アメリカの祝日 サンクスギビングの祝い方 日本の盆暮正月に共通する帰省文化

アメリカにはサンクスギビングという祝日が毎年11月にあり、年中行事としてはとても大事な祝い方をします。

この記事では日本で育った筆者が移住後アメリカ人の家族と毎年サンクスギビングを祝いながら気づいたこと、学んだこと、文化的に面白いと感じたことなどを綴ります。

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アメリカの祝日 サンクスギビングの祝い方 日本の盆暮正月に共通する帰省文化

こんにちはー。キョウコ@NandaroAmericaでーす。

アメリカにこれから住む方にとっては、サンクスギビングという日はそんなに馴染みがないかとは思いますが、アメリカに住んでからは「一体なぜこんなに彼らは祝うんだ」というほどの盛大な祝日です。

日本でもサンクスギビングパレードなどはニュースなどで紹介されるかと思いますが、あれはほんの一部で、実際に在米民となるとサンクスギビングの過ごし方や派手さに面食らいます。

この記事ではアメリカにある面白い祝日、文化の一部として私の個人的な体験談や感じたことをご紹介します。これからアメリカに移住する、留学する方の参考になればと思います。



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サンクスギビングとは 歴史とルーツ

まず初めにアメリカの4大祝日それは

  • 3月か4月(年によって変わる)のイースター
  • 7月4日の独立記念日
  • 11月第4木曜のサンクスギビング
  • 12月25日のクリスマス

ではないでしょうか。

サンクスギビングは毎年11月の第4木曜日の祝日で、公立学校などは前日の水曜は半日、木、金、土と連休になります。

元々はイギリスからアメリカ大陸に入植してきたイギリス人が、新大陸での暮らしを乗り切るための苦労を乗り越え、収穫ができて冬を乗り越えられるぞ、というエピソードが祝いの元になっています。

本やインターネットで読んだんですが、入植者は新大陸に到着してから、この地でのサバイバルの知識をなにも持っていなかったため、親切なネイティブアメリカンの人々が農耕や狩、家畜の育て方など生活に必要な色々を教えてくれたそうです。パンプキン、じゃがいも、スイートポテト、豆類、穀類、そして丸々と育ったターキーで最初の収穫年を一緒に祝いました。

収穫自体に感謝をしているのは、新嘗祭に似ているよね。時期的にもぴったりだ。でも、サンクスギビングには純粋に収穫を祝うことと、清いとされた入植者が苦労して生き延びた喜びを祝うという二つの意味があると思うのね。



アメリカ人はサンクスギビングの由来に疑問を持たないのか

しかし、ここからが私がすごく引っかかっているところ。

一緒に祝った後入植者たちはすぐネイティブを殺戮した。

ヨーロッパでの殺戮の歴史の積み重ねがここ新大陸でも平然と繰り返されたと言えばいいのでしょうか。

予想通りのひどい仕打ちが新大陸でも起こるところにこれから始まる短くも濃いアメリカの歴史。本当にそういうことするんだね、と酷い事実に呆れてしまう。

私はサンクスギビングではこの話にばっかり引っかかって、なかなかシンプルに祝う気にはなれません。

一体どのくらいのアメリカ人(ヨーロッパからの白人を祖先に持つ人たち)がこれを知っているのか。

ポリコレ的にすごくアレだと思うけど、あんまりこの辺突っ込む人が現れない。だけど近年はコロンバスは酷い人だったと暴かれたり、ジューンティーンスが国民の休日になったりしてるから、サンクスギビングもなんか言われないのかな。

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現代アメリカにおけるサンクスギビングの祝い方

サンクスギビングと言えばここら辺から年末のクリスマスへの年末商戦が開始されることでお馴染み。日本でもなぜかブラックフライデーだけはありますよね。

ブラックフライデーというのは学校、政府、会社、スーパーやレストランが全てクローズとなるサンクスギビングの木曜日の次の日のことで、デパートや量販店で大安売りが開催されます。

近年はブラックフライデーと銘打ってスーパーでも薬局でも年に一度の大安売りが行われますが、特にオンラインショッピングが普通になってからはサイバーマンデーも開催され、そしてコロナ後はさらにオンラインも実店舗も境がなく大セールです。

もう、サンクスギビング自体が一年で一番お金を消費するシーズンに突入、と大っぴらに認識されているので、これでもかというほど大々的にセールの宣伝をします。日本の年末大売り出しも可愛く見えるくらい、どこもかしこもここぞと年末商戦にいろいろ仕掛けてきます。

キャッシュバックサイト、通販サイト、実店舗、全てが安くなりますが、大体クリスマス向けのギフトセットや華やかな商品がメインなので、日用品をたくさんここで買うのもいいですが、企業が一番売りたそうなのは高額商品です。家電や高級なものほど割引額が普段より大きくなります。

