アメリカ夫失業11ヶ月 4 夫のダメな就活の方法について

夫失業11ヶ月シリーズ。今回は白人男性である夫の就活の方法が、アジア人女性移民の私がするであろう就活と比べて甘いと感じた点など体験談を紹介。

私だったらもっと頑張らないと受からないのは明らかなので色々考えさせられました。国際結婚された方に共感していただけるかも。

アメリカ夫失業11ヶ月 夫のダメな就活の方法について

こんにちはー。ライターのキョウコ@NandaroAmericaでーす。

2020年1月から2020年11月までの長い失業期間、最初の2ヶ月はコロナ前でしたが、3月以降は職を探そうにも全米で失業者が増え、新たに仕事を探すどころではない市場でした。

そんな一年でしたが、9月ごろから面接に進めた会社が数件あり、11月から一件働けるようになり、とりあえず一件落着しました。私は夫本人ではないのですが、やっぱり夫は私よりも就職には有利だなと感じた点がいくつかありましたので、今回はそれについて掘り下げます。



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夫の就活をずっと支えた感想

このシリーズの1、2ではパンデミック直後から8月ごろまではなかなか求人の数がなく、アプライはしながらも、夫はむしろ資格取得と勉強にエネルギーと時間を配分する作戦をとったとお話ししました。

それはそれでいいのだけど、8月最後のあたりから9月いっぱいは私もかなり手伝って、夫のLinkedInアカウントを1日に何時間も覗き、Easy Applyの求人にガンガン応募しました。自分のための時間はそっちのけですよ。おまけに春から日本のことが心配で良く眠れませんでした。

8月中旬から、仕事が決まる10月中旬くらいまで(計2ヶ月か)私が出したEasy Applyの件数は200位は行ったと思います。

私が手を出したのは、いい加減に仕事が決まってくれないと11ヶ月は長すぎるし、夫のアプライの仕方にも不信感を持ったからです。



夫の就活のスタンスが甘いと感じた理由いろいろ

以前私が2017年にニュージャージーの現地企業(米系)をクビになってから数ヶ月、Unemployment Officeなどで受けられるセミナーに通いました。

その際先生が言っていたのは「失業した配偶者に寄り添うことはできても仕事を見つけてあげることまではできない」と言っていたのですが、まあ、普通はその通りだと思います。

夫もクビになって、一家の大黒柱だし、パンデミックで求人も鈍いし、大変な不安を経験したはずです。ですが、私ほどの不安じゃなかったはず。

ここは夫の国で、ネイティブだし、夫の実家はアメリカにある。こういう背景も私の方がいちいち心配事項としては大きいです。私は移民で、英語ネイティブではないし、日本の実家に母が一人。失業とパンデミックが重なってストレスはマックスです。

両方日本国籍のご夫婦がアメリカでパンデミックと失業を同時に経験した場合、苦労も不安も同じ目線で見れるんだよなあ、と何度も思いました。←




移民はキャリア構築がゼロからスタートになる確率が高いから

私のような立場の人間がアメリカに来た場合、米国での新卒でない限り、以前の日本でのキャリアをつないで行きながら就職するのはいかに難しいかを以前、就活、実際に働いて、クビになった際に体験しています。

アメリカでブラックな会社に採用されて即クビにされた話

英語がものすごくできて、職業の分野が活発で、いいタイミングで自分のためのポジションに空きがないとすんなりとはいかず、日本で結構いいポジションで働いていたとしても、アメリカに来てゼロからスタートになりうる可能性がある。

常に這い上がろうとするタフさがないと、誰でもアメリカでは難しいかもしれない。しかし、アメリカで育って教育を受けた人は(当たり前なんだけど)比較的すんなりと行く。

母国と異国の違いを思い知ったのだけど、まあ、外国人(英語が母国語ではない、アメリカで教育を受けていない、アメリカの大学を出ていないなどなど)は皆辛いよね。




夫は外国人がして来た苦労はおそらくしない

私が日本で生まれて育った日本人のまま、もし日本を出ずに今でも暮らしていたら、おそらく日本で暮らす外国人の苦労は味わうことなく一生過ごすと思います。

母国でそのまま暮らすのはこういうことなのだけど、夫はアメリカに住むアメリカ人で、こうな訳です。

失業中にかなりの数のコースを取得し、フリーランスで本を執筆する仕事ももらって、就活で有利になることは時間をフル活用して頑張った夫ですが、求人が増えだした8月以降のアプライの仕方が甘いと感じました。

なんと言うか、ハングリーさが足りない?鬼気迫る中にも、最悪の事態をいくつも想定しておくとか、アンテナをはっておく方向が足りないと言うか。

個々の企業別のアプライは夫が Easy Applyで手当たり次第は私が担当

私が外国人だから常に危機感が夫よりも強いからなのか、夫は白人だし、徴兵とか貧困とか経験していない人間だから夫の最悪の事態の想像力が欠如しているのか知りませんが、私的には「私だったらこの100倍アプライしないと安心できない」と感じ、8月下旬から夫のLinkedInアカウントでEasy Apply(ワンクリックで応募できる)求人を手当たり次第送りました。

