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アメリカの祝日 サンクスギビングデー毎年11月第4木曜 はどんな日?

文化

アメリカの祝日シリーズです。最近一部の地域ではネイティブアメリカン(原住民)の方達に敬意を払おうということで長らくの伝統的な言い方であるサンクスギビングという言い方を控えるかたもいるようです。

元々はピルグリムたちが作物や七面鳥などの収穫に感謝することを祝ったのが習わしとされているサンクスギビング。由来や現在の祝い方も紹介しています。

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アメリカの祝日 サンクスギビングデー(感謝祭)はどんな日?

こんにちはー。キョウコ@NandaroAmericaでーす。

アメリカの休日シリーズ、今回はサンクスギビングです。以前こちらでも紹介しましたがもう少し由来について詳しく調べました。

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サンクスギビングデーの由来はなんだろな

サンクスギビングデー(Thanksgiving Day)は、アメリカ合衆国とカナダで毎年行われる祝日ですが今回はアメリカの産駒すぎ便のみに焦点を当てます。アメリカのサンクスギビングデーは、大まかにいうと収穫を祝うために家族や友人と集まり、感謝の気持ちを表す日です。

そして、現代ではホリデーシーズンの幕開けとされ、この頃を境に年末商戦が始まり、各お店ではブラックフライデーやサイバーマンデーなどのセールが始まります。クリスマス向けのプレゼントのショッピングが本格的に始まりますが、ネットショッピングなどでは発送が非常に混雑するので、ネットの場合は11月の中旬から12月の15日くらいまでがセールのピークでしょう。その後は実店舗も引き続きセールで賑わい、クリスマス直前までプレゼントを買いに求める人でモールなどが賑わいます。




アメリカのサンクスギビングデーはいつ?

アメリカ合衆国では、サンクスギビングデーは11月の第4木曜日に祝われます。収穫を祝うのがもとになっているということで、パンプキンやリンゴ、ナッツ類、穀類の収穫が済み、さらに冬を間近に控えてターキーなども太ってきた頃、人間も冬の支度のためにたくさん食べて備える必要がある時期ということでしょう。

サンクスギビングに食べるご馳走は何?

通常、家族や友人と一緒に食事をし、ターキーやパイなどの料理を食べます。ターキーなどは伝統料理なので、それが嫌な人はシーフードでも牛肉でも、少し豪華なものを食べますねえ。ただ、お店が本気で閉まる日なので、手料理をする場合は前日までに材料を用意しないといけません。サンクスギビングの日にレストランに行く場合は、事前に予約をしておくのが無難です。

サンクスギビングデーは、一般的には家族や友人との絆を深め、感謝の気持ちを表す大切な祝日です。

サンクスギビングに食べるご馳走についてはこちらでも触れています。

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アメリカのサンクスギビングデーの歴史

アメリカのサンクスギビングデーは、1621年にプリマス植民地のピルグリムたちが、初めての収穫祭を祝ったことが起源とされています。ピルグリムとは1620年9月にイングランドから新しい世界で信仰の自由を求めて植民地を築いた一団のことです。

ピルグリムたちは、ネイティブアメリカンたちから農業技術を学び、1621年の秋には収穫を祝うために3日間にわたり祭りを行いました。この祭りは、トウモロコシ、カボチャなどを使った料理を食べ、祈りや感謝の言葉を述べることで行われました。

この際にピルグリムとワンパノアグ族が一緒に祝ったという伝説があるため、本当に一緒に祝ったと教わった、聞いたことがある人も多いようです。しかしながら、最近の研究では美談として聞こえるように捏造されたエピソードであるとも言われています。

とりあえず知っておくべきなのはサンクスギビングはピルグリムが行った、収穫への感謝をするお祭りが元になって現在も続けられているということです。

その後、アメリカの植民地が発展するにつれて、サンクスギビングデーは各地で祝われるようになりました。1789年には、初代大統領ジョージ・ワシントンが、国の繁栄と感謝を表すために11月26日をサンクスギビングデーとして宣言しました。以来、アメリカ合衆国では、11月の第4木曜日がサンクスギビングデーとして祝われています。




サンクスギビングデーと年末商戦について

サンクスギビングは木曜日。次の日はブラックフライデーと言われてオンラインや実店舗で第セールが開催されます。さらに翌週の月曜日はサイバーマンデーと言われ、オンライン店はさらにセールを展開します。

大手チェーンのウォルマートやターゲットなどでは夜中から翌日の朝の開店を待つ人が列を作ったり、開店と同時に将棋倒しや乱闘になったりする映像がニュースでもよく流れますが、ごく一部の人たちの出来事とはいえ、恒例のようになっている節があります。

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入植者とネイティブアメリカンについて

最近は白人の文化だけでなく、他の民族、人種に対してもリスペクトをという考え方が浸透し、少しずつ多様性が進んでいるアメリカですが、ネイティブアメリカンへの配慮も特にサンクスギビングの時期に見かけることが増えてきました。