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サンクスギビングに食べるご馳走とは

家庭ではターキー、ハム、パイ、スタッフィング、マッシュポテト、クランベリーソース、オーブンで焼いたグリーンビーンズや芽キャベツやコーン、マックアンドチーズなどを食べて祝います。家庭によっては好みでステーキやシーフードなどもあるでしょう。

親戚縁者が集まってこの大量のご馳走を食べ、フットボールの試合を見たり、ゴロゴロして過ごします。日本のお盆や年末年始の集まりと近いものがあります。家庭によってはサンクスギビングには妻の実家に集まり、クリスマスには夫の実家に集まるなど帰省先を分ける場合もあるかと。

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私が大学生の頃は寮の中は閑散とし、留学生だけが取り残され、周りのレストラン、学校内の売店、学食なども全て閉まるので、まるで映画シャイニングの冬の間完全に閉まるホテルのような孤立した状況になる。

サンクスギビングはせいぜい4連休なので、何かやろうと計画するにも短すぎ。お金をかけて母国に戻ることも国内旅行もできないと判断する学生が多数。悔しいので、この連休めっちゃ勉強して差をつけようとする勤勉な人が多かったのが印象的。

アメリカ人と結婚してからさらに改めてサンクスギビングに面食らう

私が一番驚いたのは、食べ物の振る舞い方です。ターキーを焼くのには4、5時間かかるし、パイも数種類作る。その他野菜やアイスクリームの準備もある。テーブルにはこれでもかというほどいろいろ食品が乗るが、まず家族が集まると家がえらい騒がしい&食事以外の消費もものすごい。

お菓子、飲み物はもちろん、夫と私含め、遠方からの親戚縁者はホテルに泊まったり、キャンピングカーで駆けつけたりする。

この時期の飛行機はハイシーズンなので一人$600以上とかべらぼうに高い。

アメリカ全土であっちこっちへ大移動するが、帰省にかける執念とお金の掛け方はすごいと感じる。

子供たちは一日中遊び、ホームアローンの映画を集まった人全員でやっているような感じでごった返す。

しかし、サンクスギビング当日は大体お店は早く閉まるか、朝からお休み。レストランも営業しているところもあるかとは思うが、大多数はやっていない。家の外に出ると不思議なほど街は静か。というか、基本家の中に籠るので、外ですることがあまりない。

帰省にこんなに真剣になる背景には、アメリカは国土が広くて子供も独立後、点々バラバラに住んでいる場合は、サンクスギビングやクリスマスの帰省イベントがない限り、家族になかなか会えない人が多いとかが十分にあり得ると感じている。



アメリカの消費文化の凄まじさよ

もちろん実家に帰省しないタイプの人たちもたくさんいる。そういう人たちは旅行や買い物を楽しむ。フットワーク軽い人たちは3、4泊の海外旅行に行ったり、レストランやお芝居や映画などに行って楽しむのも多い。

また移民の家族では(アメリカ人と結婚してない家庭)サンクスギビングは特に祝わず、せっかくの連休だからと好きなところに出かけたり、有給と合わせて長めの連休にし、お国に帰ったりする。

とにかく、このサンクスギビングからホリデーシーズンが始まり、一気に家の電飾やクリスマスツリーなどが整ってくる。街を車で走れば、サンクスギビングの休暇を利用して電飾、デコレーションを設置した一般の家が多いと感じる。

とにかくアメリカ人はサンクスギビングからホリデーモードに突入し、年末までまっしぐらで突き進む。



日本と全く異なる新年の迎え方

ちなみに、日本のような正月の三が日や、新年の休みが7日間という文化はないので、新年は1月3日から学校や会社が始まる。

日本の神々しい正月の神聖さはアメリカにはない。日本は年末から綺麗に掃除をし、新しい年の神様を家に迎える準備をする。新年になったら礼儀正しく家族に挨拶し、初詣などに行く。今年も一年、健康で、真面目に生活しようと神前で誓ったりする。

アメリカでは、サンクスギビングからクリスマスにかけて暴飲暴食で体はズタズタになり、プレゼントや旅費、接待でお金を使い果たした焦燥感と肉体的な疲れが合体して新年を迎える。

年始から我に帰って出費を後悔したり、現実を直視することとなり、仕事始めは気持ちを新たに引き締めるどころか、非常に暗いムードになる。

私には日本との対比がすごく面白く見えるのだが、自分の家族が毎年懲りずにこれをやっているので全然笑えないのだ。

文化とはなんだろうと毎回考えてしまう。

皆さんのご家庭ではどうでしょうか?

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