家に引きこもっての就活なので、人に会いに行ったりネットワークを広げるジョブフェアみたいなのに行けない。LinkedInしか使うツールがない(夫の職種には十分なのですが)ため、アプライするには企業研究と職種研究と、そして数打ちゃ当たる作戦がいいだろうと私は考えました。

夫もそれなりに応募しましたが、私だったらもっとやっただろうなあ…という量。こんなもんなのかな。




奥さんが旦那の就活をここまで全力で支える家庭が他にあるだろうか

アメリカ人は個人主義だから、「奥さんだからってそこまでする必要はない」とか「旦那さんの責任なんだから全部旦那さんがやるべき」と言う人が多いでしょうけど、11ヶ月無職というのは本当に焦ります。

小さい子供がいるんだから、私は関与せずに傍観しているわけにはいきませんでした。

パンデミックが始まったから失業中の人には失業保険の延長があったけれど、さらにうちはコロナ前に失業して手続きをしていたから失業保険がもらえていたけれど、失業保険ももらえず、保険も入れてない人はやっぱりもっと死に物狂いで仕事をゲットするでしょ?と毎日思っていましたね。

私の気迫の方が強い

あと、私の場合、日本でそのまま働いていたら夫の年収よりも上だったので、こんなはずじゃなかった、アメリカでもう生活の質を下げたくない、という気持ちも強くありました。

お金は全てではないけれど、お金がなければ全てが始まらない、と。

夫はおそらく自分の能力をどう仕事で活かすか、またどんな会社のどこに需要があるかなどの見極めが下手で(社会科のお勉強が足りていない)、さらに「お金」よりも「綺麗事」を好む感じで、結局私がレールを敷いて指揮をとらないと成り立たなかった感じがします。

夫はおそらく、前の直上司に色々罵詈雑言言われていたから、その治療期間みたいな一年でもあったと思います。




1年間で2度の就活 ハードモードの2020−2021年

11月から働き始めたところは環境もお給料もとても良かったのですが、プロジェクトが消えたため1月中旬に解雇となり、そこからまた大騒ぎで再度就活を始め、3月上旬に1件決まりました。

どんでん返しが続くとても厳しいイベントでしたが、11月から働いたところをレジュメに書けた&元上司さんも推薦してくれたため、さらにお給料のいいところに行くことができました。ポジションがなくなった仲間と他部署の人たちがすごく支えてくださったのが印象的。計50日間くらいの就活で済みました。

(現在毎日、いつクビになるかわからないとヒヤヒヤしながら貯蓄と節約一筋で生活しています。いつ何が起きるかわからないというのを常に忘れずに生きます 涙)




アメリカで一番いい就活の方法は何か

本来の状態なら、人伝いに紹介してもらえる、生きたリアルのネットワークがアメリカでの就活には一番大事な要素だったと思います。

職安のセミナーでも

「とにかく知り合いを作って、あなたを知っている人から仕事を紹介してもらうのが一番」

「アメリカの就職の7割以上は人のコネクション(裏口という意味ではなく、知り合いの紹介ということ)」

と何度も言われたので、アメリカでは誰も知り合いがいない職場にアプライして就職するよりも、人となり、専門、得意分野などを知っている知人、良い関係を築けた同僚、上司などからの紹介がとても大事だと思います。

実際に夫がポジションがなくなった際に上司さんは「私がレジュメをどこどこのHRに送ってあげるから」などとすぐに言ってくださり、本来のアメリカンな文化ってこうなんだな、と思いました。




知人・友人・自分のことを知っている人が周りにいない移民は

知人のおすすめやつてがないのは移民にとってはとてもきついことなのですが、アメリカでは孤立してしまうと良くないですね。少しでも多くの知り合いを作る努力を常にする必要があると感じます。

パンデミック後、実際に人に会ってネットワークを作る、知人と食事をしてもっと深く知り合うことが難しくなりましたが、この期間はLinkedInを頻繁に更新・発信するとか、レジュメに書ける資格を増やす、オンラインコースをとるなどに徹するのもいいと思います。

以前日本人会に入ることを勧める記事を書いたことがありますが、普通に人に会えるときであればかなり有効だったと感じます。人に会えない環境はSNSのコミュニティを活用するのもありかと。米国暮らしでの社会的孤立防止に!日本人会に入ろう&孤独な体験談

私はツイッターやインスタで在米の皆さんにアドバイスを常にいただいていて、とても助けられています。

夫のコロナ禍の長期失業体験シリーズはひとまずこれで終了です。これ以上増えないことを祈りますが、また新たな就活が始まった際は更新していきますのでお楽しみ(?)にー。

 

 

 

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