アメリカで失業した際、一番にすべきことは失業保険の申請ですが、他にも色々あります。
この記事では2020年1月に夫が失業&そしてまさかの2021年1月にポジションが消えて再度失業した際に我々が手続きしたことなどをまとめてあります。米国で失業された方の参考になれば。
アメリカ夫失業11ヶ月 3 米国の福祉の利用について
こんにちはー。ライターのキョウコ@NandaroAmericaでーす。
夫が失業していたコロナ禍の11ヶ月間のシリーズ第三弾です。2020年1月に失業、2020年11月に就職、そしてなんと2021年1月22日にプロジェクトが中止になったためポジションが消え、再度失業になりました。
この記事では1年間に2度も失業した際、まず最初に何の手続きをしたかなどを体験談とともに紹介します。
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アメリカで失業したら一番最初にすべきこと
失業してすぐにすべきことはたくさんあるので、いざ失業となると最初に1,2週間は手続きでてんてこ舞い。就活どころではない方も多いのかなと思います。
優先順位は人それぞれだと思いますが、最も大事なことをまとめました。
- 雇用主からの解雇内容の書類を受け取る
- 失業保険の申請
- 企業でかけていた生命保険や401Kなどのアカウントの連絡先など、または解約・トランスファーにあたっての手続き
- 医療保険の購入
- 子供のEBT
- TANFの申請(該当者の場合)
- WICの申請(該当者ー妊娠中または5歳児までの子育て中の母親とその5歳児までの子供がいる場合)
- モーゲージの会社にローンの支払いを送らせて欲しい旨連絡(必要であれば)
- サブスクリプション系の解約(いらないものから)
- フードバンクの申し込み
- 子供の学校への報告(色々アドバイスくれる場合もあります。以前の記事でも触れているのでシリーズ1をお読みください。)
失業保険の受け取り方について
こちらもご参考に アメリカ 失業保険の受け取り方と体験談&注意点
まず1ですが、夫のブラック企業の場合、上司が突然無理やり夫を解雇したのですが、(語り継がれる伝説)HRの人は「彼にはクビにする理由がないから理由を書けない」と言ってくださった…のはいいのだけど、本当に書類を用意してくれませんで、(どうなのかと思う)会社側の理由で解雇したという証明をもらえずに、夫は帰ってきました。
米国で働く!搾取されないために知っておきたい待遇の悪い企業の例
これがどう響くかというと、一番困るのは失業保険を受け取る手続きの場合です。
詳しくはこちらの記事でたっぷり紹介していますので、クビになった日に書類をもらえなかった場合は、もらえるよう最大限交渉してみてください。その後がめんどくさいので。アメリカで会社をクビになったら Laid Off かFiredかが失業保険をもらう際にとっても重要!
この書類がないことで、政府側も「この人は自分に非がない理由で解雇されたのだろうか?」と当然思うわけで、「私には非がなかった」という証明をしなければいけなくなります。自分で戦わなければいけなくなるので精神的にも来ます。
ちなみに、解雇された側に重大な過失や犯罪性のある理由がある場合は失業保険は出ません。自分で辞めた場合も出ません。
401Kや生命保険のアカウントについて
クビになった日にパケット(書類一式)を渡してくれる会社ならば問題はないと思うのですが、夫のところのように用意がない場合、なるべく会社を出る前に、アカウントや、ポリシーの確認などをさせてもらうよう交渉するのがオススメ。
夫の会社は夫を追い出してから(汗)電話もメールも出ることがなくなり(多分上司がHRに指図した)夫は生命保険のポリシーなど確認できなくなりました。
電話、メールで上司、HRに問い合わせても返事がありません。郵便は会社宛なので、接点がなくなりました。
こういうひどいところもあるので、上司の人間の質、会社の質には本当に気をつけましょう。こう言った上司の応対は罰せられるべきと思うのですが、とにかくブラック会社で、上司を見ている人もいないっぽいので、やりたい放題なんでしょうね。
ちなみにこの上司は時々出没すると夫にランチをたかっていたそうです。人となりがわかりますね!人間のクズ!貧困の給与の夫に何してんの?!家族が飢えるんですけど!?(心の叫び)
医療保険に加入する
親の収入が失業などでなくなってしまった場合、未成年の子供は無条件でメディケイドに加入できます。親の収入がない証明を出す必要がありますが、会社の解雇の手紙があるとここでもまた活躍するようです。(州によって違うかも)
