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アメリカ歯科治療体験記シリーズ2 娘の虫歯治療までに100日かかる

医療

この記事は米国の医療保険制度・事務・価格について、身体を壊すんではないかというほどストレスの溜まる経験をし続けている筆者の、歯科治療だけにフォーカスした体験談シリーズ2、たかが虫歯の治療実施に100日かかった話です。

アメリカ歯科治療体験記シリーズ2 娘の虫歯治療までに100日かかった話

こんにちはー。ライターのキョウコ@NandaroAmericaでーす。

アメリカ歯科治療体験シリーズ2です。

前回のお話はこちら

アメリカ歯科治療体験記シリーズ1 ヤブとの遭遇 4歳児の虫歯治療

今回は前回虫歯っぽいものを発見してから実際に削って治す処置をするまでに100日かかった話です。さらにその医者、ヤブでした。



 

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自分で虫歯を治す!?薬局でいろいろな虫歯治療グッズが売っている

アメリカの薬局では、歯の詰め物を自分でくっつけ治す接着剤や、ミニセメントなど、虫歯を自分で治すための商品が売っています。これを使わなくてはいけない人の立場というのはどれだけ困窮しているか想像を絶するものがあります。

もし旅行などでアメリカに来ることがあったら、ぜひ大手スーパーや大きな薬局(Walgreens や RIte Aidなど)で探してみてください。



はっきり言って、アメリカでは医療が人を助けるために設定されていないです。こういうひどいものを目の当たりにすると、怒りとともに恐怖ですね。医療を受けること=当たり前の選択 だった日本での生活と、根本的にアメリカでは「医療を受けるに至る個人の努力と社会の世知辛さ」のレベルと捉え方が全然違う。

米国の医療保険システムだと、医療、歯科、眼科、はそれぞれ保険が分かれていて、別料金を払わないと加入できません。仕事をしている人は会社が入ってくれたりする場合もありますが、米系企業では自己負担で保険のプランを払う場合も多いし、安いプランだと、いざという時に実費分が多かったり、高額な治療は渋ってやってくれないなど、難点が多々あります。

虫歯を自分で治療するグッズが一般的なお店で売っている事態が、アメリカの医療は低開発国並というのを一番よく表している事実だと思います。




予約センターのミスで予約は「昨日だった」とか言われる

アメリカに住んでいらっしゃる方はアメリカの人ってミスが多いな、注意力、緊張感、誠意、責任感がないな、そういう人ってバカなのかな、いや、そんなこと思ったら失礼だ。いや、でもやっぱり、バカなんだろうな、と感じるかと思いますが、中でも予約が実は取れていなかったと言ったハプニングは日常茶飯事です。

本当、バカなんだと思います。貶しているのではなく、責任感とか、ここでミスったら相手は困るだろうとかの思いやりがない。ひどい人はその辺の感覚が本当にひどい。あなたは人間の心を持っていますかと問いただしたいくらい。

さらにバカって一言で言っても、医療受付、事務は詐欺まがいのことをしてくる人がとっても多い。信じられない。(一部のひどいミスでちゃんとしている人の評判も落としてしまっていることはわかるのですが、それにしても、多い。周りの人の話を聞いても、皆さん違うところで同じ感じの質の悪い体験をしている)

なので、私はアメリカに来てから知らない人間は信じなくなりました。

性善説、性悪説に負けた瞬間。

ここの歯科医も真顔で余裕でやらかしてくれたんですが、「キャンセルが出たから2日後の2月何日朝9時半にこれますか」、と予約センターが自らそう言ってかけてきたはずなのに、その日に行くと「は?予約?2日前だったみたいだけど、来なかったんじゃない。」と痴呆のおばあちゃんのような事を受付で言われました。

真顔なのでいちいちイラっとします。

大抵真顔です。確信犯で常習なので、真顔なんだと思います。慣れたもんよのう。

ここの歯科医、周りの街の雰囲気(ちょっと怪しい感じの区画)も、中の待合室にも誰もがいい第一印象は持たないと思うんだけど、受付始め、スタッフのレベルがすごい低いので、「電話をかけてきたよりも前の予約」というとんでもないミス(レベルの低い嘘のひた隠し)が起きるわけです。

