アメリカの福祉 WICの受給資格・申請方法・サービス内容と受給体験談

ここで注意したいのがハワイ、アラスカを除いて他の州の世帯収入が一緒くたになっていることです。米国は州によっての収入平均に大きな差があります。収入が高くても貧困層になってしまうカリフォルニア、ニューヨーク、ニュージャージーなどは、州やカウンティでは貧困層の認定の範囲ではあるものの、WICを受けるには収入がありすぎるなど、全米の中での不均衡がありそうです。

申請しようとしても世帯収入がちょっとこの表よりも高いなどの場合、諦めず、お住いの州の名前とWIC Income Eligibility Guidelines　など入れて検索してみてください。

私の住んでいるニュージャージーの場合　New Jersey WIC Income Eligibility Guidelines　と検索するのがオススメ。ニュージャージーの場合は以下のようになっています。NJ州では３人世帯で年収$20,420 は貧困層ですが、WICを受給できる額は＄40182と、貧困層の額よりも高く設定されています。

と言うことで、貧困層の年収額よりも多く収入がある世帯でも、WICを受給できる可能性はありますので、諦めず申請してみましょう！

Family Size （世帯人数）	Annual （年収）	Monthly （月収）
1	$23,606	$1,928
2	$31,894	$2,658
3	$40,182	$3,349
4	$48,470	$4,040

すでに福祉を利用している場合

すでに以下のプログラムを利用している人は自動的にWICをもらえる場合があります。

SNAP、メディケイド、TANF（以前の名称はAFDC)をすでに利用している人
家族の特定の一員がメディケイドまたはTANF（元AFDC）を利用している場合
州政府の福祉を利用している人、申し込み可能な人

栄養状態について

医師、看護師または栄養士によって、栄養的に危機に面していると判断された場合もWICが利用できます。主治医の診断ではなくても、WICのクリニックにて無料で診断される場合も多いです。

栄養状態については、貧血や体重が少ないこと、劣悪な栄養状態など、医療的見地からの栄養状態を指します。

申請できるかどうかチェックできるリンク

WICに申請できるかチェックできる診断ツールはこちらです。

WIC Prescreening Tool

オハイオでWICを利用していました　体験談

私のオハイオ時代（妊娠出産ー子供が２歳半まで）出産で大出血し、医者により出血、裂傷への適切な処置がされなかったため、すぐに母乳が出なくなりました。（最初からほぼ出なかったのだけど）

（約1リットル出血したが、２日で退院、鉄剤さえ出なかった。その後すぐに感染症で再入院。そのエピソードはこちらです。）

もともと母乳育児を希望していたので、娘の小児科医主治医がWIC利用を勧めてくださり、すぐに利用を開始しました。粉ミルクはとても高く、完全ミルク育児となると長期間、消費も多いので、かなりの額助けてもらいました。（産婦人科医の方は産後すぐに何処かに消えてしまったので、産婦人科の方からWICを利用しましょうという話は一切ありませんでした。しかし、母親と子供のためのプログラムなので、どちらでも相談できるべきですから、WICに申請したい人はその旨お医者さんに早めに相談してみるのもいいと思います。）

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粉ミルクの援助

まず私がWICを利用し始めるきっかけが娘の粉ミルクのためでした。

私の体調のせいで母乳が出ないことを娘の主治医である小児科医に相談したところ、即、医師はWICの手配をしてくれました。

これは結構医師も協力してくれていたというか、私の産婦人科医が私の出産がかなりの事故があったのに普通分娩扱いで処置をせず退院させられたのを知っている（同じ系列の院内）ので、母乳育児を予定していたのに出なくなってしまった、というのをわかってくれていました。

粉ミルクのレジストリは妊娠中にしておこう

あと、妊娠中に妊婦さんの書類セットをもらって、粉ミルクのレジストリなどはしてあるかなども聞かれましたが、私の場合、その商品関連のクーポンなどは、家具以外入っていなかったので、「援助がない部類」として扱ってくれました。