残念ながら、入植者たちは最初はネイティブたちから助けられたものの、その後関係が悪化し、アメリカ合衆国は国策としてネイティブを殺害した歴史があります。16世紀から17世紀初頭にかけてはヨーロッパから北アメリカに伝染病がもたらされ、天然痘、麻疹、インフルエンザなどによって急激な人口減少を引き起こしました。急激に人口が減ったためにヨーロッパからの入植者への抵抗が弱くなったという見方もあります。

新しく入植してきた人たちとその子孫にとっては楽しいサンクスギビングなんですが、一方で一部のネイティブの方は見方が異なります。

ピルグリムの定住に必要なサバイバル技術を教えてくれ、彼らからは感謝されたにも関わらず、その後ネイティブにとっては非常に悲しいことが起きるきっかけとして、Day of Mourning (喪に服す日)や歴史を振り返る日と位置付けている人々もいます。




ピルグリムとネイティブアメリカン間の諍いについて

ピルグリムたちが到着した時、現在のマサチューセッツ州には既に、数千年にわたり土地に住んでいたワンパノアグ族やモホーク族、ナラガンセット族などが暮らしていました。初めはネイティブから農業技術や生きるための技術を教わったピルグリムたちも、土地を巡って対立するようになり、戦争が勃発しました。

例えば、1637年には、マサチューセッツ湾植民地の指導者たちが、ピクォート戦争と呼ばれる戦争を起こし、ナラガンセット族やモホーク族、ペクオート族などを大量虐殺しました。また特にキング・フィリップス戦争(1675-1678)と呼ばれる紛争が入植者とニューイングランド地域のアメリカ先住民族との間で勃発しました。この戦争は、ワンパノアグ族の指導者であるメタコメット(通称:キング・フィリップ)が主導し、彼にちなんで「キング・フィリップス戦争」と呼ばれています。この戦争は、植民地住民と先住民族の間の緊張と対立を象徴する歴史的な出来事であり、先住民族にとっては破滅的な結末となりました。

第7代大統領アンドリュー・ジャクソンによる民族浄化政策

その後19世紀初頭には、アメリカ合衆国第7代大統領として知られるアンドリュー・ジャクソンがネイティブに対する激しい政策を推進し、特に南部で支持されました。彼は現在では差別主義者として非常に不人気な大統領です。

現在、一部の教育機関や地方自治体では、ジャクソンの名前が冠された学校や公共施設に対する改名運動も行われています。これは、現在のアメリカの世相として歴史的な人物に対する評価が変わりつつあり、特に先住民族に対する悪影響を持った政策を象徴する名前に対しての反発が反映されています。

彼の行ったネイティブ・アメリカンに対する差別的な方針は様々な形で表れていますが、以下のようなことがありました。

インディアン移住法(Indian Removal Act)

    • 1830年、ジャクソンはネイティブ・アメリカンを旧西部にあたる現在のオクラホマ州などに移住させるための「インディアン移住法」に署名。この法律は、特に南東部に住む「五つの文明化した部族」(チェロキー、チョクトー、チカソー、クリーク、セミノール族)に対し、彼らの土地を取り上げ、新たな領土に移住させることを目的としていました。

強制移住(Trail of Tears):

    • インディアン移住法の下で、これらの部族は強制的に西部に移住させられました。特にシャーロキー族に関する「トレイル・オブ・ティアーズ」と呼ばれる移動は、非常に過酷なものであり、数千人のインディアンが病気や飢餓、寒冷な気候などによって亡くなりました。

フロリダにおけるセミノール戦争:

    • ジャクソンはフロリダでもセミノール族に対して強硬な政策を採りました。第一次、第二次セミノール戦争(1817−1818、1835-1842)は、セミノール族が追放を拒否し、ジャクソン政権が彼らを強制的に排除しようとしたものでした。セミノール族は抵抗を続けましたが、最終的に多くのセミノール族が西部への強制移住を余儀なくされました。一部はフロリダに残り、彼らの中には結局アメリカ社会に同化する者もいました。




サンクスギビングを祝わない人たち

このようにアメリカの歴史において、入植者、およびアメリカ合衆国建国後のアメリカ政府のとった政策のため、ネイティブアメリカンにとっては悲しい歴史が始まる日でもあるので喪に服す日として位置付けられ、お祝いしない人もいます。

近年のアメリカのサンクスギビングについて、ネイティブアメリカンの人々の間で批判的な意見があることは事実です。主な批判の対象は、歴史的な出来事に対する認識や、アメリカ人のサンクスギビングの祝い方にあります。

一部のネイティブアメリカンの人々は、サンクスギビングが侵略者による虐殺や土地の強奪などの悲しい歴史を象徴するものであると主張しています。また、ピルグリムたちが到着した時点で、すでにネイティブアメリカンの文化や伝統が存在していたことを認識せず、彼らを一方的に「発見者」として扱うことも問題視されています。

さらに、サンクスギビングの祝い方にも批判があります。例えば、ターキーやパイなどはヨーロッパ人たちの伝統的な料理に由来しており、ネイティブアメリカンの食文化を反映していないという指摘があります。また、ネイティブアメリカンの祭りとして知られる「感謝祭」もあり、アメリカのサンクスギビングとは異なる文化的な背景を持っていることから、混同されることも問題視されています。

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