うちの場合は書類はないし、失業保険の受け取りはまだだったし、電話の係の人もなんだか要領がわかっていない感じで、こじれにこじれて最初の数ヶ月、子供も大人も保険に加入できませんでした。
事務の凡ミスとたらい回しが日常茶飯事なので、早めに、そして念を押しながら手続きを進めるのをお勧めします。
EBT、WIC、TANFなど子供がいる世帯の福祉
子供さんが多い家族ほど役に立つ、お子さんを守る福祉。
学校に行っている場合は学校に電話して指示を仰ぐと、その地域でどこに何を持っていけばいいのかなど教えてくれるので、手続きが早く済む印象があります。
詳しくはこちらで触れたことがあるのでご参考に。
アメリカで失業したら 政府の公的援助リスト 失業保険・WIC・TANF・医療保険など
我が家が利用した福祉
夫が失業して利用させていただいたのは
- 失業保険
- 娘のメディケイド
- フードバンク
- EBT
でした。
失業保険はオンラインで済みますが、コロナ前でも時間がかかりました。コロナパンデミックの後は数ヶ月かかったり、たらい回しにされたりでもらえていない方が本当に多いです。心が痛みます。
メディケイドの利用と体験談
娘のメディケイドは、こちらもコロナ前でもかなり時間がかかり、憤りがありました。
事務手続きの人、真面目にやったら20分で済むことをきちんとやらないせいで振り出しに戻ったり、途中で放置して訳がわからなくなったり。なんというか、ちゃんと理解する能力がない人が電話に出てくる率が高い?業務はだいたい同じだと思うのだけど、なぜ忘れられたり、「わからなくなった」とか言われるのか謎。
こちらに不備はなかったので、事務のずさんさが際立つアメリカンクオリティ体験です。
メディケイドの利点は無料(病気でお医者さんにかかった場合も格安のCo-Pay)ですが、受け付けている医師・医院が少ないので娘の場合主治医を継続することができず、検診は初めて行くところで受けました。
医療を受けられるだけありがたいのだけど、なんというか、医院の質は悪かったです。医師のマスクの仕方、鼻が出ていたり。ナースもなんだかなという感じでした…。もう行きたくないです。
夫は2020年11月から新しい仕事で働き始めたのですが、2021年1月にプロジェクトがなくなったために再度失業しました。(そして2021年4月からまた別のところで働けるようになりましたが、ヒヤヒヤして生きています。)
2021年2月からの娘のメディケイドはまた事務の人がミスをしたので、結局無保険となってしまいました。政府の事務の人のレベル、本当に低いです。
ちなみに、無保険の間に怪我などしてしまった場合は大学病院のERに行くと無料で診てくれるそうです。お金はチャリティが払うそうです。(ナース談)
フードバンクについて コロナ後激変
フードバンクは地元で検索すると複数出てくるかと思います。
私たちが使っていたフードバンクは、コロナ後は実際に中に入って食べ物をもらうのではなく、事前に電話予約をして、時間に行くと車の中に詰めてくれる方式になりました。
コロナ後フードバンクの需要が急増したため、もともと週1回利用できていたのが月1回となりました。量が足らない世帯は複数の場所に通ったりしています。
EBTについて
EBTは学校のカウンセラーに電話をして、どこに行って手続きをすればいいのか、提出書類は、などを教わりました。
お子さんがいる世帯で失業した場合は、まず学校に連絡することでお子さん関係の受けられる福祉を全部教えてくれると思います。
コロナ前の学校に行っていた期間は朝ご飯、ランチが無料になりました。その後パンデミックが始まってからは、春休み、夏休みの食費としてカードが発行されました。
その他
公立学校ではパンデミック後に週一回給食(と内容が同じもの)が配られるようになりました。牛乳、果物、野菜、パン、タンパク質のものがもらえます。地域によって内容にものすごく差があるようですが、子供のためにうちは毎週いただいていました。
もらいに行くと4人分くださいと言っている人もいて、子供多かったらそりゃ大変だもんな、とみなさんの苦労を感じます。
はい、今回は以上です。
次回はシリーズ4回目 「 夫のダメな就活の方法について」です。
性格の違いもあるかと思いますが、攻めが足りないやり方だった夫。ここで私(移民でアジア人女性)と夫(アメリカ白人男性)の違いがあらわに出たと感じています。
同じ能力だったとして、夫がもし移民でアジア人で女性だったらもっと頑張らないと仕事にはありつけなかっただろうな、という体感のお話になる予定です。お楽しみに。