アメリカで子育てする親御さん、そして日本でも優良な英語の絵本を子供に読み聞かせてあげたいと教育熱心な方に、世代を超えて愛される「はらぺこあおむし」始め、著名な絵本作家のエリック・カールの作品をご紹介します。
戦時中のドイツ、その後アメリカとに移民として暮らした彼の道程には、このブログの多くの読者であろう祖国を離れて生きる日本人にも強く打たれるものがあると思います。
親日家であること、そして世界中で愛される「はらぺこあおむし」の意外な日本との深い関わりもご紹介しますので是非お読みください!
有名なエリック・カールの作品を親子で英語で読もう!
みなさんこんにちは~なんだろなアメリカのキョウコ@NandaroAmerica です。
エリック・カールとは日本でもおなじみのロングセラー、「はらぺこあおむし」などの絵本作家・グラフィックデザイナーです。
代表作の「はらぺこあおむし」の他にも「だんまりこおろぎ」、「パパ、お月さまとって」など、絵本作品は40作以上発売さてれいるそうです。
Wikipedia Eric Carle 公式サイト
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エリック・カール (Eric Carle) とは
多くの人は彼の作品はよくご存知でも、エリック・カールとはどんな人物なのかまではあまり知られていないかもしれません。
第二次世界大戦を経験し、苦難を経て絵本作家となった彼は現在89歳。最近の活動の中で、アメリカ国内の政治的変化を受けての不安定な状況や、長引く中東の戦争を受け、一層強く「平和」を訴えています。
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来歴
1929年、6月25日生まれ。2018年現在89歳。ニューヨーク、シラキュース出身。6歳の時にドイツに渡る。ドイツ人であった父親がソ連の捕虜になるなど第二次世界大戦の影響を受けながら過ごす。学校は芸術などを禁止し、「窮屈な」思想のもとアメリカとは違う教育を受ける。
幼い頃から芸術の才能が現れていた彼は、ドイツの高校の美術教師が当時「退廃芸術」として扱われていた芸術品のコレクションを個人的に見せてくれるなどの良い経験に大きく影響を受ける。
著書「えをかくかくかく」は、彼の自伝的内容で、戦時中彼の美術教師が芸術作品を見せてくれたことでフランツ・マルクの絵に強く影響を受けた話などが盛り込まれています。
「絵をかくかくかく」原題:The Artist Who Painted a Blue Horse の日本語版は、日本語訳がオリジナル版よりもいい (!)ということで、かなり評価が高いです。わたしも娘に読み聞かせするつもりで日本語版を読みましたが、子供よりも大人の心に深く訴えるものがあります。日本語版、英語版を比べながら読むのもおすすめですよ。また大きくなってから読み返すと違う学びがある本です。
戦争が終わり、1952年、たった$40ドルを手に故郷ニューヨークに戻る。ニューヨークタイムズのイラストレーターなどを経験し、1967年から絵本作家として活躍を始める。
2002年、マサチューセッツ州にエリック・カール美術館が会館する。
日本にも何度か来日したり、自身も親日家である。
The Official Eric Carle Website (英語)
代表作「はらぺこあおむし」と日本の縁
「はらぺこあおむし」は1969年に発行され、今までに60以上の言語に翻訳されており、全世界で累計3,000万部が販売されたそうです。すごいですね。
「はらぺこあおむし」の初版はなんと日本で印刷、製本されたそうです。当時のアメリカの印刷会社ではページに穴を開けたりページのサイズを変えたりなどの「仕掛け絵本」に技術的に対応できず、出版できずにいました。
「編集者が日本の偕成社を訪ねた際に相談したところ、当時の社長である今村廣氏が、対応できる印刷所を探し、日本で印刷・出版をすることになった」そうです。詳しくは偕成社のエリック・カールのサイトで!エリック・カールについて知りたい方は是非チェックです。
「はらぺこあおむし」はアメリカではプレゼントの鉄板で、私と娘はベイビーシャワーの際に2冊、その後もクリスマスのオーナメントやグッズ、関連本などを誕生日会のお返しやクリスマスなどにコンスタントにもらっています。現在同じ「はらぺこあおむし」の本が3冊ありますね。
本は子供は無条件で喜びますが、DVDはゆったりと優しい音楽、綺麗な映像で、ゆっくりとした間の取り方が最高。お昼寝前に見せると必ず寝る(笑)などSoothing 効果もあるので寝かしつけの時に重宝しました。ちなみに他のお話も複数入っていて、一話一話に手作り感と愛がいっぱいのアニメーションです。
作風
子供向け絵本のデビュー作、「くまさん、くまさん、なにみてるの?」から、最新作の”My First PEEK-A-BOO Animals” に至るまで、鮮やかで大胆な色彩とタッチ、子供が親しみやすい内容、動物が多く登場するストーリーなどが大きな特徴。
「絵本の魔術師」と言われ、カラフルな薄紙を自作し、切ってコラージュする方法を用いている。独特の画風はオリジナルの色紙とコラージュだったんですね。
エリック・カールの作品
- 10このちいさな おもちゃのあひる
- 1、2、3どうぶつえんへ
- うたがみえる きこえるよ
- えをかくかくかく
- くまさん くまさん なにみてるの?
