この記事では以前私が5年間住んでいたオハイオ州と、そして今現在住んで4年目になるニュージャージー州の日本食材&日本食ー主に寿司とラーメンにまつわる環境の比較です。
オハイオで日本食を作ることのハードルの高さ&ニュージャージーのありがたさ。おそらくアメリカ国内に住まないとどうでもいい&共感しようにも微塵もできない記事(笑)です。
が、これから日本からオハイオ州やニュージャージー州にお引越しされる予定の方の情報になればと思います。
アメリカに住んでみてからわかったオハイオ州とニュージャージー州の「日本食」を取り巻く環境の違いについて
こんにちは!なんだろなアメリカにようこそ。キョウコ@NandaroAmericaです。
この記事ではオハイオに住んでいた際になんであんなに日本食が作りづらい(材料が入手しにくい)環境であったのか&ニュージャージーではかなりハードルが下がり、お金さえあれば普通に家庭で和食が作れる上にレストランも豊富である、など自炊和食&レストラン事情の違いを書いています。
中西部であるオハイオの文化、雰囲気、そしてアジア人が少ない背景、そして東海岸ニュージャージーの移民の多い環境&それに伴うレストランの多様性なども触れています。
食文化や和食についての記事はこんなものがあります!アメリカでも和食をお家で作りたいという方は是非参考にしてください!
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ニュージャージー州は国際色豊かな州
私が現在住んでいるのはアメリカ合衆国のニュージャージー州。
ニュージャージー州は全米50州の中でもとても小さいほうですが、人口密度は全米1です。
ニュージャージー州=オヤジ
形が面白くて、ニューヨーク州マンハッタンからハドソン川を挟んで左隣のフランケンシュタイン的な猫背のオヤジが左側を向いているような形の州です。
ね。オヤジが左側を向いているように見えてきましたでしょう?
衛星都市&ダイバーシティ
海あり、山あり、小さいけれどコンパクトで便利です。マンハッタンからバスも電車も出ているし、約1時間でNYへ通勤されている方も沢山います。(めっちゃ混むけど)
ニューヨークが東京だとしたら、ニュージャージーは神奈川、埼玉、千葉的な感じだと思います。
ニュージャージー州はニューヨークに近いこと、東海岸、青い州ということもあって、とにかくダイバーシティを隅々に感じることができる場所でもあります。
いろんな国からの移民が多く住んでいて、文化的、人種的に多様でディープなコミュニティが根ざしているのが垣間見れますよ。例を挙げると、韓国、中国、台湾、イタリアン、インド、中東料理やさんがたくさんあります。
オハイオ州はトラディショナルな印象
以前住んでいたオハイオ州は逆に多国籍なアメリカというイメージはなく、文化的にはミックスしてないアメリカ代表の一部だったのだと思います。
街の風景が「アメリカってこんなイメージだよね」という私のステレオタイプを裏切らなかったというか。
古き良きアメリカの環境が残るオハイオ
エスニックな要素は薄くて、トラディショナルと言いましょうか、白人、黒人が大多数の構成で、次にヒスパニックな印象。
日本人はともかく、アジア系移民がすこぶるレアな印象がありました。(実際統計を見てもそうだと思います)
日本人を探すのもすっごく大変で、私はもう子育てが始まってからはそっちにエネルギーも時間も費やせないので諦めていましたね。
日本人会みたいなのはあったことはあったけれど、ビジネス・社交界な雰囲気で、私みたいな「国際結婚無職子育て以外何もしていません」みたいな人間は入り込む隙がなさそうでした。
オハイオ州からニュージャージー州に移動した際のカルチャーショック
で、ニュージャージーに越してきたときは食に関して「なにこの天国」状態で、面食らいました。
なんせ和食レストランがいろいろあるし、アジア料理、インド料理、ヨーロッパ、ヒスパニック、アフリカ料理のレストランがたくさんあるので楽しいったらないです。
オハイオの一般的なスーパーマーケットでは緑茶ティーバッグ、ノリ、醤油、わさび、カリフォルニア米、カレールー(たっかいので頻繁に買うのは現実的じゃないけど)うどん、蕎麦、そうめんなどの乾麺(でも肝心のだしつゆがない。)、賞味期限が1週間もある謎のパック入り握り寿司(マグロ、サーモン)くらいならありました。これがオハイオのスーパーのスタンダード。
謎のパック入り寿司は今でも本気で疑問です。シャリが乾飯状態になっとるのにそれでも店頭に並んでいる。(それだけ買われないということなんだろうけど)
そりゃあ、ビジネスのリスクを考えたら日本食材置きたくたって置けないよね、売れないんだもんね。誰も買わないもの置くかよってことですよね。ハハッ!
