アメリカ公衆トイレ 短いドア・隙間・マナーの謎!

構造・設備

「構造・設備」に関する不満や疑問点はかなりあります。私は日本人なのでどうしても日米の比較になりますが、決して「ウォシュレットが標準レベルではない」とかそんな贅沢を言いたいのではありません。

もっと根本の、「機能」や「工夫」などの点がかなり気になります。

トイレットペーパーホルダー #アメリカオススメ

トイレットペーパーがやたらと切りづらい

トイレットペーパーはロールになっていますから当然適宜切らなければなりません。が、一般家庭のトイレットペーパーホルダーに蓋がないのがイラっときます。

日本のトイレットペーパーって蓋がついていて、蓋のところに切り口のギザギザがついていて、さらに蓋の重さがとてもいい塩梅で計算されていて、手で蓋を抑えることをせずに紙を軽く引っ張るだけでバシッと切れますよね。

優秀さをひけらかすことなく、ただただ静かに、空気のように計算し尽くされた匠の技が佇んでいる日本の家屋。素晴らしい。

しかしアメリカのトイレットペーパーホルダーにはその肝心の蓋がない。ということは両手または片手で紙をわざわざ切らなくてはならないのですが、我が家は作り付けのトイレットペーパーホルダーがなんと、肩甲骨のあたり(便座に座って、横の壁の肩の辺)にあるんです。

トイレットペーパーのロール自体を片手で抑えて、紙を引いて取る動作が、シルク・ド・ソレイユのような、千手観音のような不思議な姿勢で行わなければならず、50を前に肩関節がどうにかなりそうです。

うちのトイレットペーパーホルダーなんだけど、刺さってるでしょ。明らかに新しいトイレットペーパーには小さすぎる。トイレットペーパーの半径に対してどのくらいの深さがあればいいかくらい計算して欲しいんだけど、それでも旦那はこうやって入れるので、回らない。回りようがない。しかも肩甲骨より後ろにあるんだぜ。使いづらい度☆☆☆☆☆

私はものづくりをしてきたので、こういう配慮のなさというか計画性のなさというか、思いやりのないやっつけ仕事みたいな、人間工学をバカにしたような設置にイラっときます。毎日使うものだからこそ動線を意識して欲しいのに。

毎回イラっとする。GOサインを出した設計者に「ヘイ、これはアメリカンジョークなのかい。君たちのおかげで毎回千手観音だぜ〜。」と言ってやりたい。

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壁に平行に取り付ける大型ロール

さて、大型店舗などの公衆トイレでは、かなり大きなトイレットペーパーロールが壁に平行な形で取り付けられています。このロールの大きさは合理性を追求した結果なんでしょうけれど、また例のごとく肝心のトイレットペーパーホルダーの取り付け位置をよく考えていない事態に陥って、著しく機能性を損なっているトイレに遭遇します。

ドアを開けると巨大なトイレットペーパーホルダーが手前すぎて、まずドアにバーンと当たる。

その結果反動でドアはホゲホゲ変な悲鳴をあげてビリビリ震えているし、プラスチックのホルダーが徐々に壊れていく。衝撃のせいで毎回蝶番や鍵や全てのネジが必ず緩んでいく。

この公衆トイレの仕切りの壁からドアからいずれドリフのように綺麗に倒れるんだろうと予想がつく。

とにかく取り付けを後5センチでも後ろにすれば防げたことなので、惜しいです。もうちょっと考えて欲しかった。

そして、この巨大なトイレットペーパーホルダー、だいたい右側の壁についていることが多い印象ですが、紙の取り口が下すぎて手が届かない自体に陥っていることも多々あります。かがんでも見えない。そこまで屈んだら髪の長い人は髪の毛が床についてしまう。

いくらなんでももうちょっと使い勝手への配慮をなんとかならんのか、と思うのです。

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家庭用のトイレットペーパーを取り付けるのが今だに棒

日本のここ15年くらいの家庭のトイレットペーパーホルダーのアイデアはすごくて、下からパコっと差し込むだけでちゃんと引っかかってスルスルっと回転してくれる、おもてなしとものづくりの魂が結集した知恵とデザインで愛おしくなるんですが、アメリカの家庭のお手洗いは今だに伸縮するトイレットペーパーホルダーがメインに使われている印象です。

荷物を掛けるところがない

アメリカの公衆トイレで、バッグを引っ掛けるところがない場合が多いと気づいたことはありませんか?当然、バッグを引っ掛けるところがないからといって、バッグを置ける台などを用意してくれるような配慮はありません。

ということで、この場合、バッグを床に置く人が続出するわけです。バッグを床に置いているかどうかは、ドアがひざ下から空いているため、ありありと見えてしまいます。

私はこれは衛生面でも、安全面でも(ひったくりとか狙い放題ではないのか)意味がわかりません。治安の悪そうな公衆トイレで床に大事なバッグを置いてしまったらアウトだと思うし、とにかく床には起きたくない。

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センサーが効きづらい

この15年くらいの間に、アメリカの公衆トイレでかなりの割合で革命が起きました。みなさんなんだか目星はつきますか?

