにテーマ曲がMCハマーさんです。本作は大ヒットだったので続編がもちろんあります。(笑)第2作では赤ちゃんが生まれるんだけど、とっても可愛い赤ちゃん…にいろいろと特殊メイクがされてゴスな赤ちゃんになっていますねえー。
キャスパー
ここでちょっと小休止という感じで、穏やか、可愛い、愛くるしいフレンドリー・ゴーストの登場。キャスパーは「いい子」なゴーストなんだけど、3人の「邪悪な」おじさんゴースト達に毎日こき使われて酷い目にあっているシンデレラ的なお化けです。
そこに似た年頃の女の子キャット(またもやクリスティーナ・リッチ)が引っ越して来たことでキャスパーとの友情が芽生え、そして生前の記憶を取り戻し、亡くなった天才科学者のお父さんが残した不思議な装置を使って生き返ろうとするんだけど、そこでハプニングが起こり…というとっても切なく、可愛いお話。
キャスパーが丸くてぷっくりしていて赤ちゃんのよう。こんな可愛いお化けなら見えても大丈夫。(笑)とっても可愛いのでキュンキュンしますね。そして、ラストのラストのシーンは雰囲気たっぷりの暗く古いゴシック極まりないお屋敷で学校のみんなが集まりハロウィンパーティー&リトル・リチャードのロックのテーマソングに合わせてダンス!アメリカの子供達のハロウィンってどんなの?と思っている方にはいい資料に(?)なりますよ!
ちなみに、途中でゴーストバスターズ(ダン・エイクロイド本人!)やクリント・イーストウッド、メル・ギブソン、エクソシストの牧師さんなども友情出演します。制作側のスピルバーグの力を感じる。(笑)ジョーク満載、笑いもいっぱいの小学生のお子さんでも観られるファンタジー映画です。
スリーピー・ホロウ
この作品はティム・バートン、クリスティーナ・リッチ、クリストファー・ウォーケン、そしてジョニー・デップ、プラス音楽はダニー・エルフマンといった、雰囲気からして「バートン監督御一行様」そして「あ、ハロウィンですね。」の素晴らしいメンツなんだけど、お子様向けではないので要注意です。
墓場、生首、霧、気味の悪い木、ジャック・オ・ランタンと斧を持った怖い顔のおじさんなどなどが出てきます。怖い!
昔の(1949年)ディズニーの中編アニメ映画で「イカボードとトード氏」っていう二本立てのがあって、「イカボード」のほうが、この「スリーピー・ホロウ」と同じ原作を元にしています。ディズニーのアニメの方は当然子供も(怖がりながら)見られるので、小さいお子さんにはそっちもオススメです。首なし騎士が出てきたり、後味が悪かったりで怖いんだけどね。でも突然歌うから(ミュージカルです)大丈夫!(笑)
ティム・バートンのこの作品はとってもビジュアル的に私の好みで、色、雰囲気、衣装、18世紀末のアメリカ、ニューイングランドの雰囲気が伝わって来てとってもいいです!
そして先ほどの「アダムス・ファミリー」と「キャスパー」ではお子ちゃま&少女だったクリスティーナ・リッチがロリっぽいべっぴんさんに成長しているので、人体の不思議をかみしめつつ衣装デザインにも注目して見てました。大河ドラマっぽい衣装はどこの国の作品でもロマンがありますねー。
映画スリーピー・ホロウの物語は「首なし男」の出没に恐怖におののく村人&ビビリの科学ナード刑事が痛々しくも、気絶しながらも頑張って解決するミステリーホラー。
話の不可解さも怖いんだけど、それ以上にクリスティーナ・リッチ嬢とジョニー・デップさんのキャラクターが見る者すべてを引き込みまくる、かなりインパクトのある作品でございます。素晴らしいですよー。何度も見ちゃうねえ。
原作の「スリーピー・ホロウの伝説」はワシントン・アーヴィングのゴシック小説で、好きな人にはたまらない匂いがあります。
この物語をハリウッドで映画化するにあたって、やっぱりティム・バートンほどゴシックの匂い、雰囲気、魂(笑)そして原作が文学であるというテイストを上手にビジュアル化できる人がいないであろう、彼が作らずして誰が作るのよ、という感じです。
ちなみに、このスリーピーホローという舞台はニューヨーク近郊なので、興味のある方は行ってみてね。すごくディープなローカルツアーが楽しめます。とても良かったですよ!ハロウィン前に行きましょうね。(後だとイベント終わっちゃうから)
ナイトメア・ビフォア・クリスマス
あの、すいません、今回ご紹介する映画は「ハロウィン映画特集」であって、「ティム・バートンの伝説的傑作集」ではないのですが、この「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」ももれずにティム・バートン監督の作品でございます。