他のアジアのメジャーな国の食材は結構充実している(ように見えた)
むしろ、中国、韓国、タイ、ベトナム料理向けの食材はアメリカの企業が作ってるものも輸入品もかなりふんだんにあり、日本以外のアジア諸国の皆さんよかったねー、と指を加えてうどん乾麺を握りしめる日々。
オハイオのスーパーの仕入れ担当は絶対うどんの食べ方を知らずに置いている。
ケンタッキー州のトヨタの工場近辺の日本人村にあった日系のお店はこんな感じなんだけど、高速で泣きっぱなしの赤子を連れて運転して行く気にならない距離だった。
麺つゆがないってどういうことやねん、だしなしでどうやって食べろってことじゃー!とやり場のない怒りと、いかに日本人がオハイオではマイノリティで、表に出てこない存在かをかみしめていました。
何度私がそのスーパーの本社に履歴書送ってやろうと思ったことか。
日本人はまだまだマイノリティな印象だった
あんだけ猫も杓子もスッシー(寿司)、トゥェリヤァキィ(照り焼き)って何にでも醤油と照り焼きソースをかけていらっしゃるというのに。
でもだしつゆやみりんや日本酒みたいなマイナーな食材(和食の基本だけどさ)の売っている超大型食材山では高速使ってうちから1時間かかるので、乳飲み子抱えてる状態ではそのお店に行くこと自体がもう選択肢に入れられないというね…。
物理的にも遠いし精神的にも遠かった日本食材。
ニュージャージーに越して狂喜乱舞、そしてなぜか旦那の方が3倍くらい日本食をエンジョイする始末。
なので、オハイオからニュージャージーに越してきたときの我が家の喜び用はすごかったです。
そこら中にアジアンマーケットがある!しかも一件やたら大きなのがうちの区画にあるし。徒歩でも15分圏内だし。
突然魚介類が豊富な環境になって驚愕
ほんだし買い放題だよお母さん!スーパーでお魚が泳いでいるよ!薄切り肉も肉まんも納豆もふりかけもあるよすごい!!と勢い余って実家に国際電話をかける。
お前は一体どうした大丈夫かと言われんばかりの引っ越して最初の数ヶ月でした。
車で行ける範囲内にラーメン、お寿司食べ放題、中華、韓国、台湾、ベトナム、インド、中東、イタリアンなどその国からの移民の方が経営していらっしゃる美味しいレストランがいっぱいあり、美味しいものがいつでも食べれるという恵まれた環境。
握り寿司へのアクセスが豊富な地域は全米でも珍しい
お寿司食べ放題は、中国系の方が経営しているお店が多いんですが、ちゃんとした握り寿司が好きなだけ食べれるというのはアメリカでは大変貴重。
来たばかりの時は、次から次へと終わりなき日本食レストラン巡りを1年以上かけてしていました。
他にも、ニュージャージーはファーマーズマーケットやイチゴ、ブルーベリー狩りなどの美味しいアクティビティが充実しています。
日本の誇るラーメンが、しかも本格的なのがアメリカで食べられることの衝撃
オハイオでは多分「ラーメン」というと、9割以上の人がラーメンとはインスタントラーメンを指していて、貧乏食、火の使えない寮に住んでいる大学生御用達、意識高い系はそんなジャンクなインスタントラーメンなんて食べないわよ、体に悪いものの代表、という偏見にも似たラーメン像を持っていたと感じています。
アメリカ全土でもラーメンが食べられるのはまだ希少な気がする
私はオハイオにいた間はお店でラーメンを食べたことがなかったと思うけれど、お寿司屋さんに行っても確かうどんはあってもラーメンがなかった気がします。
インスタントのフライ麺以外がレストランでも入手困難だったのか、ラーメンというイメージでわざわざレストランで注文しないだろうから外されていたのかはわかりませんが、とにかく「ラーメン屋」を見かけたことは私の経験内でなかったです。
やはり大学生や移民が多い地域はラーメン屋も多い
そんなアメリカでは一部でバイアスのある「ラーメン」ですが、ニュージャージーはニューヨークに近いので正しいラーメン像を持っている人が多いということなのか、日本人が多くて日本式のラーメンを出すお店が出やすいのか、受け入れられやすいからなのか、美味しいラーメン屋さんがいっぱいあります。
日本人じゃなくても「ラーメン屋さんで食べられるラーメン」が大好きな通の方はいっぱいいます。ニュージャージー万歳。移民の多い地域万歳。
マイノリティが多い地域はこういったマイナーな料理が食べられるから楽しいねー。アメリカみたいな移民が多い国はこういうところがいいと思います。
まとめ
はい、寿司とラーメンが大好きな私のオハイオ州とニュージャージー州での生活における日本食のリーチのしやすさについての考察でした。
最後まで読んでいただけた方は少ないかと思いますが、もし最後までお読みいただけていたら、大感謝です!ありがとうございました!