それは、センサーで勝手に流れてくれる仕組みの導入です。画期的なのか、お金の無駄遣いなのか。

かなり多くの公衆トイレに設置されていますが、肝心のセンサー反応がうまくいかないことが多いです。終わって、もう個室から出ようとしているのに、流れてくれない。

センサーのパネルは見当たるが、従来のレバーが見当たらない。

出るに出られずセンサー前に足をかざしたり手をかざしたりして10回くらいすると人をあざ笑うかのように轟音とともに水が流れる。

なんだこれは。

最新鋭と見せかけて全く仕事をしない技術の導入のせいでみんなこんな感じで流す時に試行錯誤しているのか。私はただただアメリカ人の忍耐強さに感心するばかりです。

異様に小さい黒ボタンが「流す」ボタンのところもまだ多い

センサーが取り付けられる以前の、一世代前の技術が、ペニー(1セント硬貨)よりも小さい黒のゴムのボタンです。20−15年前くらいに普及し始めた感じがします。

このボタンは小さいがために、とても大事な機能を担っているくせして見つけづらいったらないです。

この黒ボタンは改悪としか言いようがないと思う。まず、指で触るのか、靴で蹴るのか判断に困る高さに設置されている場合、また困ります。

さらに、これを押しても流れないことが多い。かなり深く、つまようじでリセットボタンを押すかのようにしないと水が流れないときは、いったい彼らは何が目的なのか、陰謀説でもあるのか、社会の闇を垣間見ます。

水を流すのに小さなボタン、って、技術的に壁の中はどうなってるんだ。従来の物理的にも理にかなっていて、説明無用の存在感のレバーじゃいけなかったのか。センサーとかボタンとかすぐ壊れるから、レバーに戻して欲しい。

我らのレバーを返せ。

レバーは何も悪くないじゃないか。

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ペーパータオルディスペンサーがすぐ壊れる

先ほどのセンサーの話と重なりますが、手を洗って手を拭くところに、ガタガタとボタンを押したり、センサーに手をかざしたりしてペーパータオルを出すディスペンサーがありますね。

私的には、濡れている手を拭こうとしているのだから公衆の共用のもので「ボタンを押す」という発想がダメで、センサーも効いたり効かなかったりで壊れやすいので却下、です。

センサーを搭載しているがために壊れて紙があるのに出てこず結局手が拭けないというお粗末な結果になっていることが多々あります。

紙は使う分だけ手で引っ張り出して使うディスペンサーが一番賢いと思います。たまに故障中のディスペンサーを直すのを諦めて、半分濡れながらもシンクの近くに山積みになっているペーパータオルの山やロールを見ると、物事もっとシンプルでよかったんじゃないかと色々機械文明自体に疑いを持ちますよね。

はい、次の項目もどんどん行きますよ。

配慮・マナー

公衆トイレを使う人のマナーが悪いというのは、設備が云々よりもかなりダメージを喰らいます。日本人がモラルや民度が高いのはいうまでもないのですが、いくらなんでもどうなのということがアメリカのトイレでは多く起きるのです。

汚れている確率が高い

日本では、次に使う人のことを考えて、汚してしまったら紙で拭いたりして綺麗にしてから出てきますよね。しかし、アメリカでは「俺ぁ知らねえ」スタンスで、汚してしまっても平気な顔をして出てくる人が結構います。公衆マナーは何処へ。

空いているトイレを覗くとかなりの頻度でひどい使われ方をしていて、見ている方が悲しくなります。例えば20個の個室があったとしたら、4、5個は何か問題がある感じ。

なので、トイレの個数が多い割には行列ができてしまっていたりと、能率も悪いです。

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紙以外を何でもかんでも流すやつらがいる

この間トイレの注意事項の張り紙を貼るところに遭遇しましたが、書いてあることがまた悲しくなる内容で…

「紙以外流さないでください」

ここまではいいんだけど、

「ナプキン、オムツ家庭ごみも流さないでください」

…流すかぁ?

「業者を呼びまくって大変なんです!(怒)」

という一連の内容でした。

公衆トイレだからってゴミまで流すのかとびっくりしたんですけど、日本の「ティッシュは水に溶けないから流さないで」とかそんなレベルじゃなかったので、アメリカは流そうと思う発想もワイルドだなと。

あ、音姫とかは要らないですう〜

さて、日本には羞恥心や気配りの賜物として「音姫」なる発明品がありますね。公衆トイレだと大体のところに設置されていて、自分が使っている間、流水の音がして、無駄に水を流すこともなく、恥もかかないし、周りの迷惑にもならない優れものです。

しかし、アメリカには音姫のようなものは公衆トイレで取り付けられているのを未だに見たことがありません。

だって、いらないんだもん。羞恥心持たずにOKなんだもん。

知らない人間同士だからどうでもいい、気にしない、お互い様、などあるんでしょうけど、アメリカに来たばかりはなかなか慣れなかったです。

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洗った手を振るな

使い方、マナーなど基本的な部分の違いが渡米8年目にしてもいまだに解せないんですが、たまーに、ごくたまーに、人に向かって手を振るおばさんがいます。「こんにちわー」と振るんじゃなくて、(それもどうなの)

「洗った後の濡れた手を人に向かって平気で振る」んだよね。

ロサンゼルスで初めてこれに遭遇して、私がアジア人だから何かこれは差別かいじめの一種なのだろうかと思ったんだけど、よく見たら、同じ人がアメリカ人にももろにかかる方を向いてさらに手を振っていた。

引っ掛けられてるアメリカ人の方も笑って済ませてたんだけど、振ってる人が頭オカシイ系なのかどうかわからなかったので、ちょっとその時は「ムムム」と思ったくらいでした。

しかし、オハイオ時代にも公衆トイレで手を振りまくる人に数々遭遇。でっかいおばさんがのっそり歩きながらやるので主に自爆している感じ。

紙タオルで拭くか、ハンカチか何か持ってそれで拭けばいいのにね。

お読みいただきありがとうございました!

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