- 月ようびは なにたべる? アメリカのわらべ唄
- ごきげんななめの てんとうむし
- さびしがりやのほたる
- だんまりこおろぎ
- パパ、お月さまとって!
- はらぺこあおむし
- みんな いきてる みんなで いきてる!
など、赤ちゃんから幼児までが楽しめる作品を多く発表しています。みなさん本屋さんで見覚えがある印象深い作品も多いのではないでしょうか?
赤ちゃんから乳幼児にオススメのエリック・カールの絵本を紹介
子供向け仕掛け絵本の先駆者であるエリック・カールの絵本は、「数を数える」、「規則性(パターン)」、「繰り返し」、「色の名前」、「動物の名前」、「感情」などが効果的に使われています。子供が繰り返し読みたくなる楽しさ、親もイラストをリラックスして楽しむことができる作品ばかりです。
特に赤ちゃんから小さなお子さんにはこんな本がぴったりですね。「はらぺこあおむし」は昔ながらの仕掛け絵本ですが、最近の仕掛け絵本には鏡やその他、知覚を刺激する仕掛けがいっぱいありますね。
図書館の読み聞かせの会でも登場
娘が1歳になった頃、長かった完全なる家での引きこもり育児を経て、地元の公立図書館で毎週やっている赤ちゃんから3、4歳児向けの読み聞かせ&お遊戯の会に行っていました。
当時住んでいたその場所の地域的な特色で、アジア人である私とハーフの娘はかなり努力しないと場に溶け込めないのですが、アメリカの子供ってどんな本を読んでいるのかなー?という好奇心もあり、気楽に行っていました。
まず、図書館のスタッフの方が本を音読してくださり、赤ちゃんとお母さんは床に一緒に座って聞きながら手を叩いたり、歓声をあげたりします。読み聞かせの時間は正味10分にも満たないのですが、小さな赤ちゃん〜子供には集中力的に限界ですね。
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「くまさん、くまさん、なにみてるの?」を諳んじているアメリカのお母さん方
ある日の会で、エリック・カールの「くまさん、くまさん、なにみてるの?」を扱った時がありました。原題は “Brown Bear, Brown Bear, What Do You See?” と言います。短めの文章の繰り返しとともに、次々に色々な動物が現れては、最後に幼稚園の先生と子供達が出てくるお話です。
小気味好いリズムで進んでいきますが、参加していたお母さんがたはなんと私以外全員本を見ずとも図書館スタッフと一緒に朗読に参加していました。
私は幼い頃この本を読んだことがなかったのでこの育児を通して初めて知った本だったのですが、特にこの「くまさん〜」はエリック・カールの子供絵本デビュー作。すでに50年も経っているわけです。世代を超えて読まれているから、新米ママさんでも知っている人が多いのも当たり前なのですね!
幼児向け「自分で読める」エリック・カールの絵本
アメリカの英語絵本には、子供が読むことに自信を持つようにできているビギナー向けの本がいろいろあります。
最近ではエリック・カールのシリーズも出されていて、従来発行されていた絵本だけではなく、お勉強を目的とした本も豊富にあります。
こんなにある「はらぺこあおむし」グッズ
知育の本売り場には必ず「エリック・カール」の作品があったり、雑貨店などには「はらぺこあおむし」始め、彼の絵本に登場する動物のグッズがおいてあることが多いです。
“The World of Eric Carle” というシリーズで発売されています。
まとめ
いかがでしたか?日本でもおなじみの「はらぺこあおむし」の作家、エリック・カールさんは意外なところで日本との関わりがあったり、平和を愛する心優しいおじいさんです。
お子様との楽しい読み聞かせの時間にエリック・カールの本を読む時は、ぜひ作者のことも思い出してみてくださいね。
これから小さなお子さんに何を読んであげようかなと迷っている親御さんの参考になれば幸いです。