妊娠中に粉ミルクのレジストリができる人は母乳かミルクか以前に、しておいたほうがいいですね。いらなければ、フードバンクか病院に寄付してくださいね。

ということで私のWICの申し込みは小児科医の立ち会いのもと（？）進みました。英語不安＆家に帰ると育児でやっていられなくなる可能性大だから、ちょっとここで助けてください、と言ったと思います。その場で書類だったか、オンラインだったか、申し込みました。

粉ミルクは子供にあったものを医師が選んでくれます

粉ミルクは月に＄250相当無料で支給されました。大きな箱５、６箱。ミルクの種類は小児科医が子供の体質にあったものをオーダーして、うちの場合Enfamilになりました。

アレルギーやラクトースでお腹を壊すお子さん、鉄が必要、など特徴があると、また別のものを医師は勧めると思います。生まれたばかりでわからない場合はとりあえず赤ちゃんの便の様子を写真などにとって医師に見せると、色や状態で判断してくれます。その後、また問題があったらその都度見せれば軌道修正してくれます。

ということでWICのミルクのところで医師の判断が必要になるので、申し込みは小児科医のオフィスで済ませられました。簡単でした！

粉ミルクの援助は１歳まで

WICは１歳未満は粉ミルクと、ベビーフード、果物や野菜を買えるフードスタンプ（カード）がもらえました。3ヶ月に１回WICのオフィスに行って子供の検診があります。その際に3ヶ月分の金額がチャージされたカードと、ミルク、ベビーフードの引換券がもらえました。この辺は技術が進んで州ごとに違うかもしれません。

１歳になってからは粉ミルクは終わり、Whole Milkになりました。結構脂肪分高いけれど大丈夫かな、と思いました…これはかなりの量で、毎日コップ２杯くらい消費する量が毎月もらえました。

１歳になってからはベビーフードも終わり、オートミールやシリアル、米などのカテゴリ、豆類、お肉、野菜・果物など各カテゴリでいくら分使える、シリアルだったら何箱買える、などが決められていました。

スーパーに行くとWICで購入できる商品にはWICのマークが棚の値札についているので買い物の際はチェックです。逆にWICのマークがついていないと、WICから支給されたクーポンは使えませんので注意です。

WICを使って私が好んで買っていた商品たち

１歳までのベビーフードは瓶入りだったり、パウチだったり色々ありますが、私の場合は家で大量に自分で作り置きして凍らせたものも（安上がり！）食べさせていたのでWICで買えるものは、お出かけ用のパウチなどを中心に買っていました。

お豆とか、煮た肉、魚などは自分で作って小分け保存したほうが絶対安上がりです。おうちで食べるときはそれで十分でしたので、パウチ入りのものを散歩の時に持って行くようにしていました。

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穀類の部はこういうのをよくもらっていました。

アイリッシュオートミールは少量でもお腹にたまるので重宝しました。

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果物類は冷凍ブルーベリー、お店にあるときは生のラズベリーなど指でつまんで食べられるものなど買っていました。またオハイオ州では夏、土日のみ開催のローカルファーマーズマーケット（場所指定）で＄100使えるボーナスクーポンというのもあって、（野菜・果物だけ買える）トウモロコシなど大量に買いました。

野菜果物だけで＄100（しかも２週間以内の開催期間で、運が悪いと、いけない。）値段的にはスーパーより高かったんだけど、地場産業応援みたいな経済の起爆剤的イベントだったのかもしれません。

子供が５歳になるまで受けられる

繰り返しになりますが、WICの援助はお子さんが５歳になるまで受けることができます。その間にさらにお子さんが生まれた場合は、別アカウントでもらえることになります。

お母さんが妊娠（６週から）している時から始められるので、一人のお子さんあたり、最長5年半ちょっと、利用することができますね。

まとめ

はい、アメリカの福祉WICをご紹介しました。冒頭で述べたとおり、全米の53％のお子さんが使用したことがあるプログラムです。

お子さんの健やかな成長・栄養状態のサポートのために利用できる人はぜひ！

アメリカの福祉WICの需給資格、申請の仕方など解説

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