Early Intervention は早期の特別支援教育のことです。特に赤ちゃんー3歳までのお子さんを対象にしたものを指します。お住まいの地域でのサービスの見つけ方などについて紹介しています。
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アメリカの特別支援教育 Early Intervention について
こんにちはー。キョウコ@NandaroAmericaです。
このブログを開設して5年目に突入しましたが、時々オンラインでお母さんの集いや、パンデミック前は子育てサロンを開催していたので、時折特別支援教育などに代表される支援について質問されることがあり、この記事にまとめました。
足りない点も多いかと思いますが、参考にしていただけたらと思います。
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アメリカのEarly Interventionの歴史について
1970年代
アメリカのEarly Interventionの歴史は、障害児教育法(Education for All Handicapped Children Act)が1975年に制定されたことに始まります。この法律は、ハンディキャップを持つ子どもたちに適切な教育を提供するために、各州が特別な教育プログラムを立ち上げることを義務付けました。
その後、1986年に制定された「乳幼児および幼児に対する特別教育法 (Infants and Toddlers with Disabilities Act)」により、障害のある乳幼児とその家族に対する支援プログラムが開始されました。
1990年代
1990年代に入ると、Early Interventionプログラムは、障害の早期発見と早期介入の重要性が認識される中で急速に発展しました。
2000年代
その後、2004年に制定された「個別の障害教育法 (Individuals with Disabilities Education Act)」により、Early Interventionプログラムはハンディキャップのある児童・生徒に対する教育プログラムの一部として、一貫した教育体系に組み込まれました。
今のように整備されたのは意外と最近のことなのですね。
各州によって運営されるEarly Intervention
現在、アメリカには、各州によって運営されるEarly Interventionプログラムがあり、乳幼児期の子どもたちとその家族に対し、ハンディのある子どもたちが健康的な成長をするためのサポートを提供しています。
このプログラムは、子どもたちの認知・言語・身体的発達を促進し、その家族が子育てに必要な情報やリソースを提供することを目的としています。
アメリカにおけるEarly Interventionプログラムは、各州のDepartment of HealthやDepartment of Educationが提供しています。また、各州には、その地域のEarly Interventionプログラムを提供する機関があります。
これらの機関は、一般的に地方の教育委員会、健康局、開発障害者の支援団体などが運営しています。具体的には、居住地域の公共サービスのウェブサイトや、Department of HealthやDepartment of Educationのウェブサイトを検索するのが一番いいでしょう。また、医療機関や保育園、幼稚園などでも、Early Interventionプログラムについての情報提供をしている場合があります。
ニュージャージーの例として、こういう州のサイトに載っています。
Early Interventionであつかわれるもの
Early Interventionで扱われるものには、以下のようなものがあります。
- 発達障害:自閉症スペクトラム障害、注意欠陥多動性障害(ADHD)、学習障害、言語障害など
- 身体障害:先天性心疾患、先天性聴覚障害、先天性視覚障害、脳性麻痺、筋ジストロフィーなど
- 精神障害:うつ病、不安障害、統合失調症、双極性障害、強迫性障害など。
- その他の障害:低体重児、新生児難病、難病など。
Early Interventionは、対象となったお子さんに対し、個別の評価と個別の計画に基づくサービスを提供することができます。また、早期の介入は、将来の学習や発達の機会を最大限に生かすことができるため、重要な役割を果たしています。
Early Interventionの制度を利用するには