で、絶対受付の人がごめんなさい、こちらのミスです、とは自発的には言わない。(訴訟社会だからおそらく言わないんだと思うけど)こちらもそれなりの心構えでトラブルに対処しないと埒があきません。

私はアメリカでは外国人の立場ですが、毎日毎日こう言う低レベルの対応に嫌気がさしているので、こう言うことが起きると、待っていましたとばかり必ず食い下がります。




ミスは当たり前という前提で、怯まず食い下がる

アメリカ暮らし7年目。悲しいかなこういう状況に慣れきっているので、こちらに非は一切ない旨と、そちらが責任を取るべきで、大至急代わりの日時を提供するべきだという責任の所在と交渉を穏やかに、しかし(日本人としては)かなり高圧的に言うスキルがついています。

もし日本から来たばかりの方がこういうトラブルにあった際は、怒りを見せずに、しかし目的は達成する勢いではっきりと交渉するといいです。淡々というのがいいですよ。変に怒鳴ったりしたら、そっちの方がダメです。冷静にね。

頑張れ。頑張れお母さん。頑張れ日本人。私も頑張っているよ。

そうすると、受付の方が「明日の朝どうですか」とかなりフレキシブルな提案をして来ました。もちろん予約です。90日待たされる割りには、こういう風に無理やりねじ込むこともできるんじゃないか、とこちらは呆れてしまいます。

こういう風に他人のミスのせいで予定が狂うことが往々にあるので、これはフルタイムで働かれるお母さんだったらたまったもんじゃないです。




予約の日は虫歯とわかっても検診だけで終わり

そして次の日になりました。すでに2月半ばです。今回は検診だけしかできないということなので、レントゲンを撮って、肉眼での診察だけ。先生には「茶色いシミがありますが、虫歯なんでしょうか」、と言いました。

医者は見ただけで、「お母さん、もう飴はあげないでください」(あげてません)となぜかいきなり叱られました。

見ただけ。

私もここでつっこめばいいのだけど、レントゲン見せてください。表面も検査してください。と言えばよかった。

「8月にしたフッ素塗布、いい加減だったんじゃないのか?こんな短期間で虫歯になるのは納得いかない」とこちらもぶちまけたかったですが、黙っておきました。

その日の領収書(全部保険でカバーされているので無料でした)の検診の内訳が

  • レントゲン
  • クリーニング
  • フッ素塗布
  • 診察
  • 小児歯磨き指導

となっているんですが、歯磨き指導というものは具体的にはなかったですね。歯ブラシと歯磨き粉(トラベル用)をもらったんだけど、ひょっとしてこれのことなのか

この歯医者は混んでいるんだけど、なんだかスタッフが全て荒んでいる。他にいいところがあれば行きたいのに保険会社のせいで変えられないのが辛い。




虫歯の治療日まで結局発見から約100日かかる

そして、言われた通り、虫歯とわかってもこの日に治療は開始しません。保険会社がカバー額、プラン内容を計画に仕切ってあるので、一回の受診につき、あれこれできない仕組みになっています。

知れば知るほど、もどかしいでしょ。

で、帰りに次の予約を取りますが、3月半ば、とのこと。また1ヶ月先です。この時点で12月末に虫歯を気にしてから実際に治療する日まで約100日かかってしまうこと決定です。

アメリカはどこ行ってもこんなもんなんでしょうか。この歯医者がアレなんでしょうか。

この後、シリーズを読んでいただければ、はっきりしますので。また後をお楽しみに。

うちの旦那は民間の大手保険会社のデンタルプランに結構な額払っているのにねえ。累計の掛け捨ててきた金額を考えると保険の意味があまりないように思える。

第一いざという時こんな対処しかできないのは(日本人の感覚からしたら)医療でも保険でもないじゃないかというね

シリーズ3に続きます。

アメリカ歯科治療体験記シリーズ3 トラウマ殿堂入り娘の虫歯治療

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