ハリウッドのハロウィン関連映画はもう彼がいなかったら市場が縮小してしまうであろう感じなんですが、ティム・バートン監督の美的才能がまさに炸裂した作品ですね。キャラクター、世界観、美術、そして彼の原点である職人技的アニメーション技術が映画史上にずっと残るレベルで結集された映画です。
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物語は、ハロウィンの国の王である「恐怖と驚かすのが得意」なジャック・スケリントン。彼はクリスマスの国に迷い込むことでクリスマスの華々しさにすっかり魅了され、彼なりの解釈でハロウィンランドでクリスマスを試みる。
しかしハロウィンキングのクリスマスは何かが欠けたままでハプニングの連続となる。最後はジャックを長い間慕っているサリーの存在に気づき、彼のクリスマスに欠けていた「愛や思いやり」ークリスマスに必要なものーを理解する感じで終わる。
ジャックの歌声はティム・バートン作品の音楽を多く担当しているダニー・エルフマンさんご本人なんだけど、素晴らしい歌唱力と表現力でミュージカルとしても大成功している作品です。アニメーションは人形を一コマずつ動かして撮影する「ストップモーション・アニメーション」なんだけど、制作に3年も費やしたそうです。
キャラクターや背景、セットのデザインがとにかくキモ可愛かったり、奇妙、不気味、不可解、そしてゴス。でも洗練されている、ハマると抜けられない世界観を持っています。ディズニーの作品なのでグッズも元々たくさん売られているのですが、2018年は25周年の節目の年で、「ホーカス・ポーカス」同様にハロウィン関連ストア界隈を賑わせていますね。すごかったんだなあ、1993年って。
ちなみに、このストップモーション・アニメーションxティム・バートン監督の作品で「コープス・ブライド」っていうのもあります。「死んだ花嫁」って意味なんだけど、先に挙げた「ビートルジュース」や「キャスパー」、そして大人の恋愛モノの「ゴースト ニューヨークの幻」も天国にすんなりと行かないでこの世に残ってるお化けのお話だよね。
日本の怪奇モノでも「死んだことに気づかない」とか、「成仏できない」とか、「あの世に行きたくない」っていう「不成仏霊」、「地縛霊」の話はよくあるけど、アメリカでもそういう概念はあるんだよね。人類の共通点を垣間見れますな。うん。成仏しなっせー!
シザーハンズ
はい、これももちろんティム・バートン監督の作品で、若きジョニー・デップさん、そして美しいウィノナ・ライダーさんが切なくて淡くて悲しいお話を描いた物語。
メアリー・シェリーの「フランケンシュタイン」を彷彿とさせる、マッドサイエンティストによって作られた人造人間であるエドワードが、博士が突然死んでしまった後一般の家庭に引き取られて普通の生活を始める。エドワードの指は全て刃物がついてしまっているんだけど、それを直して本物の手をつけようとしたや秋に博士が死んでしまったので、エドワードは「触るモノすべてを傷つける」という宿命を持ったまま、ぎこちなく人間と一緒に生活をする。
引き取ってくれた家族の長女キムは高校生で、ちょうどエドワードと同じ年頃。エドワードはキムのボーイフレンドからのいじめに遭ったり、近所の軽薄なオバちゃん達の人気者になったり、そしてまた簡単に悪者にされたり、轢かれそうになったキムの弟を助けるもハサミで傷を負わせてしまったり、やることなすことがハサミの手のせいでうまく行かない。
近所の住民がエドワードを「怪物」として騒ぎを起こすようになり、騒ぎを起こし始める。唯一エドワードが「優しくて正しい人間」である真実をわかっているキムは、エドワードをまた博士の屋敷へと戻す。
こんな悲恋の話なんだけど、憂いとか、人間の理不尽さ、一般大衆と大衆心理の恐ろしさも描かれているのがこの作品のいいところ。
極めて人工的な住宅地がクリーンで鮮やかに、しかし不自然で奇妙に描かれたり、近所の人の意見や心理がころころ変わってしまうところなんか、ティム・バートンのような繊細な感覚を持った人が感じて生きている人間全体への矛盾や愚かさの印象として伝わってくるようでハッとさせられますね。
シザーハンズの公開は1990年。もうすぐ30年なんですね。ここからティム・バートン監督とジョニー・デップのチームワークが始まるのかと思うと感慨深いなあ。30年!
まとめ
いかがでしたか?ハロウィン直前ののんびりタイムにどんな映画を見ようか迷ったら、是非今回お伝えした映画でハロウィンのゾクゾク感を高めてみてはいかがでしょうか?