ローストターキーと、必ず一緒にと言っていいほど出される「スタッフィング」という食べ物、みなさんは食べたことがありますでしょうか?
アメリカで、特に国際結婚をすると、何かの折に「今までそんなに食べたこともないのに必ず作らなければならない状況に追いやられる食品」がいくつかあるかと思います。今回はその際たるもんの「スタッフィング」の作り方をお伝えします!(涙)
日本ではあまり馴染みがなかったスタッフィングを作ってみよう
スタッフィング(stuffing)とは、乾燥させたパンと、香味野菜などを混ぜ合わせて、ターキー(turkey)から出る焼き汁と共に調理したものです。
日本でいうとなんでしょうね。似たものが思い浮かびませんが、炊き込みご飯や混ぜご飯的な印象、という感じでしょうか。
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元々は鳥の中に入れる詰め物だった
Stuffing という言葉でお気づきかと思いますが、もともと「詰め物」として、ターキーの空洞部分に詰めて一緒に焼くものでした。
しかし、最近は安全面を考慮して、スタッフィングは鳥には詰めず、単独の料理として作られています。
肉や卵の取り扱いは注意!
安全面というのは、アメリカで暮らしてしばらく経つ方はご存知だと思いますが、アメリカでは鶏卵や生肉による「サルモネラ感染」の予防がとても重要です。
生卵は食べない。
生肉に触れたものを食べない、サラダなど加熱しないものに生肉のしぶきがかからないよう注意する、肉は完全に加熱してから食べる。
レア肉を食べる場合は自己責任。などなど、日本ではそんなに厳しく言われなかったことが、アメリカでは一般常識として言われまくっていますよね。
ターキーは大きいので中に詰め物はしない!
ターキーはチキンよりもかなり大きいです。
そして、個体差は色々ありますが、どんな大きさのターキーを買うべきかは食べる人の人数(一人当たり1.5から2ポンド)で変わりますが、残り物をなるべく多く調理したいと、7キロ以上のターキーを買う家庭も少なくありません。
そんな大きなターキーを焼く際は、やはり中心部には火が通りにくく、スタッフィングにしみた生の肉汁が調理されることないまま、鳥の表面はいい感じにこんがりと焼けてしまいます。
そこでもう完全に焼けていると勘違いした人が生のスタッフィングも食べてしまい、食中毒を起こすことが多いようで問題になったそうです。
さらに後日、残り物の生のスタッフィングも加熱せずに食べた場合、恐ろしいですね。
最近はスタッフィングは詰めない傾向!
そんなこんなの安全面理由で、スタッフィング(詰め物)という名前ですが、あえて別皿で別料理として作られることが多くなりました。
みなさんも、あえてスタッフィングは別料理として作るのをお勧めします。うっかり事故の連鎖が全てが休業になっているホリデーシーズンに起こさないよう予防、というのをご近所の人からも言われたことがあります。日本の年末年始、そして帰省先などで体調を崩さないようにー。
サンクスギビングやクリスマスはドクターズオフィスはやっていませんので、万が一食中毒を起こしたら、自力か救急車でERに行くことになりますよー!
スタッフィングを作ろう
はい、では本題のスタッフィングを作ります。今回は最もベーシックなスタッフィング。パンを乾燥させる工程があるので、サンクスギビングやクリスマスの前日から材料の用意をしましょう。
お好みでアレンジは無限大なのですが、スパイス、ハーブを変えたり、炒めたソーセージも混ぜ込んだり、お好きなように工夫してみてね。
用意するもの
- 乾燥させたパンをさいの目に切ったもの(お好きなパンで):5カップ
- 玉ねぎ(あらみじん切り):1 と1/2カップ
- 人参(あらみじん切り):1カップ
- セロリ(あらみじん切り):1カップ
- ターキーの焼き汁、またはチキンブロス:2と1/2カップ
- 塩:少々
- コショウ:少々
- オリーブオイル(またはバター):大さじ1
- ローズマリー、パセリなどのハーブ:お好みで(なくてもOK)
- リンゴのさいの目など果物も:お好みで(なくてもOK)
手順
- パンをさいの目に切り、一晩乾燥させておきます。あるいは、トースターでこんがりと(焦げないように)焼きます。
- 深めの鍋ににオイルを敷き、玉ねぎを入れ、炒めます。
- 玉ねぎがしんなりしてきたら、人参を投入、しんなりするまで炒めます。黒く焦げないように注意。
- セロリも投入。よく混ぜながら炒め、全体がしんなりしてうっすら色づくまで炒める。
- 弱火にしてから、暖かいターキーの焼き汁、またはチキンブロスを投入。
- そこにうっすらと焦げた部分があれば、それは最強のうまみ成分なので、それをひたすら溶かすようにこそぎ落とします。もったいないですので、全部こそぎ落としてください!(笑)
- 塩胡椒をし、お好みのハーブなどあれば入れて、一回軽く沸騰させ、火を止めます。
- ここら辺でオーブン予熱開始。325F度(120C度)でセットします。
- 大きなオーブン用耐熱容器にさいの目のパンを入れます。
- そのオーブン用耐熱容器に、次位は鍋の野菜と水分を全部入れます。
- 大きなヘラやスプーンで、パンに水分が染み渡るようよく混ぜます。
- 具が耐熱容器に平らになるように敷き詰め、ホイルをかけてオーブンに入れます。
- 325F度でホイルをかぶせ30分焼き、ホイルをとってさらに10−20分焼きます。(うっすらと焦げ目がつくように)
食べ方
食べ方は、暖かいうちに、ターキー、マッシュポテト、グレービー、クランベリーソースなどと一緒に食べます。付け合わせなので、あくまでもターキーがメインなのですが、これらが全部揃ってこそのトラディショナルディナーという感じがしますね。
一人が食べる量が大体大さじ3、4杯分でしょうか。(うちの旦那は山盛りご飯くらいの量を平気で食べますが)
まとめ
いかがでしたか?ホリデーのご馳走、ベーシックスタッフィングのレシピでした。お好みで色々な香草を加えてお気に入りのオリジナルの味を作ってくださいね。
それでは、みなさん、Happy Cooking!