こちらで出産されたり、周りにママ友さんなどがいたり、先にお兄ちゃん・お姉ちゃんが学校に通っているご家庭だと、Early Interventionの制度は自然と耳に入ってきたり、利用方法もわかるのですが、引っ越してきたばかりだったり、英語がわからなかったりだとかなりハードルが高いかもしれません。
もしご家庭の3歳以下の赤ちゃん、幼児にそうなのかな?と思い当たる節がある場合はまずは主治医に相談するのがいいと思います。アメリカでまだお医者さんにかかったことがないという方はぜひこちらを参考にしてください。
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気になる点は赤ちゃんの頃からの主治医に相談する
生まれてから1年間は頻繁に小児科医での検診があるかと思いますが、もしそこで医師が何か見つければ、医師からEarly Interventionの紹介をしてくるでしょう。その際に、親御さん側から気になっていることがある場合は医師に相談しましょう。
私は初めての出産・子育てだったので毎回医師に色々聞いていました。うちの子の場合は言葉は非常に早かったですが、他のところで凸凹がかなりあるのではないかと心配していた時期があったので家でこういうことをします、こういうときにこういう行動をします、というビデオを撮って見てもらったりしました。
2歳児検診で結構ちゃんと見てもらえる
日本とアメリカで病院のかかり方も、何歳児検診、のやり方も違うので色々不安になるかと思いますが、こちらの検診は一般の保険に入っている人であれば個人で行うかと思います。
保険に入れていない人は子供さんが5歳まではWICなどで無料で検診を受けることができるはずですので、地元のカウンティや州のホームページで調べたり、病院などに聞くと良いでしょう。
2歳児検診にはこういうことができますか?のリストがかなりあり、まずそれに記入して、先生が実際に子供を観察したりお話しして受け答えを見たりしました。
このとき、うちの子は随分と癇癪持ちで落ち着きがないのではないだろうかと相談しました。初めての子育てで、個性なのか、普通なのか、異常なのか私では判断できない、周りにもそういう目で見てくれる大人はいないか、など医師に説明しました。
二か国語以上を家庭で使う場合の子供を理解してくれる先生
うちの場合は日本語優位だったため(今は英語優位ですが)、そういう子どもたちは4、5歳までは親に言われていることがわからなかったり、自分で言葉にして言えないもどかしさが人一倍強く現れることもあると言われたことがありました。
うちのような家庭のお子さんの場合、二か国語以上の言葉を家庭で使う環境に詳しいお医者さんを選ぶといいと思います。これは、日本人とかアジア人が良いというわけではなく、バイリンガル環境を総じて理解的る先生、ということです。
ここで検査が必要となった場合は、別の日に別の専門家のところに行くよう言われたりするようです。
ニュージャージー州の定めるEarly Intervention のクライテリアはこちらのようになっています。
https://nj.gov/health/fhs/eis/documents/njeis_faq.pdf
3歳以降の特別支援教育について
Early Interventionは3歳までのサービスなので、3歳以降は教育委員会(Department of Education とか Board of Educationとか)が進めてくれるようになります。
受けられる場所は、主に自宅やデイケア(保育園)、一部のケースではクリニックや地域の福祉センターなど、子どもが普段過ごす自然な環境が基本となっています。多くの場合、専門家が家庭や保育施設を訪問してサービスを行うため、親子が安心して利用できるのも特徴です。
申し込み方法は、保護者自身や医師・保育士などから地域のEarly Intervention窓口に連絡して、子どもの発達評価(アセスメント)を受けます。評価は無料で、必要と判断されれば個別支援計画(IFSP)が作成されます。その後、言語聴覚士や作業療法士などの専門家による支援が開始されます。費用は多くの州で無料、または家庭の所得に応じて助成されているため、経済的な負担も少なく利用できます。
Early Interventionは子どもだけでなく家族全体をサポートし、早期発見・早期支援によって生活の質の向上を目指す大切な制度です。
もし日本で今準備をされている方がいらっしゃったら、まずお住まいのカウンティの教育委員会にコンタクトを取って話を進めるといいと思います。その際には日本での診断名、診断された年齢、今どんな療育を受けているかを知らせると良いでしょう。また、アメリカでも診断が必要となるかと思いますので、アメリカでも専門家とコミュニケーションを取る必要がありますね。
アメリカは色々地域で違うのでプレスクールが公立の幼稚園や小学校附属で無料だったり、幼稚園が義務教育ではない州もあったりなど、いろいろです。
まずは、お住まいの州ではプレスクールは公立があるのか、幼稚園は義務教育なのかを調べて理解するのも大事かと思います。もし、お住まいのエリアで公立の学校を通して特別支援を行なっているか調べるのであれば、Great Schoolsなどが役に立ちます。
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費用について
セラピーなどの費用は無料のものと有料のものがあり、また世帯収入で有料だったり無料だったりがあるようです。ガイドラインとして、州の定める貧困ライン以下の世帯収入であれば全て無料、Median(中央値)付近であればいくら、中流以上であればいくら、などと計算されるようです。
ギフテッド、2Eについて
ニュージャージーだけの例になりますが学習障害や自閉症、ADHDなどと同時にギフテッド認定される子供たちは2E(Twice-Exceptional)と言われ、エレメンタリーの3年生ごろからギフテッドのクラスは該当者向けに始まる場所が多いようですが、Special Needs の方は学年関わらず、サポートを受けることができます。
学校によって異なるので先述のように教育委員会や学校に聞くのが一番良いと思われます。
アメリカの学校において、ギフテッド(特別な才能や高い知的能力を持つ)児童の発掘は、主に教師や保護者からの推薦、または標準化テストの成績などをきっかけに始まります。多くの学区では、年に1〜2回、全児童を対象に知能検査や学力テストを行い、成績上位の子どもや、特定分野で際立った能力を示す子どもが「スクリーニング(予備選抜)」されます。その後、追加の知能テスト、創造性テスト、作品や発表の記録、教員や専門家による観察など、多角的な評価を経て、正式にギフテッドと認定されます。家庭での観察や自主的な申請も大切なきっかけとなります。
ギフテッド児童に対しては、学年を超えた高度な学習内容や課題、アドバンストクラス、特別プロジェクト、大学レベルのプログラムへの早期参加など、本人の興味や得意分野をさらに伸ばす機会が用意されます。中学・高校になると、AP(Advanced Placement)やIB(国際バカロレア)など、より難度の高い課程に進むことができ、大学進学時には特別奨学金や早期入学制度、専門分野でのリサーチ参加のチャンスも広がります。
このように、早期に才能を見出され、適切な支援や教育環境に恵まれることで、ギフテッド児童は将来的に大学や大学院でのアカデミックな成果、研究者や技術者、芸術家などさまざまな分野でリーダーシップを発揮する道が開けます。ただし、才能だけでなく、本人の興味やモチベーション、周囲のサポートも重要な要素となります。
制度が「ある・ない」は学区の財政状況や教育レベルに直結する
実際、裕福な地域や教育水準の高い学区ほど、ギフテッドプログラムが充実しており、専門のコーディネーターや多様なカリキュラム、課外活動の機会も豊富です。一方、貧困エリアや予算が限られている学区では、ギフテッド教育そのものが存在しない、またはごく一部の限定的なサービスに留まることが少なくありません。
さらに、制度があってもスクリーニングや選抜テストの実施が不十分だったり、教員の専門知識や理解が足りなかったりすることもあります。そのため、能力の高い子どもが見逃されてしまうリスクが高く、教育格差の一因となっています。
背景にある課題と近年の取り組み
このようなギフテッド教育の「格差」はアメリカでも大きな社会問題となっており、州や連邦レベルで改善の動きも進んでいます。例えば、一部の州では低所得層やマイノリティの子どもも公平にチャンスを得られるよう、全児童対象のスクリーニングや多様な評価方法の導入を進めています。ただし、予算や人材不足の課題は根強く、地域差はなかなか解消されていません。
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まとめ
Early Intervention(EI)は、アメリカで0〜3歳の乳幼児を対象に行われる早期の特別支援サービスで、言語・運動・認知・社会性など発達面に心配がある子どもと家族を支える制度です。州や地域の窓口に連絡して無料評価(アセスメント)を受け、必要と判断されればIFSP(個別支援計画)に基づき、言語療法・作業療法などが自宅やデイケアで提供されます。
3歳以降は学区(教育委員会)の特別支援へ移行するため、引っ越し直後や英語に不安がある家庭こそ、まずは小児科医と州のEI窓口に早めに相談し、地域ごとの条件・費用・申請手順を確認することが大切です。
